少し前に当方にて車検を請け負ったフラットツイン。
車検でお預かりの車両は最後にいつも試運転をしたうえでその感想も添えてお返ししておりますが
その時は全く不調ではありませんでした。
しかしお客さんのもとへ戻りしばらくしてエンジン不調にみまわれ、
こちらに何か不手際があったのではないかと思うのも当然で
以降のその他作業受け入れを変更し急遽再度お預かりデス。
数年前同じような症状があってその時交換しているコンタクトブレーカーは正しく動作していましたが、
ポイント接点の焼損が思った以上に大きくて具合がよろしくありません。
しかし主な原因はこのイグニッションコイルでした。
ポイント接点の溶けが早かったのもこちらとの関連があったようです。
この年式くらいまでは左右のシリンダーのイグニッションコイルは独立していて2個搭載。
修理の方法はいくつかありましたが、
オーナーさんの思いを伺ったうえでできるだけトラブルが出にくいようにと言うことで
SPⅡを使ってセミトランジスター化することに決定。
もちろん6V用イグニッションコイルを並列に結線するスタンダードとは比べ物にならない点火エネルギーで
放電されることになるのですが、
高い制御機能を持つアンプのおかげでこの作業以降はコンタクトブレーカーの接点に流れる電流が激減し
エンジン稼働中に時折発生するスパークが無くなるのでそちらの仕事が軽くなってとても長持ちすることになるから
これは良いことずくめ。
2バルブボクサーはFUELタンク下に電装品が並んで配置されていますが
見た目よりも多い22Lタンク内側との隙間にあまり余裕はありません。
他の人に見られても恥ずかしくないように、
オーナーさんが求める以上に高額仕様になってもいけないので
そこは適切にマウント (^_^;)
普段カスタムパーツの装着をお勧めすることはほぼありませんが、
イグニッションコイルの2次電圧の昇圧とメンテナンスの省力
理にかなっていることは数値でも明らかで僕にも理解できるからお勧めしやすいのですよね。