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クロキライディング

いつだってバイク

R259

2022年11月08日 00時23分01秒 | メンテナンス

当方のもとへきて随分と時間が経ちますR1100S

車検切れギリギリで走行チェックを済ませたところでまたしても放置でしたが

作業予約のキャンセルがありまして、他にやるべきことはいくらでもあるのに

こちらの作業を少しでも…と取り掛かりました。

全域ではないけれど、ところどころに使われているもろい材質のハーネスカバーの崩壊はどのR259モデル1100と1150にも発生するので

当方の同モデル販売車両についてはできるだけの補修に時間を費やします。

根気よくハーネスを解いて絶縁テープでクルクルとテーピング

熱収縮チューブを通せるところはヒーターガンで小奇麗に処理。

あれもこれもとやっているとそこらじゅう散らかして一日終わりました (^_^;)

テレレバー先端の巨大なボールジョイントは高耐久なのですが、

ブーツが痛んでしまうので以前は止む無く高額なアセンブリで交換していましたが、

ありがたいことにブーツだけの社外品が登場していましたからそちらで対応します。

 

恐ろしいトルクで締結されているボールジョイントを外すことなく

ブーツだけで交換できないかと、きっと世界中の需要があったのでしょう。

 

こちらも要注意のフロントクッションユニットの上部取付け部のラバーブッシュ

フロントダンパーが外されていると作業がやりやすくなるACGベルトの点検も。

 

これ見よがしな状態を発見してしまって…

まだまだ目を行き届かせないといけないようですから、これは当分かかりそう。

 

 

 

 

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解放

2022年11月02日 01時20分22秒 | メンテナンス

ABSのトラブルについては当方でもこれまでいろいろと対処してきておりますが、

それについてはあまり公表することはありません。

装備が義務の高年式モデルでなければ撤去するのも一つの方法なのでありまして

オーナーさんの判断と了承を得て久しぶりに実行しました。

 

サーボ付きインテグラルシステムのフルード交換を定期的に

実施することに尽きるのですがこれまで20年にわたり機能維持に努めてきましたが…

この先はアンチロック機能はありません。

ブレーキホースも全て新しくしたあと、じっくりと試運転させていただきましたが

乗り手がパニックにさえならなければ、良いことの方が多かった。

ブレーキを引きずりながらの操作もこれまで以上に自在に反映できて

僕レベルのフルブレーキングのパワーでは何の遜色も無いのは当然ですが、低速と極低速域のコントロールの幅が広がるのも

予想通りです。

そうしてナチュラルで強烈なブレーキとテレレバーの恩恵を感じながらコーナリングアプローチを繰り返していると

この6速トランスミッションのR259エンジンは実に速いことをあらためて思い知りました。

そして新たな走行フィーリングを得たのも確かです。

もともと備わっている機能を失うのは少し残念ですけど、ここ数年「いつかは…」と覚悟していらっしゃった不安から

解放されたのでしょうか、オーナーさんの表情も晴れやか。

これからも対向車と動物にはより一層のご用心を (^_^;)

 

 

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ガソリン

2022年10月20日 12時34分25秒 | メンテナンス

サイドカーとして大きく改装されているK100RS

フルード交換だけではありますが、随分前からご依頼いただきまして

気長にお待ちいただいておりました。

幸いにも当日は好天に恵まれて予定通りにお越しいただきましたが、

もし天気が悪くて延期になるとしたら困るところでしたね (^_^;)

車体の下回りには強固なプラットホームが組まれていて、ソロのK100RSとは作業の事情が違っていますから

作業の難易度は独特でありまして場合によっては恐ろしいものになるでしょう。

今回はお待ちいただいている間に完了する予定ですから、

当方の大型車両を全て戸外にかわして狭い店内にスペースの確保。

 

フットブレーキで3輪全て、ハンドブレーキでフロントホイールのもう一つのキャリパーに加圧

普段、お客様に作業の加勢をお願いすることはありませんが、到底一人では手が届かないのでこの場合は例外。

快くお手伝いいただきました。

サイドカー搬入の時の恒例になってしまった当方大型車両の稼働。

こちらの車体はさっきのサイドカーのように高剛性ではない代わりに軽快さとしなやかさを感じるからいいなぁ~と思っているのですが

そんな僕も残念なことにサイドカーを評価する知識と経験は無く「しなやか」なんて言っていればいかにも解っているように聞こえるだろうと言ったいい加減なレベルの乗り手です (笑)

ただサイドカーもいろいろあって、乗った後「もう二度と乗りたくない」か「また乗りたい」と思うかの車体の違いがあるのは確かです。

 

サイドカーは力が必要だけど、こちらは巨大なのに正しいコントロールに対しては力は不要で秀逸な走り(取り回しも)

サイドカーの後だからさおさらの拍子抜け (^_^;)

滅多に動かすことの無いこれらは、走り出す前にできるだけガソリンを抜いて走り出して帰りに満タンにして帰るようにしています。

劣化ガソリンは燃料系にさまざまなダメージを与えますから、インジェクションだからと油断してはいけない。

自分の管理下にあるバイクの燃料系を詰まらせてしまった時の敗北感。。。凄いものがありますからね。

 

 

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走らせてこそ

2022年10月04日 02時28分50秒 | メンテナンス

ドカティ 900SS(ベルト)

僕にとっては歴代ドカティモデルの中で最も(相対的に)馴染みの深いモデルです。

今回は始動不良の故障探求でセルモーターが消耗しているようなのでいつものようにオーバーホールで対処します。

エンジンの前側にまる見えの位置にあるのに、脱着は簡単ではなくて

左のエンジンカバーを開く必要があり、数年前からお付き合いさせていただいているこのパワフルな900SSの

ACGローターをやっと見ることができました。

吸排気のチューニングは見てわかりましたが、当時定番だったフライホイールの軽量化も当然のように施されておりました。

幸いモーターは部品交換と研磨で十分に蘇りそうでしたので

ヤマを張って取寄せておいた国内モデル流用のカーボンブラシとホルダーが無駄になることは無さそうです。

 

節目ごとには点検しておきたいタイミングベルト

高年式のドウカティではアクセスも容易ではないのでこのエンジンはしょっちゅう点検することができ

点検できてる感がメカニックの自己満足を満たしてくれます (^_^;)

チューニングの効果もさることながら、この軽さと加速感。。。

ハイパフォーマンスな空冷エンジンは貴重な存在です。

旧車、珍しい、カッコイイ…だけに終わることなく

走りに満足できたのがたまたま旧車だったと言うオーナーさんがいらっしゃるのも確かですからね。

 

 

 

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付いてたけどツイテタ

2022年10月02日 02時00分41秒 | メンテナンス

KTMの1290スーパーアドベンチャー

初めてのタイヤ交換デス。

新車装着のピレリはフロントの摩耗がリヤを大幅に超えてしまい、フロントだけの交換でいいんじゃないかとオーダーしましたが

入荷の見込みがなく、だからと言ってベストシーズンを妥協しつつ走るのはあまりにももったいないので

ミシュランロード6を前後交換することにされました。

 

有るとは聞いていなかったホイール内のプレッシャーセンサー。

知らずにタイヤを脱着してしまうとタイヤのビードでユニットを傷めることにもなりかねないところでしたが、

タイヤチェンジャーのターンテーブルの位置がたまたま良い位置にあったようで事なきを得ました。

修理作業では「ついていない」と言うほかない不運なことはしょっちゅうありますが今回は。。。ツイテマシタ

ただ、この年式のスーパーアドベンチャーは電波法の関係で日本国内ではコチラを稼働させてはいけなかったそうなのでただ付いているだけ。。。

そんな違法電波発信するのですか (^_^*)

 

初めて抜くアクスルはグリスタップリ。

当店ご来店の多い輸入車はたいていこうなのですが

国内モデルでは残念ながらこんなの見ることはありません。

 

アクスルシャフトの違いがどのように体感できるのかよくわかりませんが、

抜き差しスルリのスムーズさが作業を気持良くしてくれるのは確かです。

納期はともかく、アドベンチャーモデルのタイヤラインナップが豊富であることはありがたいですね。

車重もパワーも大きなモデルも多いですが受け止めるタイヤも進歩していますから乗り手次第でもの凄いスポーツバイク。

前後とも交換でよかったんじゃないですかね (^_^;)

 

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錯覚

2022年08月29日 01時31分03秒 | メンテナンス

KTM990アドベンチャーの作業も超スローペースではありますが進行しております。

シリンダヘッドの内燃機加工待ちの間に腰下の組み立てを完了。

あれだけ用心深く交換部品を追加してきたのにクラッチディスクは再使用決定。。。

歴代オーナーが必要以上にクラッチを擦らなかったのは、一緒に走っていて分かっているし

総数の厚さからしても正常値であることと、最大トルク発生回転域の全力加速で滑らないことと

相変わらずの切れの良さで走り終えていたはずなので、12万kmを越えてもなお使用することにします。

だから自由長の短くなっているスプリングのみ交換で大丈夫でしょう。

予めお互いを締結させたピストン挿入済みシリンダーとヘッドを一体で上から載せて

やっとエンジンらしいカタチに戻りました。

ここでまた作業がストップ。

このように各種類ごとにパッケージされた高価なガスケットセット。

 

当然部品番号で区別されていないのですが、そのうちの6個のOリングはサイズにより4個と2個に分類されるはずなのに、僕の目には何度やっても3個と3個…

歴代オーナーにも来店時に見分けてもらいましたが結果は別れることに。。。

ここでミスしてしまうとエンジン搭載後にやり直すことは不可能ですから厳密に見分ける必要アリ。

結局、部品番号指定で再度発注し

それぞれ振り分けて組立完了。

0.1mmの太さの違いくらいなら見比べれば分かっていたのに、錯覚なのか視力に自信が持てなくなったのは明らかな老化 (^_^;)

 

たったこれだけのこと、やっと乗り越えて深夜の作業再開。

 

カムギヤはアイドルギヤからのギヤトレイン方式なので、直接カムチェーンがかかる構造ではないので

カムシャフトの脱着は超簡単ですからタペットクリアランスの調整のためのシム交換も手軽にできます…が

完成車状態からここに至るまでの道のりは複雑で長い。

分解前はほぼ規定値内だった12万kmヘッドもバルブシートカットによりタペットクリアランス減少。

 

ヨシヨシそうだそうだと頷きながら計算してシムの発注まで進めたところで

これまた作業はストップ。

エンジン搭載の時にはこんなに走ってくれちゃった歴代オーナーに手伝ってもらいましょうかね (笑)

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カジリ?

2022年08月28日 00時40分50秒 | メンテナンス

 

 

もともとシリンダーヘッドカバーからのオイル漏れで

ガスケット交換が目的でしたけど、文字通りふたを開けてビックリと言うやつでありまして

カムシャフトが激しく痛んでおります。

「カジリ」と呼ばれていますけど「虫食い」と言った方があたっているみたい。

このモデルにはよくある(いや、無くはない…)現象だそうですが、こうして直面するのは初めてです。

ネット上ではいろいろな見解があるようですが、僕も経験が薄いのでこちらの原因について正解はわかりません。

巷で言われているように、よくある普通の使い方でこうなてしまう可能性があるとしたらメンテナンスに落ち度が無かったはずのオーナーさん達はご心配でしょう。

 

エンジンオイルの銘柄や品質が原因だとは思わないけど、たまたま来店のオイルメーカーの営業マンに

これを見せたら開発担当に問い合わせてくれて、何らかの回答をしてくれました。

まだ新品で入手できるカムシャフトも無事に交換を終えたので、これからの使い方については僕の考えも合わせてお伝えしながら

再発せぬようご提案させていただきます。

言うだけなら何とでもってヤツですけど解らないのだから軽率なことは書けませんから (^_^;)

 

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セブンスター

2022年07月27日 21時16分35秒 | メンテナンス

デイトナから復刻限定販売されると聞いた時、いやいやウチにはお声がかかることなんて無いでしょう…と遠いところから見ていた

「セブンスターキャストホイール」

なんと1セットご注文をいただいておりました。

 

普段から新しいタイヤの気持ち良さを知ってもらいたいと言うことはあっても、

ワイドで軽いと言われているカッコイイホイールへの換装をお勧めすることはありませんから

当方にリプレイスでのホイールが届くなんて数年に一度くらい有るか無いかってものです。

作業する者としては、以降のタイヤ交換で

このZ1のリヤホイールに2個も装着されているビードストッパーをうまくかわしながらの難儀なタイヤ交換から解放されるので

ホイール交換歓迎します (^_^;)

メーカーさんが受注受付されるときにはいろいろと話題になりましたが、

遂にデリバリー開始のようです。

突然入荷した時には、作業時間をどうやってひねり出そうか思案する方が先で、

オーナーさんへの入荷連絡をできないでいたら…

入荷の翌日に先方から「ホイール入荷していませんか~?」と先手を打たれてしまいました。

それもそのハズ、ネット上に情報あふれてましたもんね (^_^;)

一年以上前の受付終了をもって、以降再販しないとのことでしたので

装着の際に傷をつけるなんてことは許されないわけでありまして、代替品は無いだろうと言うことから作業はかなり緊張しましたが

ん~やっぱり沢山売ってるみたい。

旧車とそれを取り巻く諸々相場事情…凄いことに。

 

 

 

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サービスデータ

2022年06月22日 21時08分40秒 | メンテナンス

内燃機加工に外注してしまえばあとは仕上がりを待つだけになっていたKTM990アドベンチャーのシリンダーヘッド。

バルブとガイド間のガタが大きいのでガイドの打ち換えを純正品で実施してもらったのですが、

狙ったクリアランスにならないのでどうしますかね?と業者さんよりまさかの報告にその後相当悩みました。

新たにオリジナルでバルブガイドを制作してもらい、なにが何でも指定のクリアランスに合わせるのか

新品ガイドなんだからこれでいいでしょ…とパーツを信じてサービスデータを疑うのか。。。

僕の知りうるKTMの関係筋や、エンジンその他のメンテナンスで普段から情報交換のできる知り合いのショップさんにも

照会してみましたが、結局判断基準となる決め手は得られず

最終的に再度新品のバルブとガイドを取寄せてそれぞれ単体と、挿入済み実車との比較などもやり尽くし、その辻褄が合わない事実にあとはもう自分で判断するしかありませんでした。

結果、両者新品同士でもメーカー指定の数値に収まらないことと、この990LC8エンジンはかつてダカールラリーを走って素晴らしく活躍していたことと

12万キロを走りぬいた当方実車の実績を優先して、サービスデータに従わないことにしました。

最も情報量を期待していた相手もエンジンのクリアランスなんだかんだより、

今はもっぱら電子制御のなんだかんだのほうにかかりっきりなんじゃないかと思われ、旧モデルのエンジン内部のことに時間を裂いている場合でないのもごもっとも。

ここまでの作業で実施した腰下の測定数値がドンピシャだっただけに、数値が合わないことに神経質になるのは仕方ないとしても

まあ、僕にとってこのエンジンのオーバーホールは全くの仕事抜きですから結果がどうあれ僕が納得すればそれでいいだろうと切り替えました (^_^;)

 

定期交換が必要なウオーターポンプシールの組み立ても、スタンダードと少し違う組み立て方(大したことではないけど)を自己判断でやっていますし

他のモデルでもちょっと腑に落ちないこともあったので、このくらいのことは有るものとします。

 

 

 

 

シリンダーとピストンクリアランスではどちらかあるいは両方を交換する理由が見つかりませんが、

折角ですからピストンリングだけは交換して、将来再始動の時の希望に拍車をかけましょう。

ピストンリングコンプレッサーを使わずに素手でピストンを挿入するなんて、いかにも丁寧な作業をやっているように聞こえますけど

それすごく大変。。。

両手腱鞘炎の僕の手がこの先あとどれくらい仕事するのか…生涯作業量にも限りがあることを悟った作業 (笑)

数カ月ぶり奇跡的に進んだアドベンチャー、完成した歳に扱う体力があるのか不安デス。

 

 

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販売終了

2022年05月25日 03時18分37秒 | メンテナンス

突然、ギヤシフトができなくたったと駆け込んでこられたのがもう随分と前のこと。

症状からして、エンジンの中でバネが折損しているのは明らかで、

かなりお待たせはしますけど修理は可能とお伝えしておりましたが、

事前にパーツを揃えておいて速攻修理(やるときは)に備えておこうと

部品の発注をしたらなんと販売終了。

車両生産が終了してから18年ほど経っているとは言えこのスプリングが入手できないなんて。。。

中古パーツもこの手のものは単品では見つからず、そもそも使用を繰り返した末に折れるのだから

できれば新品のほうがいいに決まっています。

そんなことで手をこまねいていたら、オーナーさんはバイク屋なんだからなんとかしてくれるのではなかろうかと

長時間の徒歩通勤で僕からの連絡をず~っと待ってくれていたそうで、その通勤距離と日数にはさすがに僕も心打たれました (笑)

同メーカーの近いモデルのスプリング点数を調べ上げた結果5モデル用3点を取寄せて

使えるかどうかはイチかバチかだし、お店のスペースと預かり待ち車両台数との都合で難しいけれど

なんとか一晩だけ預かれる日ができたので

「今夜しかない!」とど深夜の作業。

 

すると1点だけ使えるものがありました。

使用中に外れたりひかかったりしないか何度も確認して装着。

シフトリターンスプリングの機能も回復してこれまでどおりシフト操作可能になりました。

「そろそろお買い換えになっては…」と言われても仕方ないのかなと思ったら、こちら去年買ったばかりだそう。

そりゃあもう少しは乗りたいでしょうね。

 

 

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