飛騨の自然と巨木に親しむブログ

飛騨をうろうろぐるぐる歩き、飛騨高山の自然と巨木をご紹介します。あと、宮笠、登山、トレランのネタなども登場します。

平湯大滝の上流、滝谷に遊ぶ。~20170805~

2017-08-06 01:02:55 | 沢登り

 暑い日が続きますが、今日(8月5日)は、一日時間があいたので、日本の滝百選としても名高い「平湯大滝」に行ってきました。といっても、ただ滝を見に行ったのではなく、沢登りで平湯大滝の上流の滝谷を遡上してみました。

 ↑平湯大滝

 

 平湯大滝の手前から東側の尾根にとりつくように、昔の乗鞍登山道があったそうで、ちょっと古い地図にはそのコースが乗っています。旧道は崩壊が激しいので、平湯からの登山道は、今ではスキー場経由の道だけになっています。

 今日は、その登山道跡をたどりながら、標高1,500mあたりの尾根から滝谷に降りてみました。

 あまり下調べをせず(と言うか、あまり情報がない)、地図を見ながら、この辺行けそうかな、などと考えつつ谷に下り立ちましたが、ゴルジュ帯で沢の中を進むことができず、左岸を高巻きしてしばらく進み、懸垂で谷の合流点付近に再び下り立ちました。(ちゃんとロープもってきてよかった・・・)

 ここからしばらく沢登りで上流を目指すと、行く手にけっこう立派な三段の滝(20mくらい)が見えてきました。

 

 今回はちゃんとクライミングの用意をしていなかったので、この滝の手前から右岸を高巻き。標高1,620mあたりで再び沢におりました。

 ここには目印のテープなどがついており、下るところも薄い踏み跡がありました。

 この先はは、大小の落ち込みはありますが、滝らしい滝はなく、広い川原と崩壊した川岸、倒木が交互に現れました。

 遡上していくと、霧がかかったようになり(水温が低いため?)、また川の岩が乳白色になってきました。ここは支流が流れ込んでいるのですが、どうやらこの支流の水温が低く、また石灰分(温泉成分?)のような成分が多く、それが岩に付着して色がついているようでした。上流には昔鉱山があったとのことなので、そんなことも関連しているかもしれません。

 ↑谷の右側だけ岩が乳白色になっている。本流は左に曲がっており、正面奥から支流が流れ込んでいる。

 ↑この支流は、谷水が冷たいからか川霧が立っている。

 

  今回はちょっと起きるのが遅くなり、登りはじめは9時ころ。13時まで沢登りを続け、その時点で引き返しました。

 いつかは旧道で乗鞍登山をしてみたい、と思っていましたが、崩壊したり草などが繁茂してたどるのは難しそうでした。その代わり、沢登りで源流の四ツ岳方面に向かうことができそうでした。
 上流には等高線の目が詰んでいるところや、岩場マークがあるところもあり、ちゃんと早出して装備をしっかりすれば、まだまだ楽しそうなところはあるようです。

 今回は小手調べでしたので、次回はもうちょっとじっくり楽しめたら、と思いました。

 

 


大足谷から川上岳(かおれだけ)へ~滝を求めて~ 20160731

2016-07-31 23:47:38 | 沢登り

 昨日は実家に帰っての同窓会で、昔懐かしい仲間たちと久しぶりに飲んだり歌ったりしました。

 で、飲み会明けの今日はちょっと休養日ということで、短時間で行って来れるところ、ということで、去年からの懸案になっている大足谷に行ってきました(ちょうど実家からの帰り道にあるし・・・)。

 大足谷というのは、川上岳南面にある谷で、萩原町山之口から川上岳に登る登山口が入渓点になっています。ちなみに『飛騨位山トレイル』の位山~川上岳の稜線コースは大足谷の北側を並走する感じでのびています。谷は最上流部まで遡上すると川上岳登山道の途中に出るので、時間があれば山頂まで行けたら行こうかなー、というユルイ感じでスタートしました。

 

 谷に入ってしばらくすると現れる堰堤。他の方のブログなどでは画面右にあるお助けロープを使ったり巻いたりすると書かれていましたが、岩に取り付いてみたら何とかよじ登ることができました。(お助けロープやクサリがあっても、なるべく使わずに行きたがるヘソ曲がりです・・・)

 

 続いて現れるのは、大足谷随一の滝。ここは左側からアプローチして中央突破。ちょっとしたシャワークライミングが楽しめます。水(の冷たさ)を怖がらなければホールドやスタンスはちゃんとあります。

 

 さらに進むと、大きな倒木があり、水のきれいな落ち込みがありました。この谷には、他にも大きな倒木が谷をふさいでいるところがありました。かつては大木の森が、この谷を覆っていたんでしょうか。

 

 1キロほど遡上すると、右に支流があります。天空遊歩道の1,401m三角点から流下する谷で、地図には途中に滝マークがあったので入ってみました。すると、水量は少ないものの、8m+10mほどの二段の滝がありました。登れそう!です。

 

 上段の滝は、左からアプローチして真ん中あたりで滝と交差し右上に上がりました。ここもプチシャワークライミング!楽しい!

 

 支流は、その上にもしばらく小さな滝がありましたが、水量が減ったため引き返し、本流を再び遡上しました。

 本流も、小さな滝(落ち込み)がいくつも現れ、結構楽しめます。

 この滝は3本に分かれて流下しており、雰囲気的には左が行きやすそうでしたが、やはり中央突破。ホールドが少なくちょっと緊張しました(もしなんかあっても一人なので…)が、スリルもちょっと味わいながら突破できました。今度来たら、左右も登ってみたいかも・・・。

 

 谷では時々イワナらしき影が足元からササッと深みに逃げたりしていましたが、せまい流れでは十分隠れるところがなく、岩の下に手を入れるとイワナのつかみ取りができそうなところもありました。こちらのイワナ君はこれ以上隠れるところがなく、開き直った感じで佇んでいました。

 

 途中、大きな木はたくさん見ましたが、イチイの大木も発見。古い木らしく中はウロになっていましたが、岩場に直立する姿がかっこよかったです。

 

 やがて谷の水は少なくなり&狭くなり源流が近づいた感じがしてきました。標高1,460m付近で、最後二股でどっちかな・・・と迷って左に行くと、すぐ登山道に出ました。(右に行ってももう少し先で登山道に出たのですが)

 まだ1時くらいで、時間的・体力的に余裕があったので、山頂を目指すことに。

 山頂には1時半到着。御嶽や乗鞍は雲で見えませんでしたが先週たどった位山が見えていました。途中年配の6人グループとすれ違っただけで、ほかの登山者とは会いませんでした。

 

 下山途中、遠くで雷が鳴ってきたので、ちょっと走りも入れて下山。靴は沢登り用でアクアステルスソール(凸凹があんまりない)なので、岩場は滑りにくいけど泥・土のところは慎重にいきました。

 14:35下山。隣の小足谷もいい谷かなーと思って覗いてみましたが、堰堤が連続しているようで、だいぶ上に行かないと楽しめない感じでした。

 

 今回の山行で、川上岳のことがより深くわかったような気がしました。ササの尾根道もいいけど、結構楽しめる谷がある山、川上岳。トレランの時に、滝のことも思い出しながら走ろうっと。

 


夏はやっぱり沢登りですねーソウレ谷へ行ってきました 20160718

2016-07-25 00:54:22 | 沢登り

 梅雨も明け、いよいよ夏到来。山も良いのですが、山登りの一形態である沢登りも、この時期はとっても楽しめます。

 ということで、山の仲間と研修でソウレ谷に行ってきました。

 ソウレ谷といえば、その特徴は滝があることと、ナメ床(川底が滑らかな岩盤になっている)でしょうか。例えばこんな風景が・・・↓

 

 

 それと、滝。下は順に、蓑谷大滝、五郎七郎の滝です。

 

 下の岩洞滝は、滝の裏に回り込むことができます。でも、崩れ落ちた岩が積み重なっているので、長居は禁物。

 

 ここソウレ谷は、比較的やさしい沢登り初心者向けの沢(とはいえ、経験者が同行しないと危険ですが)。

 今回のメンバーは経験者が多く、みんな余裕をもって水遊びに興じていました。全くいい大人が・・・こんな楽しそうにしているんです!

 

 暑い一日だったので、みんな濡れるのをいとわず、飛び込んだりわざと水しぶきの中を進んだりと、楽しい研修となりました。

 

 (以前のソウレ谷の記事はこちら・・・「2014年の記録」


位山・滝探査行②~今回もかっこいい滝ありましたー~

2015-09-29 01:40:20 | 沢登り
 9月21日、先日の続きで、位山南西面の谷をたどって、滝探しに行ってきました。

 前回は、位山山頂の南西約2㎞にあり南北に岩マークが続く谷の左俣を探検しましたが、今回は右俣を行ってみました。
 まずは巨大な堰堤と大規模な山腹工(山肌をコンクリートで覆い崩れないようにしているところ)を見ながら登っていきます。




 やがて作業道が終点になると、そこからはいい感じの谷が姿を見せてくれました。
 さあ、今日はどんな出会いがあるかなー。




 しばらく登ると・・・おや、水がない!?岩くずの下を伏流しているようです。もしかしてこれで終わり…?と思いましたがしばらく行くとまた水が現れてきました。よかった・・・。




 先日の左俣よりは全体に傾斜が緩いかな、という感じでしたので、滝は少ないかも・・・と思っていたら、いい感じの岩壁が現れました。おぉ、滝の予感!




 その先で、大木が川をふさぐように倒れこんでいました。水がそこを越えて流れ落ち、ちょっとした滝のように・・・




 その先を進むと、左右が岩肌になり狭まって、4m位の直瀑がありました。近くまで行ってみたのですが登れなさそうだったので、右から巻きました。その先で沢に降りるのに、また大きな倒木を頼りに苦労して降りました。




 その先を進むと、なだらかな岩盤を水が流れ落ちるナメ滝が現れました。ただ、表面は凸凹していて、普通のナメ滝とはちょっと様子が違います。コケに滑りそうになりながらも、登っていきました。




 このナメ滝、結構先まで続いています。一段上は岩盤が滑らかになり、その名の通りナメ滝状態になっていました。
 傾斜が緩くなりながらも、ナメ状態が続き、先は左に曲がっていました。




 そのまま広い岩盤を進むと、奥のほうに大きな滝が見えてきました。結構すごそうです。




 奥にはかなり大きな滝が見えてきました。その手前にはまたしても大木の滝。右から登りました。




 到着。水量は少ないながらも、10m以上はある直瀑です。上のほうを望むと、まだ何段か続いていそう。かなりすごい規模の滝です。
 今回は、クライミングの道具を用意していなかったので、ここまでで終了。標高は1,350m位まで来ているので、だいぶ稜線近くまできていました。
 ナメ滝から直瀑に続く一連の滝は、なかなか見ごたえ・登りごたえのある滝でした。




 一度下って、国有林の本谷林道まで出ました。本谷の源流部も探検を、と林道を進みます。
 右下に谷を見ながら登っていくと、時折滝のような水しぶき・水音がしますが、たいていは堰堤でした。
 標高1,000mあたりに来たところで、右下の谷に滝らしき白い筋が!谷に降りてみると!見事な2条の滝がありました。

 高さは4mくらいで、2本と1本に分かれて落ちています。水量も多く見ごたえがある滝でした。




 少し手前から写真を撮っていると、上段にも滝らしき白い筋が見えました。地図ではちょうどここで二つの沢が合流しているので、そっちも滝になっているのかも。




 上流部に登って上から写真を撮ってみました。わかりにくいですが、上流の2本の沢も滝のような落ち込みになっているようでした。二つの沢が合わさって、2つの滝になっているので、黒部峡谷の十字峡にちなんでこの滝を十文字滝と、名付けたらどうかなあ、などと考えてみました。




 この上流は傾斜が緩くなり、水量も減っていました。滝探索はここまでということで。

 林道の終点からは、アララギ湖境の尾根のコルが見えていました。林道終点からの歩道の草刈りをすれば、アララギ湖までいけるかなぁなどと考えました。位山三山のトレランコースに組込めないかなぁ。

 今回も、いい滝との出会いがありました。山仲間に紹介したいなぁ

岐阜県スポーツ大会、山岳競技で箱岩山に行ってきましたー

2015-09-13 23:34:58 | 沢登り
 今日は、岐阜県スポーツ大会(通称、県スポ)の、年に一回の山岳競技がありました。
 昨日から、白川町に県内の山岳団体が集結して宴会、今日は山岳競技と集団登山で、箱岩山(はこいわやま、797m)に登りました。

 山岳競技という名ではありますが、内容は林道を2㎞ほどずーっと走って登るだけで、山登りとは直接関係がない感じです。
 県内の山岳団体を要する市町村8チームで、それぞれ30代以下、40代以下、50歳以上の3部門の選手(実際は若手がどこの少ないので、各部門の年齢以上なら可)、総勢24名が走ります。
 私は走るのは苦手ですが、トレランをやっていることと他にめぼしい人がいないため白羽の矢が立って、恐れ多いことに市選抜(!)選手ということになってしまったのでした。

 高山市は4連覇がかかっていた大一番でしたが、今年は選手に恵まれなかった(?)ため結果は、3位。微妙な順位でした。

 箱岩山の中腹までの林道で協議を終え、続いては山頂を目指しました。

(図は山岳競技ルート図)


 東濃ヒノキの郷ということで、ヒノキなどの人工林の森を登っていくと、稜線に出るところで、おそらく箱岩山の名の由来となった大岩がありました。




 後ろに回ると登れて、ちょっと嬉しくなります。

 山頂は岩の反対側に登山道を進むとあります。岩の祠に、仏様が安置されていました。この仏様は、その昔廃仏毀釈で打ち捨てられていたものを地元の方が担ぎ上げて祀られたとのこと。歴史を感じます。




 下山では、林道ではなく程よく手入れされた登山道をトレラン式で下りました。気持ちよく走れましたー


 順位はともかく、もうちょっとトレーニングを積めばよかったなーと感じた一日となりました。