飛騨の自然と巨木に親しむブログ

飛騨をうろうろぐるぐる歩き、飛騨高山の自然と巨木をご紹介します。あと、宮笠、登山、トレランのネタなども登場します。

九蔵川本谷(乗鞍岳山麓)で沢登りを楽しみました。

2011-08-15 22:07:54 | 山岳会
 お盆休みの初日の13日、地元山岳会の夏合宿に日帰り参加で、九蔵川本谷に行き、沢登りをしてきました。
 沢登りは(ブログでも紹介しました)昨年夏の御岳山麓に続いて2度目、今回は乗鞍岳の南西に位置する沢です。初めてのダイブや泳いでの渡渉、ナメ滝の滑り台など、刺激の多い一日でした。

 高山市朝日町九蔵集落の下手の橋から川に入り、遡行開始。しばらくは森の中の涼しい穏やかな沢を行きました。そのうち農業用(?)の取水えん堤があり、リーダーがジャンプ!それにつられて私を含めほかのメンバーも次々にダイブ!を楽しみました。


 その後、大岩やちょっとした滝が続き、緊張感とともに楽しさも増していきます。沢登り用の靴(ソールにアクアステルスという滑りにくいゴム素材が使ってある。ただしコケのついた岩はすべる)で、岩の上をヒョイヒョイと飛んで渡るのが、スリルはあるけど楽しくて、つい調子に乗ってしまいます。
 いくつかの滝は水しぶきを浴びながら滝のすぐ脇を登ります。ダイブで全身濡れているので、濡れても平気です。


 濡れるのが当然の沢登りですが、濡れると体温が奪われ体力が消耗するため(というか、浸かっているとけっこう水が冷たいため?)、濡れなくてもいいところはなるべく濡れないように進みます。滝つぼのようなところは深いため、岸辺の岩にへばりつきながら(これを「へつり」といいます)進みます。とはいえ、足を滑らせると深みに落ちてしまいますが、一度落ちたら開き直って、泳いで先に進むということもしばしば・・・。


 両岸に岸壁がそそり立つようなところは、沢の中を進めないので、岸辺に上がり、大きく山に迂回する(これを「高巻き」といいます)ことに。今回も3段の見事な滝を高巻きして上から覗き込みながら進みました。


 今回行った九蔵川本谷の流域は国有林で、車が通れる林道がなかった昔は、森林軌道を通ってトロッコ列車などで木材を運び出していたとのこと。途中、森林軌道の橋脚が残っていました。沢登りをする途中も、さび付いた森林軌道のレールが落ちて川の中にあるのを目にしました。


 沢登りで面白いところのひとつは、ナメ滝の滑り台です。ナメ滝とは、水流(と岩石など)で滑らかに磨かれたようになっている岩盤の滝のことを言います。天然のウォータースライダーのように、水と一緒に滝を滑り降りるのはまさに沢の醍醐味といえるでしょう。(滑っている写真は撮れませんでしたが、下の滝は今回最高のナメ滝でした!)


 午後3時ころ、本日のハイライトとなる高さ30mの滝に到着。滝の下から直角に沢が曲がっているため、滝つぼが狭く、滝の上まで見上げることができません。


 ここからは沢を登れないので、苦労して高巻きをして林道まで出ました。
 他のメンバーはここから上流側に移動し、テント泊。焚き火を囲んで楽しい一夜を過ごすことになりますが、私はお盆で実家に顔を出すため、泣く泣く林道を下ります。熊の気配におびえながら早足で下り、下界へとたどり着きました。

 山登りのときは、汗や雨などでからだが濡れることを避けるように気を配りますが、沢登りはまったく逆。濡れる備えをして、時には大胆にダイブやナメ滝滑り台を楽しむ。川がきれいな山国(沢国!?)・飛騨ならではの楽しみといえるかもしれません。

西穂高・独標に行ってきました。

2011-08-11 23:49:51 | 登山
 7月31日、西穂高岳の近くにある独表(2,701m、どっぴょう)に行ってきました。
 雪に覆われた冬季には何度か独標を目指したことはありますが、夏は西穂高岳に登る途中の通過点でしかない印象ですが、今回は時間の都合などで独標までの山行でした。

 9時ころ、新穂高ロープウェイに乗り、標高2,156mの西穂高口駅まで一気に上ります。あいにくの天気で、展望はほとんどききません。そこから千石尾根の登山道をたどり、西穂高山荘へ。
 小屋ではちょうどヘリコプターによる荷上げの最中で、しばらく小屋の前で休むことができませんでした。
 軽く昼食をとって独標へ向かいます。小屋の周りでは、クルマユリニッコウキスゲの花が見ごろを迎えていました。




 尾根上のちょっとした高みの丸山を超えて、標高をあげていきます。雨は降らないものの、相変わらず景色は霧に覆われています。

 途中、足元などでハイマツの中にリンネソウを見つけました。小さい花を二つ並べて咲かせるリンネソウ。ひさしぶりに見たので、ちょっとうれしくなりました。


 そのほか、ハクサンシャクナゲチシマギキョウも久しぶりに会えました。



 2時ころ、独標に到着。ピラミッドピークから西穂高岳山頂方面は、時折ガスが薄くなりぼんやりと見えました。


 雨が降りそうになってきたので、早々に帰途につくことに。
 下山後は日帰り温泉で疲労回復。

 今回は、8月にスポ少の団体を案内して乗鞍岳に向かう足慣らしとしての山行でしたが、程よい疲労で終えることができました。(3日間くらい尾を引きましたが・・・)