小豆は、さっと水洗いをして、小豆の量の3倍のお水と一緒に鍋に入れ、火にかけ、沸騰したら、差し水をして、15分ほど弱火でコトコト。
この煮汁を一度捨て、再び多めのお水を加えて、弱火でコトコト。
小豆が煮汁から出ないように、お水を加えながら、柔らかくなるまで煮る。
柔らかくなったら、お砂糖と塩少々を加えて、少し煮て、そのまま味をなじませて、できあがり。
あたたかいおぜんざいも美味しいし、冷蔵庫で冷たく冷やしてもよし。
一般的に、豆の扱いとして、小豆以外のものは、一晩水につけてから煮る、という風に言われているけれど、M師匠から教わった煮方は、水につけることなく、煮る方法。
たっぷりのお水を、ボコボコに沸かして、一気に豆を入れ、鍋中の豆がダンスをしているぐらいの火加減で煮る。
途中浮いてくる、ホコリ、渋は取り除き、同量の水を必ずさすこと。
これを守りながら、約30分~1時間くらい。
豆は、「豆戻り」と言って、冷めたら1割ほど固くなることを念頭において、好みの硬さに茹でます。
茹であがったら、一気に冷ますのではなく(皺がよるから)、流しにお鍋を持っていき、少しずつ水を注ぎ、ひと肌くらいまでに冷まし、豆が崩れないように、やさしく両手ですくって冷ますこと。(黒豆は、煮汁も美味しい豆なので、煮汁の中に漬けておいても大丈夫)
この豆は、冷凍保存ができるので、茹でる時は、多めに茹でておくと、便利。
マリネにしたり、スープやシチューに入れたり、いろいろと。
この豆の扱い方は、上菓子の豆の扱い方なのだそう。
豆は種子なので、水につけてしまうと、種子の旨みが水に流れてしまう。宮中にあげるものは、素材の旨みを活かしたものではならないので、この豆の扱いをなさるのだとか。
結果として、豆の旨みを全部まるごと味わう、おいしい煮方となるわけ。
思い立ったら、すぐに煮ることができる点も、私は好き。
ぜひ、お試しを。