飛騨の自然と巨木に親しむブログ

飛騨をうろうろぐるぐる歩き、飛騨高山の自然と巨木をご紹介します。あと、宮笠、登山、トレランのネタなども登場します。

乗鞍・烏帽子岳と猫岳に登ってきましたー~20170305~

2017-03-05 23:02:11 | 登山

 この週末は、泊りで山に行こうと思っていたのですが、体調不良により日曜だけで山に登ってきました。行先は、最近の行ってみたいと思っていた、乗鞍の猫岳ですが、同行のKさんが隣の乗鞍・烏帽子岳に行ってみたいとのことで、一度に両方登ることに。

 猫岳は、飛騨のバックカントリースキー、スノボでは結構知られた山らしく、丹生川町久手の牧場などからアプローチして登られています(と言っても、目的は山頂ではなく滑走なのでしょうが…) また、登山の対象としても冬期休業中の乗鞍スカイラインを活用して登る方もあるようです。一方の烏帽子岳は、登山道がないため夏季は登山の対象になっていませんし、冬期も猫岳より奥にあることからほとんど登山者がない(ネットでブログ検索しても、ほとんど引っかかりません)ようです。

 今回は両方行くということで、早めの6時半前に久手牧場脇の路側に駐車し、スノーシューを装着し出発。ちょっと急登の後は牧場の広々したところや作業道などをつないで登っていきますが、けっこう踏み跡やスキーの滑降跡がありました。

 

 8時過ぎに夫婦松到着。ここは、乗鞍スカイラインがマイカーOKだったころに広い駐車場があったところですが、今はただの雪原が広がっています。

 そこから樹林帯を登っていきますが3回ほど乗鞍スカイラインのヘアピンカーブをかすめ、その後はしばらく雪に覆われた道路を歩きます。ここにきて前方に猫岳(写真右方)がようやく見えてきました。いい天気です!

 

 スカイラインを進みますが、所々雪に埋もれてヒヤヒヤしながらトラバースをするところもありました。猫岳の西側をぐるりと回り込むと、最初の目的地・烏帽子岳(写真右方)と、隣の四ツ岳(写真左方)が視界に入ってきました。まだまだ先は長い・・・

 

 スカイラインを進み、四ツ岳脇のヘアピンカーブをショートカットして烏帽子岳と大丹生岳のコルまで進みます。烏帽子岳は広い斜面を持っていますが結構急なため、コルから尾根を登るルートを選択しました。ここでスノーシューをアイゼンに換え、ピッケルを持っていざ!ところどころ氷化して輝く尾根に取り付きました。

 

 

 凍っていると思ったらところどころ吹き溜まりに足をとられながらも登り、12:20に山頂登着。短いながらも充実した登りでした。

 

 山頂からは、剣ヶ峰がはるか遠くに見えました。また、近くの大丹生岳、四ツ岳などがよく見え、次に行く猫岳はずいぶん低く見えました。

 

 寒かったので早々に下山し、次は猫岳を目指します。戻りながら四ツ岳と猫岳のコルを目指します。途中、岩に着いた氷と烏帽子岳の凍った斜面が光を受けて輝いていました。

 

 四ツ岳と猫岳のコルに到着し、ここからから猫岳に向けて標高差100mほどの登りです。硬い斜面とラッセルする斜面が交互に現れましたが、斜度はないため容易に山頂に到着。ここからは、笠ヶ岳や槍穂、先日登った霞沢岳などがよく見えました。すこし北方に目をやると、大崩岳にはまだバックカントリスキーヤーが動いているのが見えました。

 

 下山はまたスカイラインに出て樹林帯を下り、長い一日が終わりました。先日の川上岳ほどではありませんが10時間声の山登り、けっこう足にキています・・・でも、なかなか行けない烏帽子岳に登れ、長時間の雪上歩行訓練もできたという意味では、充実した一日だったといえるでしょう。次は四ツ岳かな。お疲れ様でした。


冬の川上岳に、ようやく登れましたー 20170225

2017-03-02 03:41:24 | 宮笠で登山

 何年も前から一度行ってみたかった冬の川上岳に、ようやく行くことができました。

 宮村時代に「冬の川上岳は遠いけど、春先の「かってこ(雪が固く凍って上を歩いても沈み込まない状態を指す飛騨のことば)」の時期なら日帰りができる」と聞いたことがあり、そのタイミングを狙っていたところ、数日前の暖かい雨の後の冷え込みがあり、これなら、と前夜に決行を決めました。

 朝、モンデウススキー場の駐車場には夜明け前に到着。

 準備をして、朝焼けのゲレンデを登ります。ゲレンデはツボ足で、登山道に入ってからは輪かんじきを装着して登高。

(朝日を浴びて、久々野町の無数河川の川面が光っています)


 予想通り、雪面は固く締まって歩きやすい状態。ただ、かんじきがないと時々ズボるので、かんじきはずっと使いました。

 位山には2時間ほどで到着。先は長いので、ちょっと休んで川上岳を目指します。


 川上岳方面の通称ナベツル尾根に入ると地図とコンパスを使い、コースを確認しながら進みます。実は先週も挑戦したのですが、さんざん夏に歩いたので行けると思い、地図もコンパスも持たずに挑戦し、途中で尾根を間違えて敗退した苦い経験がありました・・・


 樹林帯、雪の平原(下はたぶんササ原)など変化するコースですが、ほぼ全域クラストしており、進むにつれ川上岳が徐々に大きくなってきました。

 時折カチカチに凍って輪かんの爪が刺さらないところはヒヤヒヤしながら慎重に通過。でも、ピッケルの出番があるほどではありませんでした。

(凍っているので、かんじきの爪が途中までしか刺さりませんでした)


 徐々に川上岳が近づいてきますが、なかなか手ごわい。アップダウンで体力は奪われてきます。そんな時は冬の森を眺めながら休憩し、また歩き出します。



 ようやく昼ごろに川上岳山頂に到着。遠くの山の多くは雲の中でしたが、白い御岳は目の前にあり、雄大な景色を独り占め。トレースは見当たらず、ほかに最近来た方はなさそうでした。

 

 飛騨位山トレイルのの早すぎる下見(?)を兼ねた今回の山行、川上岳山頂の先、山之口分岐あたりまで足を伸ばし、ササの下りのコースの写真を撮りに行きました。

(↑山スキーなら楽しめそうな白きたおやかな峰でした)

(↑山之口分岐あたりから川上岳を振り返ります。)


 しばらく景色を堪能したのち、位山方面に戻ります。途中、位山からの山スキー登山者とすれ違いました。クラストした斜面に手を焼いたとのことでかなり疲れていました。今日見かけた登山者はこの方だけでした。

 位山方面は、下山とはいいながらもアップダウンが結構あり、疲労が徐々にたまってきます。

 位山では、山頂手前から右に折れて、冬も涸れない水場に立ち寄り給水。冷たい水にリフレッシュできました。


 スキー場まで下る途中も、疲労でペースが上がらず、5時過ぎにようやくたどり着いたリフトが止まったスキー場にはスキーヤーもいませんでした。 

 かんじきを外し、無人のゲレンデを下って長い一日が終了しました。

 たくさんの充実感と、たくさんの疲労が残る一日となりました・・・。

<データ>モンデウス駐車場(6:20)→位山(816)→川上岳(1144~山之口分岐等偵察~1220)→位山水場(1544)→モンデウス駐車場(1730