飛騨の自然と巨木に親しむブログ

飛騨をうろうろぐるぐる歩き、飛騨高山の自然と巨木をご紹介します。あと、宮笠、登山、トレランのネタなども登場します。

西穂高岳、西尾根から 2017,9,2

2017-09-05 22:04:20 | 登山

 この夏は、職場の山仲間との木曽山脈夏山山行、地元山岳会の夏合宿に参加し、充実した山生活を送ったところですが、「いま、自分が行きたい山」に行ったかというと・・・。

 みんなと行く山は、いろいろ楽しく面白いことが多いのですが、一人で行く山、特にバリエーションルートは、装備やペースは自分次第、自分でルートを見極めて進んでいくためいろいろ考えることも多く、山をより深く知り、より身近に感じられる点に意味があると考えています。

 ということで、この夏の終わりの休日を使って、行ってみようと思ったのが「西穂高岳に西尾根から登り、奥穂高へ縦走し、白出しに下る」というもの。西穂西尾根は前に行ったことがありますが、早出してそこから奥穂に足を伸ばそうという目論見です。西穂に飛騨側から登るにはロープウェイを使うことが多いのですが、ロープウェイの運行時間に行程が左右されます。その点、西尾根から登ると朝早く出発でき、行動時間を長くとることができます。

 9月2日4時、家を出て新穂高に向かい、5時30分に新穂高で登山届を出し右俣に入ります。林道を歩いて穂高平小屋には6時15分着。ここから牧場に入らせてもらい西尾根取り付けに向かいます。牧場のところには真新しい西尾根への道標がついていて「石楠花新道」の表記が。別の標識には水上新道とありましたが、名前について意見が分かれているのでしょうか・・・。

 

 穂高平牧場には、巨木の生える草原の中に黒牛が放牧されていて、牛がこっちを観察しています。襲ってくることはないと思いますが、ちょっとドキドキしながら通過。

 

 牧場の中の道を奥まで行き、奥の柵を乗り越えます。ササの中、薄い踏み跡があり、その踏み跡をたどりながら登っていきます。

 やがて傾斜が増してきて西尾根に取り付きます。ところどころに黄色い標識がついていて、手入れをしている方の苦労がしのばれます。名所、ということでもないでしょうが、場所の名前が付いたところもありました。

 

 2,400mあたりのコル(冬のテン場好適地)を越えると前方上方に岩場が見えてきます。これを右から巻いて高茎草原の草を掴みながら標高を上げていきます。途中からふくらはぎが攣る感覚がし始め、だましだまし登りましたが、やがて本格的に(?)攣ってしまいました。この夏の山行では攣ることが無かったので大丈夫かと思っていたのですが、年のせいか修行不足のためか、大幅ペースダウンに。

 第一岩峰を巻いて尾根に出ますと、前方にはジャンクションピークと、その奥に西穂高岳が大きくそびえています。

 ハイマツと岩場に着いた薄い踏み跡を探りながら進み、やがてジャンクションピークに到着。このあたりからは、笠ヶ岳や穂高岳、槍ヶ岳がよく見えました。その後ガスがあがってきたため、眺望がよかったのはこのころまででした。

 

 そこからは、ちょっと緊張する岩場のクライミング(と言っても、安定したホールドやスタンスがたくさんあり、高度なテクニックまでは必要ありませんが)を経て、西穂高岳山頂(2,909m) に到着(10:45)。けっこうな数の登山者がいて、遠く富士山も見渡せました。

 さて、予定ではここから奥穂に行こうと思っていたのですが、途中で足が攣って時間を要してしまったこと、またここから先の行程で足が攣ると自力で下山するのが難しくなることが心配されたため、大事をとって下山することに。

 でも、すぐ下るにはもったいないので、次回の偵察と言うことで奥穂方面に一時間だけ進んでみることに。

 以前このコースをたどったのは2008年で9年前。その時の印象からすると、標識やクサリがたくさんついて、コース整備が進んでいるなあ、という感じ。山岳雑誌などでもあこがれのコース的な扱いで、多くの方がこのコースに入るようになっているのでしょう。それで事故も多くなっているような気がします。ここは「一般登山道の最難関」、というより、「バリエーションルートの入門編」という扱いにして、線引きをしっかりした方がいいのではないかな、と思いました。

 

 そんなこんなで、約一時間で間ノ岳(2,907m)に到着。足攣りは何とかなりそうな気がしましたが、ここから奥穂はかなり手ごわいので、まあ今回は無理せず下山することに。また近いうちにリベンジに来ようっと。

 

 西穂高岳に戻り、ピラミッドピーク、独標と下り、人でにぎわう西穂山荘に到着(13:35)。このころにはガスがあがってきて、霧雨も降るようになっていました。山荘付近は登山者が多く、テント場もびっしり埋まっています。このあたりがにぎわうのは、山好きにとっては喜ばしいことかな、と思います。

 


 一休みしたのち、ロープウェイ山頂駅に向かい下山します。下りながらでも多くの方が登ってくるのにすれ違いました。数十人の中高年登山団体ともすれ違いましたが、これだけ泊り客があれば西穂山荘も大繁盛でしょうね。

 ロープウェイには2:15ころ着き、真っ白のガスの中を下って下界におり、今日の登山は終了。

 当初予定した行程がこなせ無かったのは残念でしたが、自主的な登山ということでは充実した一日を過ごすことができたと思います。

 あと2日残った夏季休暇があるので、それをうまく使って、あのあこがれの尾根を今度は登ってみたいなあ、などと妄想しているところです。

 



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (徒然写真帳管理人)
2017-09-06 18:27:02
新穂高から西穂いいですね~実は私西穂というところに行ったことがありません・・・
機会を見つけて行ってみたいですね。
でも登山口が分かりにくそう~まぁ尖がった山なので登りで使う分には迷わなさそうですね?
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Unknown (宮笠ランナー)
2017-09-07 01:24:36
管理人さんこんばんは。
西穂はロープウェイを使うと結構行きやすい岩稜入門編ですよ。ただし、独標までいってその先の下りで「こわい・・・」と思ってしまったら、その先にはいかない方がいいですね。向き・不向きがありますからね。管理人さんならきっと大丈夫でしょうけどねー。
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