Entchenssee

「プリンセスチュチュ」ファンページ

White Day

2006-03-15 01:34:26 | 二次小咄
「白の日」。
日付が変わってしまいましたが、御容赦を。



<おかえり!>
「うわっ、飛びつくな!危ないだろ」
<危なくなんかないよ。ふぁきあがちゃんと受け止めてくれるもん。
 それより、ちょっとこっち来て!見せたいものがあるの>
「おい、分かったから、くちばしで引っ張るのはよせ」
<早く!ほら、あそこ、桟橋のたもとの茂み!>
「ああ・・・待雪草か?やっと咲き出したんだな」
<ね?一番花だよね>
「一番花?」
<うん、だってほら、最初に出てきた星を一番星って言うじゃない?
 だから一番花>
「・・・ああ」
<特別な花だからね、絶対ふぁきあに見せなきゃ、って思って>
「・・・そうか。ありがとう」
<あと、こないだバラの花見せてくれたから、そのお返しv>
「いや、その、あれは、別に、そんな・・・」
<それよりさ、花が咲き始めたってことは、もう春なんだよね?
 もう自由に歩き回ってもいいよね?>
「・・・まだ雪が残ってるだろ。もう少し辛抱しろ」
<ケチ>
「ケチで結構。帰るぞ」
<あ、ねぇ>
「なんだ?」
<あの時の赤いバラね、なんとなくるうちゃんを思い出すなぁって思ってたんだけど、
 この白い花はなんかみゅうとみたいだよね>
「・・・」
<ね、そう思わない?>
「・・・みゅうとと言うよりむしろ・・・」
<うん?>
「いや、なんでもない」
<もー、ふぁきあってば、ひとには途中でやめるなって言うくせに>
「・・・おまえ、この花の花言葉を知ってるのか?」
<えっ?花言葉?>
「ああ、いや、いい、気にするな」
<なに?知らないんだもん、ちゃんと教えてよ>
「・・・おまえは知ってるよ」
<え?どういうこと?>
「俺がおまえに教える必要は無いってことだ。それより腹が減った。飯にしよう」
<あ、あたしもおなかすいてたんだった!・・・ねぇ、この花、あしたもあるよね?>
「・・・あるさ。明日も明後日も。だんだん増えていくはずだ」
<よかった!>

(どこよりも、お前の心に咲いている花だからな)

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。