最近は、朝晩はマイナスになるものの、昼は気温が上がり、雪もだいぶ溶けてきました。もう少し雪が積もったら、位山に遊びにいこうと思っているのですが、なかなか積もりません。
さて、前回予告しましたが、去る1月24・25日の土日に標題の講習に参加してきました(主催:岐阜県山岳連盟 会場:乗鞍青少年交流の家)。折りしも飛騨では「二十四日市」の日で、また選挙もあり、行事が重なった日でしたが、ちゃんと技術を学ぶ機会は貴重なので、他の予定を調整し、参加してきました。冬山は、本などの情報をもとに我流で登っていましたので、雪崩の起き方やメカニズム(表層or全層雪崩とか弱層とか)や雪洞の掘り方など、ちゃんと学んでみたかったという思いがもともとあったのです。
講習は、基礎コースと応用コースがありましたが、私は当然基礎コース。内容は、雪崩の基礎知識と雪崩発生時の遭難者捜索の流れ及び捜索方法です。
初日は、まず雪原を掘り下げて、雪の断面を観察しました。地層のように降った雪が層状に積み重なっています。雪の断面に、表面から下方にかけて1cmおきに指先を突き立ててみると、柔らかくて指が刺さる所と硬くて刺さらない所があります。
雪が溶けた後に冷え込むと表面が凍りつき硬い層ができるのです。断面の様子から、これまでの雪の降り具合と溶け具合が推測できるのです。次は雪の断面の近くで、人がジャンプして、小さな雪崩を起こす「ジャンプテスト」。2人並んで断面に徐々に近づいて、小さくジャンプします。すると、表面から約50cm下の雪の面で雪の層がずれて崩れました。このずれる層を「弱層」と呼びます。
次に直径30cm位の雪の柱を手で掘りだし、その柱をずらせる「弱層テスト」。上の方から下にかけて、柱を引き寄せると、ジャンプテストと同じ深さの辺りでずれました。
この弱層に力が加わると雪の層がずれて雪崩になるとの事です。弱層の雪を少し手にとってルーペでのぞくと、雪の結晶が溶けてかたまったように粒状になっていました。これがベアリングのような働きをして層の上の雪が雪崩になるのです。
この後、雪崩に遭遇して埋もれるとどうなるかを体験する「埋没体験」!にチャレンジしました。希望者だけが埋没させていただけるということで、一番に手を上げて埋めてもらいました。体が入る程度の穴を掘り、頭のところには小さな横穴(ここが空気穴になります)を作ります。
ブルーシートを敷いて横に伏せ、上からもブルーシートでくるまれました。その後、他の参加者が雪を穴のなかの私めがけて投げ込みます。頭は横穴に入れているので雪はかからず、万一に備えてトランシーバーも持って埋められました。だんだん雪の重さが体を圧迫してきて、白っぽかった周りの雪面もだんだん暗くなってきました。穴は1m程度で、埋没したのは70cmくらいの深さだと思いますが、ぜんぜん身動きできない重さです。おなかが圧迫されて呼吸も困難になりました。「プローブで突付きますよー」トランシーバーでそう告げられると、背中などに突付かれる感触が・・・。後で交代してやってみましたが、何かあると雪とは違う感触(人は柔らかい感じ)がしました。
埋もれた人を捜索するときには、この感触を敏感に感じ取る必要があります(なるべく遭遇したくないですが・・・) (つづく)
さて、前回予告しましたが、去る1月24・25日の土日に標題の講習に参加してきました(主催:岐阜県山岳連盟 会場:乗鞍青少年交流の家)。折りしも飛騨では「二十四日市」の日で、また選挙もあり、行事が重なった日でしたが、ちゃんと技術を学ぶ機会は貴重なので、他の予定を調整し、参加してきました。冬山は、本などの情報をもとに我流で登っていましたので、雪崩の起き方やメカニズム(表層or全層雪崩とか弱層とか)や雪洞の掘り方など、ちゃんと学んでみたかったという思いがもともとあったのです。
講習は、基礎コースと応用コースがありましたが、私は当然基礎コース。内容は、雪崩の基礎知識と雪崩発生時の遭難者捜索の流れ及び捜索方法です。
初日は、まず雪原を掘り下げて、雪の断面を観察しました。地層のように降った雪が層状に積み重なっています。雪の断面に、表面から下方にかけて1cmおきに指先を突き立ててみると、柔らかくて指が刺さる所と硬くて刺さらない所があります。
雪が溶けた後に冷え込むと表面が凍りつき硬い層ができるのです。断面の様子から、これまでの雪の降り具合と溶け具合が推測できるのです。次は雪の断面の近くで、人がジャンプして、小さな雪崩を起こす「ジャンプテスト」。2人並んで断面に徐々に近づいて、小さくジャンプします。すると、表面から約50cm下の雪の面で雪の層がずれて崩れました。このずれる層を「弱層」と呼びます。
次に直径30cm位の雪の柱を手で掘りだし、その柱をずらせる「弱層テスト」。上の方から下にかけて、柱を引き寄せると、ジャンプテストと同じ深さの辺りでずれました。
この弱層に力が加わると雪の層がずれて雪崩になるとの事です。弱層の雪を少し手にとってルーペでのぞくと、雪の結晶が溶けてかたまったように粒状になっていました。これがベアリングのような働きをして層の上の雪が雪崩になるのです。
この後、雪崩に遭遇して埋もれるとどうなるかを体験する「埋没体験」!にチャレンジしました。希望者だけが埋没させていただけるということで、一番に手を上げて埋めてもらいました。体が入る程度の穴を掘り、頭のところには小さな横穴(ここが空気穴になります)を作ります。
ブルーシートを敷いて横に伏せ、上からもブルーシートでくるまれました。その後、他の参加者が雪を穴のなかの私めがけて投げ込みます。頭は横穴に入れているので雪はかからず、万一に備えてトランシーバーも持って埋められました。だんだん雪の重さが体を圧迫してきて、白っぽかった周りの雪面もだんだん暗くなってきました。穴は1m程度で、埋没したのは70cmくらいの深さだと思いますが、ぜんぜん身動きできない重さです。おなかが圧迫されて呼吸も困難になりました。「プローブで突付きますよー」トランシーバーでそう告げられると、背中などに突付かれる感触が・・・。後で交代してやってみましたが、何かあると雪とは違う感触(人は柔らかい感じ)がしました。
埋もれた人を捜索するときには、この感触を敏感に感じ取る必要があります(なるべく遭遇したくないですが・・・) (つづく)