飛騨の自然と巨木に親しむブログ

飛騨をうろうろぐるぐる歩き、飛騨高山の自然と巨木をご紹介します。あと、宮笠、登山、トレランのネタなども登場します。

飛騨高山の巨木 No.23 青屋九蔵神社「とちの大木」

2007-07-24 23:46:51 | 巨木
 今日は昨日よりいい天気で、暑くなりました。気象庁はまだ飛騨地方の梅雨明けについて発表していないようですが、そろそろ「・・・梅雨明けしていたと見られる・・・」とのコメントが聞かれるのではないでしょうか。

 昨日、全国巨樹・巨木林の会の事務局の方が東京より来飛され、11月10・11日の巨木フォーラム等について打ち合わせをしました。解決すべき課題は多くありそうですが、なんとか有志の手で成功させたいものです。

 飛騨高山の巨木 No.23 青屋九蔵神社「とちの大木」 

 幹周:720cm
 樹高:20.5m
 所在地:高山市朝日町青屋九蔵、九蔵神社境内
 保護指定:高山市指定天然記念物



 取材に訪れたのは、まだ飛騨の山あいに雪の残る早春でした。朝日町の市街地を過ぎ、かつての乗鞍岳登山道のあった青屋地区方面に向かいます(一度廃れていた登山道を、石仏探しとあわせて再興する活動によって、登山道はよみがえりを果たしつつあります)。さらに奥の九蔵集落の奥に、九蔵神社は静かに建っていました。

  

 こじんまりした神社に不釣合いなほどの幹の太さ、とにかく圧倒されました。7mを越す幹は、高山市広しと言えどもトップクラスの大きさのとちの大木です。
 また幹から伸びている枝の少なさや、幹に巻かれたロープも印象にのこりました。雪が深く残る山里で灰色の空のもと、一人ぼっちでとちの大木に相対していると、長い年月、雪などの気象害によって傷つきながらも残った枝を高く伸ばす姿に、自然に謙虚な心持になります。
 その後この木に会いに行っていませんが、残った枝に葉を茂らせた姿もぜひ目にしてみたいと思っています。

飛騨高山の巨木 No.22 了因寺のカヤ

2007-07-17 23:25:35 | 巨木
 高山市の中でも、清見町はけっこう広いほうで、巨木もたくさんあると聞いてはいましたが、今回の「了因寺のカヤ」が、清見町エリアの取材で初めての巨木となりました。

 飛騨高山の巨木No.22 了因寺のカヤ 

 幹周:400cm 
 樹高:18m 
 所在地:高山市清見町藤瀬58 
 保護指定:県指定天然記念物



 高山市街から西へ国道158号を走り、中部縦貫自動車道高山西インター方面に向かわず飛騨せせらぎ街道方面に向かうと、長い直線道路があります。了因寺はその直線が終わる手前右側にあるお寺さんです。了因寺のカヤは、その境内にあって簡素な柵に囲まれてたたずんでいました。

 根元を見るとまだ青々した実が落ちていました。ちょっとつまんだ後に指のにおいをかいだところ、針葉樹特有のさわやかな&ヤニくさいにおいが・・・。昔はこの実を集めて煎って食べたりしたそうで、今でもお土産やさんに『ガヤ』の実として時々見かけます。

 道路近くの明るい境内でしたが、こんなところに県指定天然記念物の大きなカヤノキがあるとはちょっとした驚きでした。枝いっぱいに実ったガヤの実の様子も見てみたいものです。(&食べてみたい!?)

飛騨高山の巨木 No.19 辻ヶ森三社のスギ ほか

2007-07-16 00:16:42 | 巨木
 今日は、台風一家、いやちがった台風一過、ということで、雲はありましたが、暖かい良い一日でした。暑い夏を乗り切るためにさっぱりしようと散髪に出かけた帰り、いつも気になっていた鎮守の森をのぞいてみました。国分尼寺跡や鳴き龍の拝殿でも知られている神社とのこと。


 飛騨高山の巨木 No.19 辻ヶ森三社のスギ

 幹周:380cm
 樹高:約30m
 保護指定:保存樹
 所在地:高山市岡本町2-126


 国道41号線から少し東に入った、住宅や商店などが建ちならぶなか、こんもりとした神社の森があります。どの木もよく伸びあがっていますが、そのなかにあってこのスギは特に存在感があります。柵のために根元には近寄れませんでしたが、注連縄を巻かれてまっすぐと立つ姿はいい感じでした。
 そのほかにもケヤキやトチノキの大木がいくつかあり、そのうち2本が調査対象基準(幹周300cmオーバー)でした。
飛騨高山の巨木 No.20・21 ケヤキ2本

 幹周:①341cm ②305cm
 樹高:約25m



 前2枚が①、後の2枚が②のケヤキです。①は鳥居をくぐって本殿に向かって右、②は左に生えており、どちらもよく伸び上がっていました。根元に立って見上げると、ケヤキ独特の彫刻刀で彫ったような樹皮と、昨日の雨に濡れた緑色のコケが、とってもきれいでした。

 ②のケヤキの根元には新しい石畳の参道が整備してありましたが、根際のところを施工するときに根を切ったようでちょっと痛々しい感じの傷口がありました。もう傷は癒合しているようでしたが、神域の木ということで、もうちょっと配慮した施工方法がないものでしょうか・・・。
 神社全体に大きな木が多く、ボーっと木々を見上げているだけでリラックスできるようないいところでした。ちょうど通勤途中にあるこの森、仕事に煮詰まったときや、出社拒否したいときに、ちょっと立ち寄ってみようかな・・。

 ところで、このブログは11月10日に開催予定の「第20回巨木を語ろう全国フォーラム・飛騨高山大会」に先立ち、飛騨高山の巨木を紹介していこうとはじめたのですが、大体の内容が決まってきましたので、近日中に開催要項を発表できると思います。23日には全国会事務局の方が来飛され、市役所関係、ふるさと学校関係者と顔合わせ&打ち合わせをします。

 それからもうひとつ、フォーラムにあわせて、飛騨高山の巨木を調査しまとめた資料を作成し配布する予定です。こちらはふるさと学校メンバーとボランティア(というか有志の)調査員で、日本一広い高山市の巨木を調査します。目標1,000本!!飛騨高山の巨木情報を持っている方、お寄せください!またいろんな巨木を見てみたい!という有志の調査員さんを募集します!!
 どちらも近日中に新聞等でPRする予定ですので、請うご期待!!

飛騨高山の巨木 No.17 無数河八幡神社の銀杏 ほか

2007-07-15 02:13:57 | 巨木
 台風が近畿地方を超えて東海地方に接近中とのことで、今日は一日中雨降りでした。今も屋根をうつ雨音が家の中に響いています。

 さて、春先に見てきた巨木をご紹介するとしましょうか。
 飛騨高山の巨木 N0.17 無数河神社の銀杏 


 幹 周:500cm
 樹 高:約25m
 所在地:高山市久々野町無数河1469-1 
 保護指定:市指定天然記念物(昭和58年1月18日)

 一之宮町にあるモンデウススキー場の刈安峠の分水嶺から、南~東へ向かって移動すると、無数河というところに八幡神社があります。今回は、そこで出会った巨木たちをご紹介します。
 まずは天然記念物の銀杏から。境内のかたすみにあり、途中で二又になってよく伸び上がっています。枝や幹にはしだが着生し、不思議な感じが漂っています。根元には石標もありました。

 もう一本は保存樹に指定されているモミの木です。
飛騨高山の巨木No.18 モミの木
 幹 周:364cm
 樹 高:約15m
 保護指定:保存樹(『高山市緑を守り育てる条例』による)
 雪の重みで折れた枝が、あちこちに散乱していました。ちょっと元気がなさそうに見えました。

 銀杏の近くにも、大きなヒノキがありました。ちょっと計測しそびれちゃいましたが、これも巨木でしょう!

 そのうち、測ってきます!

夏の気配・・・?&変なキノコ

2007-07-09 23:44:35 | いきもの暦
 梅雨、ということで、飛騨ではほどほどに雨が降っています。また明日から前線が近づいてきて雨になるとのこと・・・。この季節の雨は、うれしい反面、草が伸びて土手の草刈が大変な季節でもあります。
 うちのまわりの土手には、けっこういろんな植物が生えていまして、それが草刈の苦労を増やしている原因でもあります。というのは、もともとこのあたりに自生し、きれいな花が咲く草花があると、草刈機を振る手を止めて、その株だけ残しているのです。勢いあまって刈ってしまうこともしばしばありますが、ちょっとしたエコひいき(?)で、いくつかの植物たちが徐々に増えています。

 今花が咲いているのはキバナノヤマオダマキ。船の錨のような不思議な形をしています。


 これはちょっと離れたところにあるノカンゾウ。オレンジ色の花をつけるタイプと、この写真のように赤みを帯びた花の2タイプあります。

 このほか、オミナエシがさきはじめましたね。今後、リンドウ、キキョウ、ツリガネニンジンなどが咲いてきます。乞うご期待!!

 おまけですが、山に積んである薪を運ぼうとしたところ、積んであった薪(樹種:ミズナラ)に黒い変なものがついていました。
 変な形と怪しい色、不思議な感触・・・。ゴムタケです。たまーに見かけますが、いつ見ても仲良くなれそうにありません。ネットで見ていると、食べられるようですが、ちょっと試す勇気はありません・・・。