飛騨の自然と巨木に親しむブログ

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木曽駒ケ岳から空木岳縦走に行ってきました~その2~(20170728~30、小屋泊)

2017-08-22 00:13:03 | 宮笠で登山

 

(その1からの続き・・・その1はこちらをクリック⇒『その1』)

 

 さて、2日目。

 今日は、はるか空木岳(の手前)までの長距離移動です。地図を見てみると、宝剣岳をはじめとして岩場が結構あったり、アップダウンもしなければいけない行程、大勢のパーティで行くには、少しでも早出をして時間的余裕を確保しておく必要があると考え、朝食を弁当にしてもらい、5時には出発します。曇り空でしたが、昼過ぎまでは雨ももちそうです。小屋の前にはたくさんのテントが。テント泊もやっぱりいいよなー、と思いつつ、出発です。

 

 中岳は昨日と違う道をとトラバースルートで通過。前方に宝剣岳が朝日を浴びて光っています。いよいよ宝剣岳!

 宝剣岳を見上げる岩場に入り、高度感あるトラバースや、三転確保で登る岩壁を慎重に通過します。朝イチですが、仲間も良い動きで高度を稼ぎます。

 そして、意外とあっけなく宝剣岳(2,931m)山頂の岩場に到着。古びた祠が二つと、「手力雄(たじからお)」と刻まれた石碑がありました。手力雄尊は、天の岩戸伝説で天照大神が隠れていた岩戸の扉の岩を投げ飛ばしたという怪力をもった神様で、宝剣岳の岩場つながりで祀られているのかな、などと推察。

 

 スリル満点の山頂の尖岩に登ると、これから進む木曽山脈の山々がはるかかなたまで続いていました。足元をふと見ると、四角く窪みが掘られていました。聞くところによると、かつてここに岩の祠が乗っていて、その安置のために掘られていたようです。

 

 山頂からの下りに差し掛かると、登りよりもアブナそうなところが何か所も出てきました。でもまあ、三点確保とバランスに注意しクリア。

 途中で、名物(?)となっている水平に突き出た岩がありました。一見怖そうですが、がっちりした岩なので乗っても大丈夫、ということで、物好きなメンバー(私も含め)は上に立ってポーズをつけていました。でもまあ、きっと長い年月の間には崩落する日がいつか来るのかもしれませんね。

 

 そこから進んで、三ノ沢岳への分岐あたりで朝食弁当をいただきました。結構ボリュームがあり、おなか一杯になりました。

 さらに極楽平(千畳敷カールへの降り口)、濁沢大峰へと緩いアップダウンで南下します。

 桧尾岳からはメンバー一名が下山。ガスっていて、普段なら見える桧尾避難小屋も全く見えません。そこから残りのメンバーでさらに南下します。

 

 道中目についた高山植物は、やはりヒメウスユキソウ。たくさんたくさんありました。

 あと、花は終わっていましたが、チョウノスケソウがたくさんありました。個人的に好きな花なので、花を見たかったなー。

 ↑シワシワしたような葉がチョウノスケソウ。上に向いているとがった感じのものが未熟な実です。この後チングルマみたいな綿毛に変わります。

 

 あと気が付いたのは、イワウメが多いこと。こちらも花はほとんど終わっていて目にすることはできませんでしたが、ちょっと紅葉したかわいい葉がびっしりマット状に密生している様子が見事でした。時々そっと触って、一人ほくそえんでしました・・・(写真中の白い木の枝みたいなのは、地衣類のナギナタゴケ)

 

 桧尾岳以降も、大滝山、熊沢岳、東川岳とアップダウンがあり、巨石や岩場の通過もあり、なかなか気の抜けない行程でした。

 東川岳からは、本日の宿である木曽殿山荘まで一気に下ります。ガスに巻かれていたことの多かった本日の行程ですが、下る途中で、明日一番に登る空木岳がそびえているのが見えました。「急登」の表現がぴったり!なそびえ方でした・・・。

 

 木曽殿越まで下ると、木曽殿山荘が見えてきました(13:10)。手入れの行き届いたこじんまりとした感じがいい雰囲気です。水場はちょっと遠かったけど、花の咲くいい感じの登山道を進むとおいしい水が流れていました。明日の行動分もたっぷり汲んで小屋に戻り、さっそく酒盛り。夕飯は名物の(?)おでん。これまたお酒が進みました。

 

 

 この小屋は、布団を敷くのをスタッフさんがやっていただけます。整然と並んだ布団に入り、早めに就寝。結構暑くてなかなか寝付けませんでした。また、夕方からの雨がかなり強く降り続け、3日目の行程を心配しながら、寝苦しい夜を過ごしました。

(「その3」へ続く。)

 



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