飛騨の自然と巨木に親しむブログ

飛騨をうろうろぐるぐる歩き、飛騨高山の自然と巨木をご紹介します。あと、宮笠、登山、トレランのネタなども登場します。

霞沢岳に行ってきました。~西尾根コース日帰り~ 20170212

2017-02-17 22:19:16 | 山岳会

 この冬、まだ本格的な冬山は行けていなかった(御嶽飛騨頂上くらい)のですが、山岳会の先輩・仲間が、霞沢岳西尾根を行くと聞いて、反射的に「行きたい!」と答えてしまいました。でも後でメンバーをよく考えると、私よりスゴイ方ばかりで、ついていけるかどうか怪しい感じに・・・でも、霞沢岳は行ったことが無く、一度ぜひ行きたかったので、そのまま覚悟を決めていくことにしました。

 朝、車を乗り合わせて安房トンネルを抜け、長野県側へ。一度釜トンネルの入り口を通り過ぎて坂巻温泉へ。ここに車を置かせていただき(駐車料金600円だったかな)、釜トンネルに向けて歩き始めました。(06:26)

 

 釜トンネルには6:50到着で、釜トンネルとその先の新しいトンネルを抜けるとちょっと先から右の国交省事務所方面に入る道(今は除雪の雪で壁ができていましたが)に入ります。トレースがあり、ラッキー。しばらく進み、夏には階段があると思われる登り口で輪かんじきをつけ、左の急斜面に登りはじめます。(7:43)

 

 小尾根の稜線に取り付くと右に折れ稜線を登ります。尾根上は雪が飛ばされて、地面が出ているところが結構あり、輪かんをしているとよけい邪魔な感じに。途中でトレースをつけていただいてた男女ペアをパスしたのちに輪かんはデポすることに。

 この先も、凍った地面や岩場を巻くところ、木の下をくぐるところなど気の許せない登りが続きました。

 でも、途中雪深いところがけっこうでてきて、輪かんデポを後悔する羽目に・・・。

 

 途中から足が思うように動かなくなって(と言うか、他の方が早すぎる!)、遅れ気味になってきました。立ち止まって待っていただく場面も何度かあり、心苦しい思いが・・・。でも、何とか迷惑にならないように、ゆっくりでも止まらずついて登っていきました。(皆様ラッセルお疲れ様でした・・・)

 やがて木の高さが小さくなり、視界がひらけてきました。とは言え、ガスで遠くは視界が効きません。楽しみにしていた穂高方面も何も見えません・・・。

 途中でアイゼンを装着し、雪稜の登高へ。

 

 前方に岩場の急斜面が見えてきました。今日のハイライトでしょう。アイゼンの前爪を効かせて、ガシガシ登りました。

 

 岩場を登りきるとやや傾斜が緩み、カリカリの雪面にアイゼンの爪を効かせながら最後の登りを進みます。

 なだらかな地形で山頂がどこかわかりにくかったのですが、山頂の標識が見つかりました。山頂到着12:25.相変わらず遠くの視界はゼロでしたが。

 霞沢岳は日本200名山で、おととしだったか田中陽気さんが位山の次に登った山ということで気になっていた山でした。夏道の登山の前に冬に初登頂してしまうとは・・・。

 

 雪は降っていませんが風が強く地吹雪状態。眺めも良くないので早速下ることに。

 下りはいつもの通りたったかと進み、あっという間に標高を下げます。アイゼンは下の林道に出るまで履いたままで降りました。

 登り5時間のところ下りは2時間でおりてしまいました。(14:27)下りは何とか遅れずについていけ、一安心。

 

 そこから二つのトンネルを越え、ゲートを抜け、坂巻温泉まで下って本日の山行は終了しました。

 お疲れ様でした&ありがとうございましたー。

 次回は、日帰りは一人では無理だろうから、テント担いで1泊2日コースで行けたらいいなぁ。

 

 


スノーシューで位山。トチノキの大木に会いに行ってきました。~20170204~

2017-02-04 16:11:10 | 宮笠で登山

 今日は好天予報だったので、先日買ったばかりのスノーシューで位山に行ってきました。スノーシューは足慣らしで一回使っただけだったので、もし壊れたら…と心配で輪かんじきも一応持っていきましたw。

 良く冷え込んだ朝、車の温度計はー7℃。朝は霧が出ていましたが8時過ぎに晴れてきて、モンデウススキー場に着いた頃(9:00)には快晴の青空が広がっていました。

 リフト券一回券を2枚買い、クワッドリフトで山頂駅へ。スタッフさんによれば、すでに7・8人スノーシューで上へ向かった方があるとのこと。

 山頂駅の上の展望台からは、剱岳から槍、穂高、乗鞍、御岳のパノラマ絶景が一望できました。

 

 スノーシューを装着して、いよいよ歩き出します。先行者のトレースがありましたが、あえて違うところから登り始めました。だって、冬はどこを歩いてもいいんですから、まっさらなところを進まなくっちゃ!

 しばらく登りが続き、1,233mのダナ山を過ぎるとわかりやすい尾根道になります。このまま夏道を進むと、昔馬頭観音が安置された祠があったところに行きますが、手前で左の谷へ。この谷には、久しぶりに会いたかったトチノキの大木があるのです。位山にはトチノキはあまり生えていませんが、なぜかこの谷に2本の大木があり、以前宮村の巨木調査をした際に見つけたのでした。

 

 しばらく下ると、いました。相変わらず見事な枝ぶり、久しぶりの再会です。(根元に宮笠があるのが分かるでしょうか。)

 幹は風格があり、トチノキ特有の彫刻刀で削ったような木肌が見事でした。また、すぐ近くにあるもう一本のトチノキの木肌には、クマが登った時(降りた時?)の爪跡がたくさんありました。たぶん今は冬眠中でしょうが・・・。

 

 さて、下った分は登らなくちゃいけません。隣の登りやすそうな尾根に取り付き、黙々と登ります。最近はランニングを全然していないので、すぐ息が上がって立ち止まりながら、徐々に標高を稼いでいきました。

 正午過ぎ、山頂に到着。トレースはいっぱいありますが、登山者はいません。快晴の位山山頂でしばし休憩。

 

 山頂広場からは、西は遠く白山の峰々、左に目を転じると、飛騨位山トレイルで何度も足を運んだ川上岳への稜線が見えました。いつか早出をして川上岳日帰り、あるいは一泊覚悟で行ってみたい冬の川上岳です。

 

 しばらく景色を堪能したら、下り方向に進みます。

 下りでも、夏道を北側に外れ、普段は出会えない巨木たちを見ながら下山しました。

 道中、雪上について動物たちの足跡や食痕(木の葉を食べた痕など)をたくさん目にしました。

 左右並んだ足跡が続くテンや、V字の蹄でガシガシ進んでいるカモシカ、そのほか、ノウサギやリスなど、たくさんの足跡を見つけましたが、足跡をつけたご本人さんには会えませんでした・・・。

 

 

 夕方の冷え込みが始まらない3時に下山。なかなか良い山行きでした。

 今回、初めて(日帰りでしたが)雪山登山にスノーシューを使いましたが、登りも下りもちゃんとグリップしてくれて、意外と使える道具だな、という印象が強くなりました。急な登りではやはり滑る場面もありましたが、限界を知ってそれなりに使えばよいことです。厳しいところに行く場合には、やはり輪かんじきの丈夫さをとることもあるでしょうが。

 あとは(値段が安めなこともあり)耐久性がどれくらいかを見極めなければなりません。心配で輪かんじきも持っていくようでは、使える道具、とは言えませんから・・・。