飛騨の自然と巨木に親しむブログ

飛騨をうろうろぐるぐる歩き、飛騨高山の自然と巨木をご紹介します。あと、宮笠、登山、トレランのネタなども登場します。

位山・滝探査行②~今回もかっこいい滝ありましたー~

2015-09-29 01:40:20 | 沢登り
 9月21日、先日の続きで、位山南西面の谷をたどって、滝探しに行ってきました。

 前回は、位山山頂の南西約2㎞にあり南北に岩マークが続く谷の左俣を探検しましたが、今回は右俣を行ってみました。
 まずは巨大な堰堤と大規模な山腹工(山肌をコンクリートで覆い崩れないようにしているところ)を見ながら登っていきます。




 やがて作業道が終点になると、そこからはいい感じの谷が姿を見せてくれました。
 さあ、今日はどんな出会いがあるかなー。




 しばらく登ると・・・おや、水がない!?岩くずの下を伏流しているようです。もしかしてこれで終わり…?と思いましたがしばらく行くとまた水が現れてきました。よかった・・・。




 先日の左俣よりは全体に傾斜が緩いかな、という感じでしたので、滝は少ないかも・・・と思っていたら、いい感じの岩壁が現れました。おぉ、滝の予感!




 その先で、大木が川をふさぐように倒れこんでいました。水がそこを越えて流れ落ち、ちょっとした滝のように・・・




 その先を進むと、左右が岩肌になり狭まって、4m位の直瀑がありました。近くまで行ってみたのですが登れなさそうだったので、右から巻きました。その先で沢に降りるのに、また大きな倒木を頼りに苦労して降りました。




 その先を進むと、なだらかな岩盤を水が流れ落ちるナメ滝が現れました。ただ、表面は凸凹していて、普通のナメ滝とはちょっと様子が違います。コケに滑りそうになりながらも、登っていきました。




 このナメ滝、結構先まで続いています。一段上は岩盤が滑らかになり、その名の通りナメ滝状態になっていました。
 傾斜が緩くなりながらも、ナメ状態が続き、先は左に曲がっていました。




 そのまま広い岩盤を進むと、奥のほうに大きな滝が見えてきました。結構すごそうです。




 奥にはかなり大きな滝が見えてきました。その手前にはまたしても大木の滝。右から登りました。




 到着。水量は少ないながらも、10m以上はある直瀑です。上のほうを望むと、まだ何段か続いていそう。かなりすごい規模の滝です。
 今回は、クライミングの道具を用意していなかったので、ここまでで終了。標高は1,350m位まで来ているので、だいぶ稜線近くまできていました。
 ナメ滝から直瀑に続く一連の滝は、なかなか見ごたえ・登りごたえのある滝でした。




 一度下って、国有林の本谷林道まで出ました。本谷の源流部も探検を、と林道を進みます。
 右下に谷を見ながら登っていくと、時折滝のような水しぶき・水音がしますが、たいていは堰堤でした。
 標高1,000mあたりに来たところで、右下の谷に滝らしき白い筋が!谷に降りてみると!見事な2条の滝がありました。

 高さは4mくらいで、2本と1本に分かれて落ちています。水量も多く見ごたえがある滝でした。




 少し手前から写真を撮っていると、上段にも滝らしき白い筋が見えました。地図ではちょうどここで二つの沢が合流しているので、そっちも滝になっているのかも。




 上流部に登って上から写真を撮ってみました。わかりにくいですが、上流の2本の沢も滝のような落ち込みになっているようでした。二つの沢が合わさって、2つの滝になっているので、黒部峡谷の十字峡にちなんでこの滝を十文字滝と、名付けたらどうかなあ、などと考えてみました。




 この上流は傾斜が緩くなり、水量も減っていました。滝探索はここまでということで。

 林道の終点からは、アララギ湖境の尾根のコルが見えていました。林道終点からの歩道の草刈りをすれば、アララギ湖までいけるかなぁなどと考えました。位山三山のトレランコースに組込めないかなぁ。

 今回も、いい滝との出会いがありました。山仲間に紹介したいなぁ

岐阜県スポーツ大会、山岳競技で箱岩山に行ってきましたー

2015-09-13 23:34:58 | 沢登り
 今日は、岐阜県スポーツ大会(通称、県スポ)の、年に一回の山岳競技がありました。
 昨日から、白川町に県内の山岳団体が集結して宴会、今日は山岳競技と集団登山で、箱岩山(はこいわやま、797m)に登りました。

 山岳競技という名ではありますが、内容は林道を2㎞ほどずーっと走って登るだけで、山登りとは直接関係がない感じです。
 県内の山岳団体を要する市町村8チームで、それぞれ30代以下、40代以下、50歳以上の3部門の選手(実際は若手がどこの少ないので、各部門の年齢以上なら可)、総勢24名が走ります。
 私は走るのは苦手ですが、トレランをやっていることと他にめぼしい人がいないため白羽の矢が立って、恐れ多いことに市選抜(!)選手ということになってしまったのでした。

 高山市は4連覇がかかっていた大一番でしたが、今年は選手に恵まれなかった(?)ため結果は、3位。微妙な順位でした。

 箱岩山の中腹までの林道で協議を終え、続いては山頂を目指しました。

(図は山岳競技ルート図)


 東濃ヒノキの郷ということで、ヒノキなどの人工林の森を登っていくと、稜線に出るところで、おそらく箱岩山の名の由来となった大岩がありました。




 後ろに回ると登れて、ちょっと嬉しくなります。

 山頂は岩の反対側に登山道を進むとあります。岩の祠に、仏様が安置されていました。この仏様は、その昔廃仏毀釈で打ち捨てられていたものを地元の方が担ぎ上げて祀られたとのこと。歴史を感じます。




 下山では、林道ではなく程よく手入れされた登山道をトレラン式で下りました。気持ちよく走れましたー


 順位はともかく、もうちょっとトレーニングを積めばよかったなーと感じた一日となりました。

飛騨の名山『位山』南西面の谷で沢登り。かっこいい滝も発見しましたー

2015-09-08 23:44:39 | 沢登り
 飛騨の名峰「位山」。穏やかな山容から、地元では位山の谷には滝はないと思われていましたが、明治に著された「斐太後風土記」には「餅谷瀧」が記されており、実際、位山の北に位置する餅谷には立派な滝が存在しています。

 ところで、国土地理院の2万5千分の一地形図で位山を見ると、だいたいは等高線が緩やかで、なだらかな地形と思われますが、ある時、南西側の谷に岩場を示す記号を発見。もしかしたら、この谷にも滝があるのでは!?と思い、いつか行ってみたい!と思っていました。
 8月23日、その日が訪れました。
 半日ほど時間が空いたので、その一部だけでも偵察してみようと出かけてみました。

 その谷に入るには、南側にある国有林の林道をしばらく歩かなければなりません。ここは川上岳の南側登山口にもなっている広場があり、この日も3台くらい車が止まっていました。この先は林道にゲートがかかっています。「本谷林道」とあることから、この谷の名は本谷という名のようです。

 
 

 右に谷川を見ながら歩いていくと、所々で小さな滝のような落ち込みがあります。これは・・・期待が高まります。

 そしていよいよ目的の谷の入り口に・・・ガーン!砂防堰堤が・・・。谷をふさぐ壁のような堰堤がそそり立っていました。
 砂防堰堤を越えるように道がついているので、さらに奥に進んでみると、そこにも堰堤が・・・合計4つほどの堰堤が連続してあり、目的の岩場記号の谷は堰堤の谷となっていることが判明したのです。




 でも、せっかく来たので、堰堤がなくなった先の上流も見てみようと、4つ目の堰堤の先に左に分かれる谷に進入していきました。
 すると、分け入ってすぐに、3mほどの斜瀑を発見。幸先いい再スタートです。




 その先を進むと、結構いい雰囲気の谷が続いています。登っていても気持ちいい感じです。
 しばらく行くと、3段の滝(3m、3m、5m)を発見。あまり急じゃないので、滝の中を直登。楽しいなー




 さらに登ると、結構な大きさの滝が見えてきました。餅谷滝に匹敵するくらいの大きさ(といっても7mくらいですが)です。





 これだけでも来てよかった、と堰堤のことを忘れてうれしくなってしまいました。
 その先も、ちょっとした滝が次々と現れ、ますます嬉しくなっていったのでした。




 次にあらわれたのが、かっこいい滝!岩場にぶつかった水流が、岩盤を穿ち、かっこよく流れ落ちています。写真ではカッコよさがいまいち表現できていないのが残念です。内緒にしておきたい気持ち半分、みんなに見てほしい気持ち半分です。




 その先も、ちょっとした滝がいくつかあらわれ、これはどこまで登っていったらいいんだろう・・・と(今回は偵察で、あまり長居するつもりがなかったので)贅沢な迷いも出たりして。




 次に、谷沿いの岩峰の根元を洗う滝が現れました。岩を見ると登りたくなる衝動を抑え、さらに上流へ。




 いよいよ水量も少なくなり、上流に来たな、って感じになってきました。すると谷をふさぐように半月を伏せたような岩が見えてきました。今回はこの半月岩までとしました。




 今回、わずか1時間半ほどの偵察で、当初の予定とは違いましたが、いい滝をたくさん目にすることができました。たぶん山仕事の人や釣り人は入っているのでしょうが、沢登りの対象とするには短い谷なので、滝を紹介されたこともないんじゃないかなと思います。
 本谷にはまだいくつかの支流もあるので(そこには堰堤もまだ作られているようですが…)、また偵察に来よう、と思いました。


 やっぱり飛騨の名峰『位山』はすごかった!

 今度はどんな滝に出会えるかなー