飛騨の自然と巨木に親しむブログ

飛騨をうろうろぐるぐる歩き、飛騨高山の自然と巨木をご紹介します。あと、宮笠、登山、トレランのネタなども登場します。

秋合宿で、錫杖岳・左方カンテ。また!?

2012-09-21 01:11:15 | 山岳会
 9月15・16日、秋合宿でまたまた錫杖岳・左方カンテに行ってきました。



 ここは、ついこの前に研修で行ったばかり。でも、その時はついていく感じが多く、主体的に登れなかった気がします。今回は、もうちょっとじっくり主体的に登る体験ができればと思い参加しました。

 3連休に大勢が出入りする合宿ということで、リーダーが前日にふもとの岩屋にテントを設置してくれていました。これで、遅くまで飲んでいても次の日早めに岩に取り付けます!?


 初日は、5名の参加者。私は他の2名とパーティーを組み、交代で先頭になって登りました。
 まずはちょっと先輩のN氏が慣れたところで先頭に、次いで期待の新人の一人K氏が続きます。



 先日の研修の様子がよみがえってきて、ある程度じっくり考えて登れた気がします。
 1ピッチ目、2ピッチ目まではまあまあ順調に登れました。次の3ピッチ目が、私にとっては超難関!他のメンバーもチャレンジしますがこの部分がなかなか突破できません。写真の矢印のところ(の上側)に、しっかりとした手がかり(クライミングでは「ガバ」と呼ばれます)がありますが、そこに手が伸びません・・・。



 ここは一番先輩のF氏が余裕で突破。私はF氏にロープで確保されながら何とか突破しましたが、自分の力だけで突破したい!と思いました。

 今日は時間切れで、雨もぱらついてきました。4ピッチ目をちょっと楽しんで、ここからロープを使って懸垂下降で帰還しました。



 2日目は新たなメンバーがまた到着、パーティーを組み替えて向かった先は、またまた左方カンテ。聞くところによると、このあたりで左方カンテが一番やさしいルートとのこと。3ピッチ目でへこたれてしまった私は、他のルートにいけないのですー。


 今日も天候はいい感じ。向かいの穂高がよく見えます。


 今日は、若手有望株のN氏とT氏とパーティーを組み、昨日の経験から私が主にリードして登っていきました。

 今日は、昨日の経験を活かし、課題であった3ピッチ目の核心部を何とか越えることができました!両手の指で岩の突起(「カチ」というそうです)をつかみながら足の位置を整え、そこに立つと上のガバがつかめました!ほっと一息・・・
 その後4ピッチ目はT氏、5ピッチ目を私がリードしたあたりで、先が渋滞して進めなくなりました。この上の6ピッチ目は、取り付きと、中盤あたりが難しいそうですが、取り付きはちょっと練習してみたら登れました。この先も行ってみたいなぁ・・・あと2ピッチ登ると、左方カンテルートは終了とのこと。また宿題ができましたね。


 でも時間切れで、先日の研修と同じく、ここから懸垂下降で帰還。前回は50mのロープだったので途中で一度区切って2回に分けて懸垂下降しましたが、今回は60mロープなので一度でいけるはず、とアドバイスを受け、降りてみました。すると、降りれたには降りれたのですが、谷底までまだ距離があり、ロープの先から谷底までけっこう緊張しました。これは無理せず、2回に分けたほうがいいかも・・・。


 そんなこんなで終わった2日間。合宿は3日間で、他のメンバーはもう一日(1泊)しっかり楽しんだようです。

 これくらいのルートで、しっかり安全を確保しながらすばやく進んでいけるくらいの技術を身につけられたら、かなりのことができるだろうなぁ、と思いました。次は左方カンテの完登を目指したいなー!皆様、お疲れ様でしたー。また行きましょう!


錫杖岳・左方カンテで登攀研修してきました。

2012-09-12 00:37:45 | 山岳会
 最近、朝晩はだいぶ涼しく(肌寒く?)なってきました。でも、まだ昼間はけっこう暑い日があり、飛騨には珍しく残暑が続いている感じです。

 さる8月19日、山岳会の先輩&仲間と、飛騨のロッククライミングで有名な錫杖岳(しゃくじょうだけ)の前衛フェース、左方カンテで、登攀の研修をしてきました。錫杖岳は、一般登山道が無いのでふつうの登山者にはあまり縁の無い山ですが、新穂高温泉のちょっと手前で、川を挟んで左側に見える岩山、といえば、目にされた方も多いかもしれません。

 久しぶりの登攀らしい登攀と言うことで、途中で写真を撮る余裕があまり無く、どんなコースだったか詳細の記憶がありませんが、思い出しながら書いてみます。

 6:30、中尾駐車場に車を止め、林道を歩き始めて槍見温泉から登山道へ。


 クリヤ谷は水量が少なめで、かんたんに跳び越えることができました。錫杖沢に入り、左方カンテ基部には8:30到着。先行パーティー1組が取り付いていました。先行パーティーの動きを観察しながら、ギア類を装着し、あとに続きました。

 9:30、登攀開始。大先輩のT氏が全体を監督する中、1PはN氏リードで残りの2名(私とM氏)があとに続きました。




 その後は、3名がパーティーとなって、交代でリードしながら登攀。クライミングの技術だけでなく、リードする人をビレイする技術、リードで登ったあとにセカンド、サードをビレイする技術など、再確認&思い出しながら実践できました。要所では、T氏からのアドバイスがあり、実践の中で多く学ぶことができました。

 4ピッチ(5?)終えたテラスで、先行パーティーが詰まっており、下降することに。ここからの懸垂下降時は、50m+30mほどで、途中の小さなテラスでロープを架け替える、高度感のあるもの。ちょっとミスをしたりして緊張しましたが、無事谷まで降りることができました。



 下山中には、多少花を見る余裕も・・・。ソバナは久しぶりに会いましたし、ジャコウソウは多分始めて目にした花です。久しぶりの登攀で、気分が高揚していたからか、花もきれいに見えた気がします。




 危険な場所で、手元にある道具を使って安全を作りながら、目の前の壁を越えていく、それもなるべく速やかに。体の動きだけでなく、道具を使いこなす技術と、その動作をどう組み合わせて「安全に早く」登るか、その重要性をしっかり体感できた一日でした。
 2年前からの課題である北岳に向けて、修練を積まなければ・・・と心に誓った一日でもありました。


御岳で登山マラソン!・「おんたけスカイレース」

2012-09-02 00:17:20 | 走る!
 8月26日、御岳で開催される登山マラソン(最近は、高山帯を走るのを、スカイランニングとか言うらしいですね)の「おんたけスカイレース」に参加してきました。

 飛騨高山ウルトラマラソン以来、山登りにはほどほど行っていますが、走るほうはちょっとサボり気味だったので、あまりタイムは気にしませんでしたが、道志村トレイルレースにも一緒に参加したM師匠についていければ・・・といったプチ目標を胸にしての出走でした。

 25日に長野県王滝村入り。参加受付をしたあとに、開会式&コース説明会がありました。コース説明は、当大会3連覇の方が、世界のスカイランニング事情の説明とあわせて実施。いろんな山の走り方(競技)があるもんですねー。飛騨でもいろいろ楽しめそうです。その夜は駐車場の隅っこでテント泊。

 翌朝、4時起床。パンとバナナの朝食をとり、M師匠と合流してスタート地点に。山岳会のO氏と息子さんに偶然出会いました。スタート前には、御岳が宗教的な山ということもあってか、神主さんのお祓いの後出発!


 スタート後しばらくは舗装道路の登り。他のランナーも快調に飛ばしています。私は何とかM師匠の後ろにつけて、早く山道にならないかな・・・と願うばかりでした。しばらく登ったあと林道に入り、バテバテで歩き始めた頃、小さな滝が現れ、やっと山道に。


 急な道なのでみんな歩いており、私も森の中の道を息をつきながら登っていきました。
 やがて開けてきて、スキー場に。朝のうちとはいえ照りつける太陽の下、草の刈られたスキー場の急坂をぐいぐい登っていきます。前方には雲をまとった御岳も、はるか遠くに見えてきました。それにしても、みんな休まず上り続けていますが、トレーニングをサボっていた私はかなりつらくなってきて、何度か立ち止まって休憩。


 かなりバテバテになった頃、田の原のエイドステーションに到着。約12kmの登りに2時間半かかりました。これで距離的には1/3ちかく終わりましたが、標高的にはここからが勝負です。


 このあたりから足(ふくらはぎと太もも)がつり始め、サプリメントや漢方薬(芍薬甘草湯)を飲みながら、だましだまし歩きました。M師匠にはとっくに置いていかれ、タイムはほどほどでも完走することを目指すことに。ゆっくりと一歩一歩上を目指しました。


 途中、係員の方から「トップランナーが通りまーす」との声。やがて、リズム良く下るトップ選手とすれ違いました。えー、もう!信じられない速さです。自分が目指すところではないけど、これくらい早く山を走れたらいいなぁとは思いますね。
 王滝頂上に何とかたどり着いて振り返ると、今日走ってきたコースが一望に。良くがんばった!ジブン!


 やがて傾斜が急な岩場を何箇所か過ぎると、剣ヶ峰(3,067m)です。最後の階段がつらかった・・・。



 ここからは、お鉢めぐりセクション。御岳は火山なので、山頂付近に噴火口がいくつもあり、そこがいくつかのカルデラ湖になっています。それを回る約6kmのアップダウンの激しいコースです。
 まあ、山をやっている私としては、ロードで走れない分ここで走って少しでも挽回したいところ。幸い足がつる症状は引いたようなので、走って、跳んでいきました。


 やがて、去年の12月に雪中研修した飛騨頂上と五の池小屋が見えてきました。今日との気温差はきっと40度ちかくあるかも?


 五の池小屋からは三の池に下り、そこからはまた急な登り・・・もう登り用の筋肉はバテバテでした・・・ちょっとだけいいことがあったというと、道の脇でライチョウに出会えたこと。下りだったら気づかず通り過ぎていたところでした。

 次いで通った二の池では、まだ残雪がありました。あそこで昼寝したい!


 そこから剣ヶ峰までひとしきり登ると、あとは下り!
 いくぞー!と思ったけど、しばらくはたまった疲労で足が前に出ませんでした。ぼちぼち下ったところからはけっこう飛ばして下り、登山者の方にも道を空けていただいて順調に下りました。

 田の原をすぎて、スキー場もまあまあ走って下りました。それでもやがて下りの筋肉も疲れてきて、下りでも早歩きを交えながら進みました。

 舗装道路に出てからは、蒸し暑さが増して、気力が盛り上がりません。エイドで水をいただきましたが、ぬるかったのであまり体力回復に役立たず、途中にあった自販機に頼る始末・・・。

 王滝市街近くにさしかかると、今度はにわか雨!涼しくなるかなー、と期待しましたが、降った雨が熱せられた道路で蒸し風呂状態になり、さらに気力が・・・まあ、宮笠のおかげで濡れるのはだいぶ防ぐことができましたー。


 そんなこんなで、御岳スカイレース初挑戦の結果は、9時間3分!早いか遅いか良くわかりませんが、M師匠は8時間15分くらいだったので、それと比べるとまだまだですねー。日ごろのトレーニングを積んでつらないような足作りと、暑さに負けない強い気持ち作りが課題でしょうか。

 11月には八ヶ岳トレイルレースが控えていますので、それまでに160km走れるカラダ作りと、夜間に走る練習もしなければ、といったところです。9月に入って、朝晩は涼しくなってきたので、もうちょっとまめにランニングを続けるぞー!