飛騨の自然と巨木に親しむブログ

飛騨をうろうろぐるぐる歩き、飛騨高山の自然と巨木をご紹介します。あと、宮笠、登山、トレランのネタなども登場します。

『飛騨位山トレイル』第3回試走会、雨の天空遊歩道もいいものです。(2016.9.18)

2016-09-20 01:36:35 | 飛騨位山トレイル

 いよいよ飛騨位山トレイルまであと一か月ほどと迫りました。エントリー数も400名を超え、スタッフもそれぞれの役割の追い込み作業にかかっているところです。

 コース係を仰せつかっている私は、この3連休を活用し、17日(土)に矢印表示付けやコースの要整備箇所の確認を行うとともに、18日(日)には第3回の試走会に従事しました。

 17日はくもりでしたがまあまあのコンディション。18日は一日中雨で、雨がひどい時のコース状況と、そんな時のランナーの気持(W)をしっかり確認してきました。

 さて、試走スタートは当日と同じ朝8:00。昨日からの大雨予報でDNS続出の中、5名でスタート。まあ、まだ今のところは余裕の表情ですねー。

 

 苅安林道を進み、約一時間で位山へ向かう登山道に入ります。ここは雨で集まった水が、階段を滝のように流れ落ちていました。また、地元の方が奉仕作業でササ刈りをしていただいていました。感謝!

 12:30位山山頂に到着。ちょっとヘトヘトになりかけてきたかも・・・。

 

 この辺りはなだらかとはいえ稜線なので、けっこう強い風が吹いて木々の幹を揺らしていました。

 ここから川上岳への天空遊歩道に入ります。今回の試走会はロングコースの予定でしたが、雨が強いため、川上岳から大イチイへの下りと大イチイからの登りを割愛し、川上岳山頂ピストンということに変更。

 ササの稜線は、ガスに包まれ、上空は風が吹き荒れていました。まあ、なかなか幻想的な写真にはなっていますが・・・

 

 部分的には登山道が小川のようになっているところがあり、水切りを作って水を逃がすようなことも何か所でしてみました。レース当日、雨が強い場合は、何か所かでこんな作業をする必要があるかもしれません。

 

 11:30.くじけそうに何度もなりましたが、何とか川上岳に到着。ここも風雨が強く、景色は何にも見えませんでした。で、早々にモンデウススキー場方面にひき返します。

 

 けっこうずっと風が強い状態が続きましたが、アップダウンの多くは樹林帯の中で、森の土が水を吸い込んでくれているところでは快適に通行できるところもありました。雨の森って、意外に雰囲気良いんですよね。雨でササが濡れて登山道にしなだれかかっているところがあったので、部分的にもうちょっとササ刈りが必要なところがある感じでした。

 

 

 14:30。モンデウススキー場に戻ってこれましたー!びしょびしょ、へとへとでしたー!

 

 ご参加いただいた皆様、コース係の皆様、お疲れ様でした&ありがとうございました。

 

 こんな雨の中、位山~川上岳に行くなんて、普段なら絶対しませんが、今回は試走ということであえて行ってきました。

 結果としては、ひどい雨の時のコース状況を身をもって体験することができ、よかったと思います。また、強がりじゃないですが、雨の森を歩く(走る)のも意外と楽しいんだなぁ、と思いました。で、本番も是非大雨になって、500名の参加者の方に、雨の位山の森を体験していただきたい!と、強く思いました。雨乞いしなきゃ!

 

 さて、あと一か月、やらなければならない残りの作業が見えてきたところで、そろそろラストスパートに入らなきゃいけませんね。とはいえ、当日までに息切れしちゃわないように、ぼちぼちがんばります。


黒部五郎岳・2泊3日(2016.8.21、折立~太郎平小屋・薬師岳)3/3

2016-09-06 00:24:51 | 宮笠で登山

 ようやく最終日の3日目。 (2日目のブログはこちら → 8月20日 ) 

 

 早いものでもう下山の日を迎えてしまいました。とは言え、三俣蓮華、双六の二座を越え、新穂高温泉までは結構な道のりがあります。

 今日の朝食は小屋でいただきましたが、早めの行動ということで、5時30分過ぎに出発しました。日の出は山影で見えませんでしたが、快晴の下、三俣蓮華へ向かいました。

 途中、朝露に濡れたチングルマの冠毛がきれいに輝いていました。写真では写しきれませんが、歩きながら朝露に濡れたチングルマを見ると、キラキラ輝いて、それはもうきれいでした。

 

 徐々に高度を上げていくと、周りの峰々がよく見えるようになってきます。

 槍ヶ岳はまだ光を受けず黒々としたまま、ガスをまとい始めていました。北を振り返ると、昨日はガスで見えなかった鷲羽、ワリモ、水晶の山々が雲の上に浮かんでいます。こちらも東からガスがあがり始めてきていました。

 

 7時前、三俣蓮華岳到着。360度の大パノラマをしばし堪能しました。

 

 ここからは丸山経由で双六を目指す稜線のコースをたどります。

 前方のやせ尾根を通る登山者が何やら声をあげています。何かなーと行ってみると、ブロッケン現象が見えました!何年ぶりだろう・・・。光の輪の中に自分の影が映って、幻想的なひと時を楽しみました。

 

 稜線の道を、ガスに巻かれながらアップダウンしつつ進むと、丸山は知らないうちに通り過ぎていて、やがて唐突に双六岳の山頂に到着。8:20。南に見える笠ヶ岳も、ガスの中にうっすら浮かんでいました。

 

 双六岳の山頂から双六小屋に向かう道は、だだっぴろい尾根を進みます。この風景を目にするのは久しぶりでしたが、けっこう好きな風景の一つです。

 同行者の方が、亀甲状構造土(砂礫地で凍結と融解を長い年月繰り返すうちに、地面の小石が移動して、亀の甲羅のような六角形の模様を描くようになる)を前に見たよ、と教えてくださいました。見たい!と思って注意深く進みましたが、結局わからず・・・。残念!

 

 ハイマツの中の急坂を下ると双六小屋。9:20。一昨年、大雨の中やってきて泊ったところです。今日は素通り。

 双六池のキャンプ場も、日曜のこの時間ともなると空いていました。

 

 このあたりになると、行動時間の遅れがちょっと気になり始めました。下山する新穂高には迎えのバスをお願いしていることもあり、ちょっと急ぎ足に。それまでのんびり来てたのに、メンバーの方に無理をかけてしまいますが、ペース配分が難しいところです。

 11:10、鏡平小屋に到着。ちょっと早いですが昼食タイム。小屋前のテーブルで食べていると、高校生の山岳部の一団と、地元中学生の清掃登山のグループが登って来て、大変な混雑に。早めに切り上げて下山路に向かいました。

 

 このあたりから、じりじり照らされ、また標高が下がったことで気温も上がり、汗が吹き出します。

 途中、秩父沢で水をかぶり、クールダウンしながらなんとか下山。林道に出たのは13:40でした。

 

 新穂高の迎えのバスは2時くらいには来ているとのことだったので、私は一足先に早足で下りました。トレランでもないのにザックを担いで登山靴で走り、他の歩いている登山者を抜かしまくった変な登山者になっていました。

 その甲斐あって、バス停にいたバスに、左俣のゲートのところまで上がっていただき、下山後の温泉(岡田旅館の日帰り入浴、ちょっとまけていただけたおかげで、リッチに汗を流せました。ありがとうございましたー)、小宴会もちょっとだけ早く向かうことができました。

 やっぱり山仲間と下山後に飲むビールは最高ですねー。今回の大名登山2泊3日、久しぶりに見た景色や花など、充実した山行となりました。お疲れ様でした&ありがとうございましたー。

 職場の山仲間との山行、次回は秋山山行を企画する予定です。今度はどこに登って、どこで飲もう(?)かなー。

 


黒部五郎岳・2泊3日(2016.8.20、折立~太郎平小屋・薬師岳)2/3

2016-09-04 23:52:09 | 宮笠で登山

 (初日である19日の行程は → こちら )

 

 さて、2日目の今日はいよいよ黒部五郎岳に登ります。小屋泊まりで荷物は少ないとはいえ、コースタイムでは9時間超となるので、朝5時の早出としました。そのために朝食は弁当を頼みました。

 空が明るくなり始めた5時、太郎平小屋を出発。南の太郎山方向に向かいます。この辺りは薬師岳でご来光が遮られますが、太郎山にてしばし周りの景色に色がついていく様子を楽しんでいました。北を向くと、昨日登った薬師岳と小屋が見えます。

 

 さて、長い一日の始まりです。まずは北ノ俣岳へ緩く、しかし長い登り。体を慣らしながら、徐々に高度を稼いでいきます。

 太陽の光を浴びたのは、5時半ころ。肌寒かったのが、光が当たるとあったかく感じました。太陽の力って、すごい!と実感。

 予定では、北ノ俣岳で7時に朝食でしたが、腹が減っては何とやらで、6時半に朝食タイム。朝食弁当は、もち米を使ったチマキでした。塩分が程よく、おいしかったです。

 

 北ノ俣の頂上を踏み、さらに進むと、左手には去年沢登りでたどった赤木沢が見え始めてきました。いい渓だったなぁ・・・その奥には雲の平と水晶岳、鷲羽岳などの山並み、今日泊まる三俣小屋も見えるような・・・。昨日はほとんど見えなかった大パノラマをを横目に見ながら、黒部五郎に近づいていきました。

 この辺りではタテヤマリンドウもちょうど花の見ごろを迎えていました。

 

 

 岩が重なる赤木岳を越え、中俣乗越からなだらかなピークを登りきると、正面に黒部五郎の雄大な斜面が見えました。今日一番の登りが続くところです。ジグザグとガレ場を登り、徐々に山頂に向かっていきました。

 だいぶ頑張ったころ、尾根に到着。ここからは迫力の黒部五郎の圏谷(カール)が見渡せ、山頂へはここに荷物を置いてピストンします。

 そして山頂。10時30分。遠く笠ヶ岳にはガスがかかり始めてきました。笠並びで記念写真。

 

 荷物のところに戻り尾根を少し進んでから、カールの中に降りていきました。ちょっとガレているところもあり、慎重に下ります。それにしてもカールの雄大さは見事でした。見とれて足下が危なかったかも。

 

 カールの底に降り、黒部五郎小舎に向け進むと、他の方のブログ等で見た有名なカミナリ岩(だったかな)がありました。手前にはテーブル上の平らな岩もあり、そのほかにも見事な岩の造形に目を奪われながら進みました。

 

 黒部五郎小舎は予定通り12時到着。昼食をとりました。一部のメンバーは小屋でラーメン!おいしそうだったなあ・・・。

 小屋の方によると、三俣小屋は水が少ないため、ここでたくさん汲んでいった方がいいよ、とのこと。みんな開いている容器にいっぱい詰めて、三俣蓮華岳方面への急登に取り付きました。本日2番目の厳しい登りでした・・・。

 今日は三俣小屋に向かうため、三俣蓮華手前でトラバース道へ左折。草付きの斜面のトラバース道は、遅くまで残雪があったのか所々でお花畑があり沢山の花が咲いていました。

 そこで、かなり久しぶりに見たのがミヤマアケボノソウ。前に見たのはかなーり前だったような。きれい、というか落ち着いた美しさです。

 

 岩尾根を回り込むと下り勾配になります。小屋は近そうですが、なかなか見えません。途中道沿いにけっこうな雪渓が。

 

 かなりまわりが霧に包まれてきましたが、やがて前方に今夜の宿が見えてきました。おおむね予定通りの15時30分。

 

 三俣山荘は、数年前の第一回山岳サミット以来。当時はまだ初代小屋主の伊藤さんが見えましたが、この前お亡くなりになられたと聞きました。合掌。

 この天気では、鷲羽ピストンはあきらめ、早々に酒盛り。夕食のジビエシチューでもビールを飲み、今日も早々に寝てしまいました・・・

 今日も頑張ったもんね。

(3/3につづく、はず・・・。)

 


黒部五郎岳・2泊3日(2016.8.19、折立~太郎平小屋・薬師岳)1/3

2016-09-03 23:49:22 | 宮笠で登山

 ちょとと前になりますが、8月21~21日に職場の仲間と縦走で黒部五郎岳などに登ってきたので、記録としてアップします。今回はいつもと違い、小屋泊まりのいわゆる『大名旅行』!みんなでわいわい言いながら、ふつーの登山を楽しんできました。たまにはいいですよね。

 飛騨高山は朝4時出発、貸し切りバスで折立に向かいます。林道のゲートが朝6時に開くということで、それに合わせての出発です。高山から折立に向かうには意外なことですが、飛越トンネルから入って北上するのではなく、立山側のゲートから南下する方が早いとのことでした。折立に着くと、駐車場にはたくさんの車、登山者もたくさんみえました。7時半過ぎに荷造りをして出発。

 

 登りはじめは、朝のひんやりとした空気の中(雨は何とか降らずに頑張っています)、ほどほどの登りを順調に進みます。なんといっても小屋泊まり、荷物が少ないのです!(その分お酒が多めという声も・・・)

 

  標高があがってくると、木の高さが徐々に低くなり、草原が現れはじめました。今年は花が早く咲いているということもあり、草原の花は終わりかけのものもありましたが、霧と相まって雰囲気のいい景色となっていました。

 

 草原の道はやがて木道になり、霧の中ずっと先まで続いていました。標高的には太郎平小屋近くなったはずですが、霧の中、なかなか小屋が見えませんでした。そして12時、小屋到着。

 

 一部のメンバーはもう小屋で生ビールを注文し飲み始めていましたが、若い(?)メンバーはちょっと足を延ばし、薬師岳往復。天気だけがちょっと心配でしたが、カラ荷なので何とか行けるだろうと。

 ザックを担ぐ登山者に道を譲っていただきながら、一部は走るように上を目指しました。私は4年前に登っていましたが、途中から水晶岳の雰囲気とかぶって記憶があいまいなところ(避難小屋跡を山頂と間違えたり…)がありました。記憶を呼び起こしながらあえいで登り、霧の中、14時に登頂。

 

 下山で元気なメンバーは走りだしましたが、まだ2日ある長丁場、自重して写真を撮りながらゆっくり下りました。ゆっくり下るといろいろいいものも見えてきます。ちょっと得した気分で下り、15時30分、小屋に戻りました。

 

 小屋に帰ると、まだ明るく夕飯まで時間がありましたのでお酒解禁!ということで、缶ビールを買い、酒盛りが始まってしまいました。

 夕飯にもビールを飲んだせいか、疲れもあって早々に寝てしまいました・・・。担いできたお酒を飲めず、荷物はあまり軽くなりませんでした・・・

 さあ、明日は黒部五郎の山頂を踏んで三俣小屋までの長丁場、楽しく頑張ろう!

(つづく・・・)