飛騨の自然と巨木に親しむブログ

飛騨をうろうろぐるぐる歩き、飛騨高山の自然と巨木をご紹介します。あと、宮笠、登山、トレランのネタなども登場します。

乗鞍岳・四ツ岳と大丹生岳~道なき峰を訪ねて(その1)~ 20170708

2017-07-24 21:02:51 | 宮笠で登山

 最近の山の個人的テーマとして、身近な山の新たな一面(ルート)を探る、というのをなんとなく掲げていて、位山・川上岳の沢登りとか、乗鞍岳の登山道の無い山に登ることなどをしています。

 先の冬には、雪に閉ざされた乗鞍スカイライン沿いの山ということで、猫岳・烏帽子岳に登ってきたところですが、先日は、四ツ岳と大丹生岳に行ってきました。乗鞍岳にこだわるのは、地元の山岳会の記念事業で近々乗鞍岳をテーマにいろんな山行を実施することになる予定ですが、その下調べの意味合いもちょっと含まれています。

 高山市民のふるさとの山と言われながら、23もあるといわれる峰のうち登ったことがあるのは数えるほど。できれば全部のピークに立ってみたい、と思う今日この頃。立ち入り禁止になっているところもあるようですが、どこなのかはっきりしません。

 さて、7月8日、ちょっと朝ゆっくりしていたので、平湯峠(標高1,684m)を出るのが9時近くになってしまいました。天気は快晴。暑くなりそうな予感・・・。ゲートの門番のおじさんが、クマが出るから気を付けて、と声をかけてくださいました。果たして、会えるかどうか・・・?

 

 三十分くらい車道脇を歩いて登ると、夫婦松(約1,940m)に到着。西に目をやると、雪を抱いた白山がかすんで見えました。

 

 スカイライン沿いに歩いていると、道端に高山植物的な花がちらほら見えるようになってきました。目についたのはテガタチドリで、けっこう群生していました。中には白い花のものも。自動車や自転車では気付かず通り過ぎちゃいますよね、きっと。歩いててよかった。

 

 そんな時、道端に茶色い物体がこんもりと。もっぱら植物の繊維で構成されている落とし物、これはもしや、大きさからして、クマさんの落とし物!?でしょうか。

 この先は、時折掛け声を挙げながら登っていきました。

 

 黙々と登っていくと、標高2,500mの猫岳と四ツ岳のコルに到着(11時ころ)。この前の冬はここから烏帽子岳に登ったなぁ。少し腹ごしらえして、左手の山肌に取り付きます。ここには何かの計測機器があり、ちょっと踏み跡のようなものがあったので、昔の登山道跡かな、と思ったのですが、すぐ消えてしまいました。ただ、時折踏み跡らしきものは目にしたので、昔は四ツ岳に登るルートもあったのではないかな、などと思いながら進みました。

 

 ハイマツの海にハマると足がとられて身動き取れなくなってしまいます。それを避けるためになるべく岩場がつながっているところを探して、岩を飛びながら上を目指します。先を見ながらルートどりを考えたり、岩場を乗り越えたりするのは、なかなかバリエーションルート的で興味深かったです。古い踏み跡らしきものや、岩の窪みなどがあると、昔の人の痕跡がないか探しつつ、高度を上げていきました。

 

 やがて傾斜が緩くなって、ガスの中に山頂らしき高みが見えるようになってきました。ただ、山頂の標識があるわけではないので、周りを見渡してここが高いかな、と思うところを四ツ岳(2,744m)の山頂とみなしました(12:10)。

 ただ、地図の等高線によると四ツ岳の最高点は2,750mを越えており、そのちょっと北に三角点マークがあり、そこが2,744mになっています。三角点は見つけられませんでした(と言うかちゃんと探しませんでした・・・)。また、周囲をぐるぐる見回ってみましたが、特に人の痕跡らしきものは見つけられませんでした。

 (↑手前の三角岩辺りが最高所、かなと。奥は東峰(約2,740m)ともいうべきピーク。)

 

 代わりに、ということでもありませんが、イワヒバリの声がして振り向くと、雷鳥によく似た岩があるのを発見!勝手に『見返り雷鳥岩』と名付けて悦に入っていました。

         (↑『見返り雷鳥岩』わかりますか・・?)

 

 ここからは南に進んで大丹生岳方面を目指します。少し下ると、地図上で等高線が入り組んでいるところがあり、実際も小さな岩山がいくつも集まった複雑な地形のところがありました。このうち一か所のくぼ地に残雪があり、水筒に入れて飲み水の足しにしました。冷たくておいしかったー。

 

 スカイラインまでの真ん中あたりに来た時、不意にライチョウが飛び出しました。普段なら人間がいないところから急に来たので、驚かせてしまったかもしれません。見たところオスのようなので、変なやつが来たということで警戒に来たのかもしれません。(オス一羽だけしか見かけませんでした)

 

  そんなこんなで、乗鞍スカイラインに出たのが13時くらいになっていました。ここからはスカイラインを少したどり、ヘアピンカーブのところをショートカットして(ちょうどいい残雪が続いていたので)、烏帽子岳と大丹生岳のコルに出ました。

 さていよいよ、大丹生岳への登りです。

 (『その2』に続く。たぶん・・・)



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