今日は終戦記念日。
卓球の早田ひな選手が、日本に帰って行きたいところを訪ねられて
「アンパンマンミュージアム」と「知覧 特攻記念館」に行きたいと答えた。
記念館の館長はそれを受けて「命の尊さを知ってもらえれば」と歓迎のコメントを出した。
かつて鹿児島の知覧飛行場から、未成年の若者を含む多くの特攻兵が出撃した。
特攻兵たちの出撃前の肉親に宛てた遺書が涙を誘う。
ただ、同様に特攻に散った青年たちの遺書や遺物は、呉の海軍兵学校や、靖国の遊就館にも展示されている。
私は東京に行くたび、展示された一通の手紙を見るためだけに遊就館を訪ねる。
その手紙は、秋田県の二ツ井町が1995年に主催した、「第1回日本一心のこもった恋文」コンテストで大賞に輝いたもの。
出征し戦死した夫に対する思いを綴った、柳原タケさんの自筆の恋文だ。
娘を背に日の丸の小旗を振って あなたを見送ってから
もう半世紀がすぎてしまいました。
たくましいあなたの腕に抱かれたのは ほんのつかの間でした。
三十二歳で英霊となって天国に行ってしまったあなたは
今どうしていますか。
私も宇宙船に乗ってあなたのおそばに行きたい。
あなたは三十二歳の青年、私は傘寿を迎えている年です。
おそばに行った時 おまえはどこの人だなんて言わないでね。
よく来たと言って あの頃のように寄り添って座らせてくださいね。
お逢いしたら娘夫婦のこと孫のこと
またすぎし日のあれこれを話し 思いきり甘えてみたい。
あなたは優しくそうかそうかと うなずきながら慰め、
よくがんばったとほめてくださいね。
そしてそちらの「きみまち坂」に連れていってもらいたい。
春のあでやかな桜花、夏なまめかしい新緑、
秋妖艶なもみじ、冬清らかな雪模様など、
四季のうつろいの中を二人手をつないで歩いてみたい。
私はお別れしてからずっとあなたを思いつづけ
愛情を支えにして生きてまいりました。
もう一度あなたの腕に抱かれてねむりたいものです。
力いっぱい抱き締めて絶対はなさないで下さいね。
これを見ながら、ハンカチを手に嗚咽を漏らす初老の紳士がいたら私かも知れない。
卓球の早田ひな選手が、日本に帰って行きたいところを訪ねられて
「アンパンマンミュージアム」と「知覧 特攻記念館」に行きたいと答えた。
記念館の館長はそれを受けて「命の尊さを知ってもらえれば」と歓迎のコメントを出した。
かつて鹿児島の知覧飛行場から、未成年の若者を含む多くの特攻兵が出撃した。
特攻兵たちの出撃前の肉親に宛てた遺書が涙を誘う。
ただ、同様に特攻に散った青年たちの遺書や遺物は、呉の海軍兵学校や、靖国の遊就館にも展示されている。
私は東京に行くたび、展示された一通の手紙を見るためだけに遊就館を訪ねる。
その手紙は、秋田県の二ツ井町が1995年に主催した、「第1回日本一心のこもった恋文」コンテストで大賞に輝いたもの。
出征し戦死した夫に対する思いを綴った、柳原タケさんの自筆の恋文だ。
娘を背に日の丸の小旗を振って あなたを見送ってから
もう半世紀がすぎてしまいました。
たくましいあなたの腕に抱かれたのは ほんのつかの間でした。
三十二歳で英霊となって天国に行ってしまったあなたは
今どうしていますか。
私も宇宙船に乗ってあなたのおそばに行きたい。
あなたは三十二歳の青年、私は傘寿を迎えている年です。
おそばに行った時 おまえはどこの人だなんて言わないでね。
よく来たと言って あの頃のように寄り添って座らせてくださいね。
お逢いしたら娘夫婦のこと孫のこと
またすぎし日のあれこれを話し 思いきり甘えてみたい。
あなたは優しくそうかそうかと うなずきながら慰め、
よくがんばったとほめてくださいね。
そしてそちらの「きみまち坂」に連れていってもらいたい。
春のあでやかな桜花、夏なまめかしい新緑、
秋妖艶なもみじ、冬清らかな雪模様など、
四季のうつろいの中を二人手をつないで歩いてみたい。
私はお別れしてからずっとあなたを思いつづけ
愛情を支えにして生きてまいりました。
もう一度あなたの腕に抱かれてねむりたいものです。
力いっぱい抱き締めて絶対はなさないで下さいね。
これを見ながら、ハンカチを手に嗚咽を漏らす初老の紳士がいたら私かも知れない。
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