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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

ルーシィって素敵な子

2006-07-18 17:46:34 | 好きな本
 ナル二ア国ものがたり2 『カスピアン王子のつのぶえ』 読み終わりました。

 今度の、ナル二ア国への誘いは、4人が寄宿舎へ帰る為に駅で汽車を待っているときに、突然やってきます。強い魔法の力でぐいぐい引っぱられ、呼び戻されてしまうのです。(それが、前回スーザンがもらった「つのぶえ」の力だったのだと、お話を読み進めていくとわかるのですが)。
 そこはもう4人が知っていた懐かしのナル二アとは「別の国」。4人が去ってから、ナル二ア時間では、数百年が経っていて、国は荒れ果て暴君が支配していたのでした。アスランの存在や2人の王と2人の王女の話を知っている人もほとんどいません。

 そんなナル二アに「かえってきた」4人は、殺されかけた王子、カスピアンを助け、彼をナル二アの正式な王子にしようと、暴君に戦いを挑みます‥。


 2人の男の子(ピーター、エドマンド)と2人の女の子(スーザン、ルーシィ)。みな個性的で、それぞれに自分のよさを発揮するのですが、中でも、末っ子のルーシィの存在は、この第2巻でも際立っています。

 エドマンドに「女の子の頭には、からきし地図がはいっていないんだもの。」と言われたときも、 「だから、そのかわりに、すてきなものがつまっているのよ。」

 襲い掛かってきたクマに弓を放っていいのかどうかスーザンが躊躇したとき‥スーザンは、そのクマがかつて自分たちが知っていたような、人間の言葉を話せるクマだったら、と思ったのですが。そのあとのスーザンとルーシィのやり取りはこんなふう。

 「わたし、すごくおそろしい考えが、頭に浮かんできちゃったのよ、スー」
 「なんなの?」
 「もし、いつか、わたしたちのあの世界でよ、人間の心のなかがすさんでいって、あのクマのようになっても、うわべが人間のままでいたら、そしたら、ほんとの人間か、けものの人間か、区別がつかないでしょ?」

 
 こんなルーシィだから、アスランが戻ってきた時(一番最初に)、ルーシィにだけその姿が見えたのですね。
 ナル二アでの、今後のルーシィの活躍がますます楽しみです。
カスピアン王子のつのぶえ ナルニア国ものがたり (2)
 
 
 
コメント (2)
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