もう23年ほど乗り続けていらっしゃるK1100RS
過去にはトランスミッションの分解やクラッチディスクの交換はもちろん、
不規則に発生するエンジン不調で1ヶ月以上毎日試運転を繰り返したり
その他にもいろいろな作業を実施してきましたが、
その中でも最も多く繰り返してきたのがフロントフォークのオイル漏れによる
オーバーホールです。
一度はインナーチューブの交換までさせてもらっているのに、多少のオイルシールの個体差はあるにせよ他車の平均よりもオイルリークしやすくて、
スライダーブッシュの交換などオイルシールのコンディション以外にシール性に影響するところは当然ですし、
組立によるストレスがかからぬよう作業は丁寧に優しく施していても、こちらの思いが叶うほどの結果ではありませんでした。
左右でコンプレッションとテンションのダンパー機能を分担しているマルゾッキ
構造も少し国内メーカーとは違います。
左右でフォークオイルの粘度を変えてダンピングを変えてみたり、
オーナーさんからしてみれば余計なお世話をしてみたりもできるのですね。
リヤタイヤのサイズが18インチゆえ、前後揃う銘柄は限られるし少し割高です。
これまで通りに組み上げましたけど、これまでと違うのは
オーナーさんの通勤のため一週間の半分以上は乗られるようになっていること、
以前はたま~にしか乗られていなかったようで、オイル漏れの始まりはいつも久しぶりに走り始めたことろからでした。
しょっちゅう乗られて動いているフロントフォークほど漏れにくいものですから
今回は僕もオーナーさんも期待しています。
なにかと器用なオーナーさんで、いつもなにがしか手を入れられていまして
今回は通勤に使いやすくなるように左右に張り出したパニアケースを大幅加工でスリム化
もう完全にご自分の脚になっているようですね。
雨でもバイクと決めていらっしゃるそうですけどキレイに乗られています。