長きにわたり店内でひっそりと保管維持していたK100RS。
このたびご縁で納車整備。
燃料供給やインテークのコンディション、そして冷却系など
丈夫だと言われるKシリーズにあっても、おさえておきたい部分には既にしっかりと手を入れていましたし、
これまでには原因不明の縦置き4気筒のBMW他車の故障探求のドナーとなり
いろいろなパーツを脱着してきていますから結果的にかなりの広範囲に渡り
各部位を目にしてきた、販売車両というよりむしろお店の一部となっておりました。
これは当店にやって来て間もなくの頃の整備で、当時は必要でありながら入手できない新品パーツはありませんでしたから
多くのゴムパーツの交換ができたものですが。。。
BMWとは言え最近では部品の販売終了に当たることも多くなってきていて
維持のためこれからは悠長なことも言ってはいられないようですね。
複数で構成されるブレーキホースのうちこれまでに交換されていない様子のホース最後の一本も交換し
納車後にはもう手の届かないところへ行ってしまうK100RSのこれまでの部品交換作業は
これにて完了。
待ちに待ったリヤショックのオーバーホールも仕上がってきて、
あとは最後の調整と新しいオーナーさんたってのご希望の長距離試運転。
アイドリングスピードは950rpmと低いけどクラッチミート時にわざわざ回転数を高める必要もないくらい
粘る極低速域はこのエンジンの特徴のひとつ。
高速道路での試運転も実施しておりまして
いったいどれくらいの高速クルージングが可能なのか、K1100とK1200で体感済みの試運転を
K100でも試してみました。
カラダのカタチに限定されるけど良くコントロールされたウインドプロテクションは
RSの名にふさわしいと思いました。
全部で120㎞ほどの試運転でしたが、それは本来の性能が出ているだけのことで
衝撃的な登場だった当時とバイクは変わっていないハズのだけれど
このバイクをここまで新鮮で楽しいと思うのは乗り手の受け取り方が変わったからなんだろうなということと
あとはタイヤの功績ではないですかね~。
このままのコンディションであと10年経った頃にその時のタイヤでまた乗る機会なんかあったりしたら、
後期高齢ライダーとしてどう感じるのかな (^_^;)
試運転後も手直しを繰り返し、送り出すのももう間近。。。
現車も見ずに購入を決めていただいたオーナーさん
思った以上かそれ以下なのか…
ご期待に副えればいいですけど、僕には別れるのが寂しい快走でした。