少し前になりますが、10月29日に岐阜県(中津川市)と長野県(王滝村)の県境にある
『小秀山(こひでやま・1,981.7m)』に登ってきました。この山は、日本200名山に選定されている山ですが、飛騨地方からちょっと外れていることもあり、登山対象として見ていなかったのですが、知人のススメもあり登ってみることに(進めていただいた当人は、当日は体調不良のため登れませんでしたが・・・)。
メンバー4名は、まだ薄暗い朝6時に高山市一之宮町に集合し、登山口である乙女渓谷を目指しました。乙女渓谷は、かわいらしい名前ですが、一説によると乙女の語源は「お留め」で、山林資源の保護のために木の伐採が禁じられているエリアだったとのこと。
登山予定ルートは、乙女渓谷・二の谷から夫婦滝、カモシカ渡りを経て兜岩、そして山頂。帰りは三の谷に下るルートです。
7時40分、登山開始。たくさんのバンガローが並ぶ登山口からは、紅葉の渓谷(二の谷)につけられた木の回廊・階段を登って行きます。このあたりはまだ観光地モードで、気楽に歩けます。
途中、木の間越しに、らせん状に流れているように見える「ねじれ滝」が見えました。この渓谷は沢登りも面白そうです。
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木造の避難小屋を過ぎて、やがて夫婦滝に到着。水量はそれほど多くありませんが、かなりの迫力です。
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ここから渓谷を離れ、岩が積み重なった急登が始まりました。稜線につながる細い岩場の尾根をぐいぐい登っていきます。ちょっとした名所のようになっている「カモシカ渡り」は、距離は短いですが、岩登りの雰囲気が味わえました。高所恐怖症の人には、ちょっとキビシイかも。その後はやや傾斜がゆるくなり、右手には兜岩が見え始めました。遠目にも、快晴の青空をバックにとんがった岩がかっこよく見えました。
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しばらく行くと帰路で使う三の谷ルートとの分岐がありました。左手には、尾根越しに御岳が見え始めました。いつもは北~西から見ているのですが、今日は南側から見る事になるためかなり表情が変わって見えます。
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そしてついに兜岩に到着。けっこうスリルがありますが、高いところを見ると登りたくなってしまう悪い癖が出て、つい登ってしまいました。
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この先、なだらかな尾根歩きで第一高原、第二高原、第三高原とたどり、山頂手前にあるあたらしい山小屋「秀峰舎」にたどりつきました。バイオトイレ完備の立派な小屋で、山頂近くにこんな山小屋があるのは不思議な感じがしました。一度泊まりに来てみたいかも・・・。
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11時40分。そこからちょっといくと、小秀山の山頂でした。山頂から北を見ると、ドォーンと御岳が!火山らしい荒々しい表情が新鮮でした。
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1984年(昭和59年)に発生した長野県西部地震では御岳が大崩壊し、大量の土石流が尾根に乗り上げながら流れ下った様子を空撮した画像が、今でも記憶に残っていますが、その大崩壊地かな・・・と思われるがけも見えました。山頂はそれほど広くなく、中高年の団体(最近よく考えたら自分もその範疇に入ってきたのかな、と思うとフクザツな感じに・・・)でいっぱいだったので、北側にある踏み跡をぬけ岩棚の上に移動。ちょっと狭いけど、またメニューはインスタントラーメンでしたが、御岳の眺望を目の前にして最高の昼食となりました。
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山頂でのんびりした後、下山。登ってきた登山道を戻り、三の谷の分岐を右に。そこからは延々とジグザグの下り道。
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左手に国有林の境界刈払い道があり、そっちのほうが近いし歩きやすいかな、とも思いましたが、初めての山ということで登山道を忠実にたどりました。先を見るとずっとジグザグに道が続いているので、普段の山仕事のときなら一直線に下るのですが、じれったい思いをしながら4人は黙々と下りました。
やがて山の神の祠と造林小屋があり、登山道からひろい林道に。林道歩きもほどほど長く、下り疲れたーと思ったら、朝のバンガロー村が見えてきました。15時35分、下山。お疲れ様でした。
飛騨からそれほど遠くないところで、渓谷や滝、岩場、御岳の眺望など、いろいろ楽しめたいい山でした。もし次ぎ来るなら、残雪の頃、雪を頂いた御岳を見に来てみたい、と思いました。