サーボ付きインテグラルABSといえば 一時期のBMWのブレーキシステムです。
ライダーがレバーまたはペダルに入力するとサーボモーターが働き
キャリパーへの加圧を倍力するシステムで、ABSによる制御もあいまって
パニックブレーキ時には強烈なストッピングパワーを発揮します。
コーナリング中 バンクしたままブレーキをよく使うライダーにとっては
ちょっと慣れが必要なほど凄く効きます つか効きすぎ (+o+)
当然 普通のブレーキシステムとは違い、構造も複雑
ブレーキパッドの交換はともかく
フルードの交換はかなり手間のかかる作業です。
外装とFUELタンクを外すとこのようなユニット本体があります。
このユニット内で、ここまでの前半と
このユニットからキャリパーまでの後半のフルードが分離されて交わることがない構造なので
下から抜いて上から入れる(またはその逆)方法では交換できないのですね。
エア抜き箇所も多く、フルードも大量に必要です。
それ故 車検のついでにフルード交換なんて気軽にオーダーできない重い作業
フルードの劣化によるトラブルもいつかはやってきます
遅くとも2年に一度は交換したいところですね
多くの車両に対応できるよう日々精進です
かれこれ30年近く バイクの修理(販売も)をやっていると自分の所有する物以外にも多くの車両に乗ることになります。
プライベートでは当然、仕事では新車及び中古車の納車前、故障修理の前後
それはもう数えきれないくらいとも覚えていないともいえるほどの台数です。
そんなバイクのなかには自分なりの評価が逆転するものがありました。
そして逆転率が最大だったのがこのバイクです。
BMW R100GS
と言うか2バルブOHVボクサーエンジンのそれです。
初めて乗らせてもらったのは二十歳そこそこの なりたてメカニックの頃
当時自分のベストバイクと言えるのは直前まで所有していたCB750FC
高校生のころから憧れていたので それにむけてまっしぐらだった時もありましたね(笑)
それはモノサスのR100RSでした
当時の私にもできるような簡単な点検調整を終え お客様から試乗の許可をいただきました。
その頃 外車といえばBMW R100RSかDUCATI 900MHRかというくらい人気を二分するうちの一台です。
それまで興味はあっても高嶺の花でしたから それはもう期待で胸いっぱいでとにかくこかさないように緊張しながら試乗しました。
でも走り始めてみると1000CCもあるのに思ったほどパワーは無いしハンドリングもなにかしっくりとこない おまけに手を離すと進行方向は右にそれていき ハンドルが小刻みに振れるシミー状態となり慌ててしがみつく始末。
(これはタイヤとのマッチングとステムベアリングのコンディションによるものと後日学習しました)
ですから試乗を終えてお客様に車両を引き渡す時「どうだった?」と聞かれ 返事に困ったのを覚えています。
しかしその後もR100RS R100GS R80等のお客様はいらっしゃる訳で修理もするし試乗も繰り返すことになります。
当然 仕事がらみで国産車のほとんど BMWのKシリーズ BMW以外の外車にも触れていきますからいろいろな経験を積ませてもらえるのですね。もちろんライディングテクニックについてもいろいろと考えたし練習もしました。
その過程で時折ライディングするOHV2バルブボクサー
乗るたびに評価が上昇していきましたね
ライディングいテクニックのツボが自分なりに明確になってきたころからは速くも走れることに気付き とうとう今では手放せない1台となりました。
もう 初めて乗ったときの感想は恥ずかしくてとても言えません(恥)
ではどこがいいの? と聞かれると...
今でも正確に表現する言葉を知りません
ビッグツインの鼓動とか水平対向による振動の無いところとかロングツーリングでも疲れないとかタンデムでもハンドリングの変化が少ないとか数多くあり 皆さんの言うとおりですが
私の場合それとは違うところではないのかなと思います。
来年もソロで出かける時はこれにします<^!^>
当時は空前のバイクブームだったと言われています
逆輸入車も急激に流通し始め 円高により価格も現実的になり(円高差益なんて言葉を初めて聞いたのはこの頃です)多くの人がオーバーナナハンを手にしました。
そんな時代のバイク 油冷エンジンのGSX1100Fです。
あらためてスペックを見てみると136PSもあったのですね
前後16インチ 可変スクリーン スタイルもちょっと個性的
しかし同時期のラインナップではGSX1100Rの方が圧倒的に人気がありました。
長期不動車でしたので起こすのはかなりてこずった記憶があります
イグナイター廃盤でしたがSP-Ⅱに救われ、タコメーター不良も奇跡的にパーツが手に入り復旧などなどなど...
とは言え、ニンジャ900みたいに人気があるわけも無く
ほとんどショップの一部と言ってもいいくらい長い間ここにいます。
そこで
マフラーをバンスの爆音から化粧直しを終えたSTDへ
クラウザーのパニアを装着
前オーナー様の時にやったアップハンドル化も効いてなかなかいい感じ(*^_^*)
これまでいろんなタイプの車両を取り扱いさせていただいていますが
なぜか減少傾向(当店での)にあるのがリッタークラスのスーパースポーツ。
今回 車検と整備でお預かりしたZX10-R 試運転の許可をいただいたので早速試乗。
整備も終わり、タイヤも良好! チャンスです
いつものように全力加速は試しておきたいところでしたが
7000rpmで断念 全開で迎えるその領域で早々&軽々とフロントタイヤがリフトアップ!
ショップ周辺エリアの道路事情では2速までしか使えません 潔く諦めました(笑)
この手のバイク 全開でレブリミットまでなんて試すことができた記憶は何年もありません。
速度域を気にせず上のギヤならもしかしてイケルかも... なんてそれもムリ。
どうせ使えないのだからそこまで必要ないと言われがちですが、このタイプならではの
フィーリングがあります しかし速いことを義務づけられているようで所有することを躊躇している人も多いのでは?
スロットルレスポンスが穏やかになるという理由から、高めのギヤ使うということをせずに
低めのギヤを使ってメリハリをつけ、乗り手が力を抜いてやるだけで
そこは超高性能車ばかりですからクルリと旋回してくれます
唯一走るための進化を止められていないクラスですから
バイクのキャリアのなかで一度は所有して乗っていただきたいものです。
高性能車は度が過ぎなければ安全性も高いと思います(ある意味)
が、「はずして走ってみたい」 いつも思います
来年の早朝ツーリングでお待ちしています(^^)v
久しぶりの4気筒リッターバイクのプラグ交換
別に特殊な作業ではありませんが、プラグにアクセスできるまではやっぱり手間です
最近の高性能車のイグニッションコイルはこのタイプでダイレクトコイルとかダイレクトイグニッション(他にも呼び名はあると思いますが)といいます。
従来のプラグキャップとイグニッションコイルが一体になっていてプラグコードが存在しません
このコイルのメリットとしてはノイズ低減とか電気的にロスが少ない等いろいろとあるようですが、最も注目すべき点は内蔵されているイグニッションコイルの1次側コイルの抵抗値の低さだと思います。(低抵抗のほうが強力!)
2000年以降くらいの高年式車は排気ガス規制の対策が必須ですから
完全燃焼と高出力化のために、もともと強力な点火システムが与えられています。
ただコイルだけが強力ならいいと言う訳ではなく
それを動かす側のイグナイターもそれに見合うものでなければ成り立ちません。
しかし世間で走っているバイクの世代はさまざま
点火方式もいろいろとあります
ご自分のバイクの点火方式とイグニッションコイルの1次側の抵抗値がどのくらいなのか
知っておくのもいいかもしれませんね。
まあここ下関には点火系の巨匠がいらっしゃいますから
私ごときが下手なことは言えないのですけど...(笑)