桒田三秀税理士

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終戦記念日

2024-08-15 05:37:04 | 日記
 今日は終戦記念日。

 卓球の早田ひな選手が、日本に帰って行きたいところを訪ねられて

 「アンパンマンミュージアム」と「知覧 特攻記念館」に行きたいと答えた。

 記念館の館長はそれを受けて「命の尊さを知ってもらえれば」と歓迎のコメントを出した。

 かつて鹿児島の知覧飛行場から、未成年の若者を含む多くの特攻兵が出撃した。

 特攻兵たちの出撃前の肉親に宛てた遺書が涙を誘う。

 ただ、同様に特攻に散った青年たちの遺書や遺物は、呉の海軍兵学校や、靖国の遊就館にも展示されている。

 私は東京に行くたび、展示された一通の手紙を見るためだけに遊就館を訪ねる。

 その手紙は、秋田県の二ツ井町が1995年に主催した、「第1回日本一心のこもった恋文」コンテストで大賞に輝いたもの。

 出征し戦死した夫に対する思いを綴った、柳原タケさんの自筆の恋文だ。

       娘を背に日の丸の小旗を振って あなたを見送ってから
       もう半世紀がすぎてしまいました。

       たくましいあなたの腕に抱かれたのは ほんのつかの間でした。
       三十二歳で英霊となって天国に行ってしまったあなたは
       今どうしていますか。    
       私も宇宙船に乗ってあなたのおそばに行きたい。

       あなたは三十二歳の青年、私は傘寿を迎えている年です。
       おそばに行った時 おまえはどこの人だなんて言わないでね。
       よく来たと言って あの頃のように寄り添って座らせてくださいね。

       お逢いしたら娘夫婦のこと孫のこと
       またすぎし日のあれこれを話し 思いきり甘えてみたい。
       あなたは優しくそうかそうかと うなずきながら慰め、
       よくがんばったとほめてくださいね。

       そしてそちらの「きみまち坂」に連れていってもらいたい。
       春のあでやかな桜花、夏なまめかしい新緑、
       秋妖艶なもみじ、冬清らかな雪模様など、
       四季のうつろいの中を二人手をつないで歩いてみたい。

       私はお別れしてからずっとあなたを思いつづけ
       愛情を支えにして生きてまいりました。
       もう一度あなたの腕に抱かれてねむりたいものです。
       力いっぱい抱き締めて絶対はなさないで下さいね。

 これを見ながら、ハンカチを手に嗚咽を漏らす初老の紳士がいたら私かも知れない。

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