今回のツーリングでは四国ならではの天空回廊へは季節柄近付くことはできないので
これまでに何度も訪れているのに向かうことのなかった「室戸岬」へ行ってみようと言うことから
目的地が決まったようなものです。
高知市内から室戸岬までは片道85Kmほど、ルートの選択肢は限られますから単純に往復で170Km
そして後半に四国を離れる時間を見据えておかないと、夜になる前にツーリングを終えてメインスタンドを立てることができません。
それならば出発時間は遅くても午前5時。
フェリーの便が1本違うだけで大きな時間ロスになることが分かっている緊張感から
早朝の目覚めはバッチリでした。
高知東部自動車道の無料区間に始まり、お正月三日のまだ真っ暗な海沿いの国道を
良いペースで、そして信号待ちからの猛ダッシュを繰り返しはするものの、遠く感じた85Km。
予定通り日の出前の「室戸岬」に到着。
到着前、最後のコンビニで買っておいたサンドイッチで朝食
周りにはカメラを構えていらっしゃる人達がポツポツと
これが元旦だったらもの凄いことになっていたに違いない…
奇岩が乱立する海岸から、太平洋に現れる美しい日の出を拝むことができました。
桂浜の坂本龍馬像と同じように太平洋を望む「中岡慎太郎像」
弘法大師が修行をしたとされる御厨人窟(みくろど)
ジオパークの自然で南国さながらの雰囲気に歴史とパワースポットから成る見どころたくさんの室戸岬。
「岬」滞在時間の少ない僕でさえもう少し時間をかけて見て回りたいと思いました。
ここからは急いで折り返しますが、まったく同じルートで戻るのはあんまりまので…
かと言ってあまり北上しすぎて高いところに昇り過ぎてしまっては道路の状況も分からないので、せめて「室戸スカイライン」だけはと
海を背にして、わずかながらの距離ではありましたけど高いところのワインディングをメリハリよく走っておきました。
四国の右下(地図で)のこのエリアはバイクをはじめオフロード走行が楽しめる装備で巡るのが
いいんだろうなと思っていたので、990アドベンチャーはともかくゴールドウイングの僕は潔く海沿いの国道に戻るしかないのです。
行きは暗くて見えなかった海を左手に眺めながら戻りはかなりのペースダウン (^_^;)
それでも追い越し可のセンターラインは見過ごすことなく活用し
ドライバーさんに不快な思いをさせないように配慮しながら短時間で追い越しを終える
こんな時、スタンダードエキゾーストの静かな排気音はいいですね
人に聞かせる必要がないのなら、自分で聞くにはこの音量で十分です僕には。
高知東部自動車道まで戻ってくると今度は高知自動車道に移って高知市街をパス。
須崎ICで高速道路を降りてからは、昨日の四万十川沿いよりも一つ北側のルート。
昨日よりも明らかに高いところを西に向かって走っているし、途中右に曲がれば四国カルストに行ける岐路が何度もやってきます。
雲も出てきていますからやっぱりこれ以上高いところに昇るのはやめておきます、と言うかそんな余裕はありません。
この後は初日同様に九四国道フェリーで九州に渡ることにしていて、当初の予定では14:30の便を予約済み
さすがにそれでは何処でツーリングを終えるにしてもそれは夜になります。
しかしここまで走ってきていると、ひょっとしたら1便前の1:30に間に合うかもしれないと欲が出て
予約の変更が可能かどうかをアドベンチャーが電話で問い合わせ。
が、しかし…予約が取れるのは前日の23時まで(実はこの時知りました)
現時点でその便の予約は1台入っているのみ、と言うことはそれ以外の先着4台目までに入れれば暗くなる前にツーリングを終えることができることになります。
とは言え、我々は以前にフェリーの出航前には滑り込み到着したにもかかわらず、当時の定員先着8台に入れず
出港して行くフェリーを見送った経験があります。
だから1:30の便に乗るならできるだけ余裕をもって早い時間に三崎港に到着していなくてはいけない。
そうとなればゆっくりしているわけにはいかないのでありまして、これまでのペースと気持ちを維持。
そして、同じ方向に進むバイクがいらっしゃるとしたならば、それが2台までならよしとしても
それ以上なら、それとなくなんとなく…前に出ないといけない。
幸いなことに我々のルート上に先行するバイクは見えず、先へ先へと進んでいったのですが、
ちょうど佐田岬として地形が細くなり始める頃の信号待ちで、はるか前方に左折で我々と同じルートに乗り込んでこられた3台の大型バイク。
だからと言ってこちらの方たちがフェリーに乗るために先細りの岬を西に向かっているとは限らないわけで、
三崎港を通り過ぎ、佐田岬の突端までツーリングを楽しんでいらっしゃるだけかもしれません。
だからこのお三台様を追い抜くのにはすごく苦労しました。
この一本道は追い越し可能なエリアがそれほど多くないし彼らと我々の間には多くのクルマもいますから
小さなチャンスを逃さず少しづつ間を詰めて行き、そして最後はできるだけ自然に自然に…
3台のハーレーを追い抜いて、そのあとも積極的に前に出て
彼らに大きく水をあけることができました。
結局、三崎港へは我々が一番乗り
予約の人はまだ到着してないみたいですね。
乗船券を購入して一安心、出港までは40分以上ありますから軽く腹ごしらえ
フェリーを降りてからもまだまだ走ります。
じゃこ天とサザエごはん、室戸岬を出発して以来の息抜き(ゴールドウイングは走りながらでも息抜きできますが)
乗船時間がせまりバイクに戻ってみると我々の後に4台ほど…皆さんお仲間なら全員一緒の乗船はできませんね
我々がペースアップしたばっかりにすみません。
結局、予約の1台もお見えで無いようでしたので乗船したバイクは我々の2台のみ。
3台までならギリギリ到着で運よく乗れる状況でもあったわけですね。
それにしても予約なしの九四国道フェリーチャレンジはリスクデカい
変更無き予約をお勧めしますよホント (^_^;)
そしてあの3台のハーレーは現れず、やっぱり佐田岬ツーリングだったようです。
クルマより先に乗船できるバイクは客室にも一番乗り。
走って行ったことはありませんが、遠ざかっていく佐田岬そして灯台。
あそこまではバイクを置いて少し歩かないと行き着けないみたいですね。
佐賀関の再スタートはまだ3時前、まだまだ時間はあります。
アドベンチャーが言ってましたけど、我々が走っているのは国道197号
そして四国の三崎港までの道も国道197号
そうか、だから国道フェリーなのか!
国道197号線の海上区間を成すフェリーと言うことなんですね、知らなかった。
グーグルマップ上でも繋がってましたね197号線。
ここからは下関に帰っても熊本市内に行っても同じような距離です
せっかくこれだけの好天に恵まれているのだからもう少し良い景色を眺めたいので、熊本市内を目指すことにします。
重宝したのが国道57号線(中九州道)
西は竹田市まで伸びているのですね。
竹田市内に下りた時はさっきまで佐賀関に居たのが不思議なくらいの短時間移動。
竹田から先は数あるルートの中から最短、絶景、がら空きのルートを最大公約数的につないで
熊本県人によるルーティングで大分県と熊本県を横断。
四国と九州、景色の違いを感じながら東から西へ。
阿蘇山も見えてきて南阿蘇経由で熊本市内へ向かうつもりらしい。
陽も傾いてきて夕日に染まり始める時間にこんなところに居られるのはそうそうありませんから
明日、Uターンラッシュと同じ方向に下関まで変えることをものともしない判断は正しかった。
これまでの道に交差して根子岳を正面に見ながら進む新しい道路が出来ていくようで
今度ツーリングでこのエリアを走るときはルートの組み立てを凝ってみたくなりますね。
南阿蘇の道の駅「阿蘇望の郷」
今朝、四国の室戸岬で日の出を拝み
そして熊本の西原村で走りながら見た日没。
朝夕で東から西への大移動となりました。
長男の社宅にバイクを置き、速攻で熊本の繁華街。
昨夜の高知カツオの塩タタキに続いて熊本の馬刺し…
燃え尽きました。
翌日はややゆっくりの出発で益城方面へ、
人気のホットドック屋さんをチラリと見て空港下を潜って菊池グリーンロード方面へ
年明けから今まで、どこへ行ってもお天気つづき。
菊池から上津江、そしてスカイファームロードの途中から日田市内へ
親子ともども愛聴しているラジオ番組でやっているうどんの限定メニューを食べて日田で解散。
ラジオの渋滞情報により渋滞の長さが合計数十Kmになる九州道に乗ることはせず、
日田から玖珠方面に農道を進み、飛ばせるあのルートで山国町。
やっぱり英彦山「野峠」越えはやめておいて、耶馬渓から京築アグリロード。
遠くに見える東九州道のクルマの流れをみて頃合いとなったみやこ豊津ICから高速道路に上がり
渋滞の影響を受けることもなく関門橋を渡りました。
お正月、飲みすぎることなく機会を待てば
何処でもとはいきませんがある程度のロングツーリングを楽しむことは可能なようです。
ツーリングにはいきたいけど時間がね~ と仰る人の長い正月休みのご参考になればいいなと思います。