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クロキライディング

いつだってバイク

セッティング

2025年08月07日 20時02分58秒 | メンテナンス

 

 

先日のXJR1300に続き、今度は違う機体の同モデルの作業。

当方販売車両となりますがコチラは走行距離もそれなりに伸びているので

外観だけではなくその中身のコンディションを確かめるところです。

エアクリーナーの状態を見ようとするとまずエアボックスの蓋が変わっていまして、

当時いくつかのアフターパーツメーカーから販売されていた中のひとつ。

ボックスへの吸入口を拡げさらにキャブレターのジェッティングもリッチにすると言うものだったと思います。

 

パルスジェネレーターのベースプレートも交換して点火時期を全体的に何度か早めるものだったハズ。

たしか当時はエンジンの出力を高める目的でその手法として点火時期を早めると言ったことが良しとされていて、

これがまたそれをやるだけでアイドリング回転数がが少し上がったりしたものだから、

理由はなんとでも後付けられて、その考えになっていたんじゃないかと思います、たぶん。

当時僕がいた職場ではそれを肯定することは無い判断をしていたので、

人気だったXJR1300のお客さんは何台もいらっしゃいましたけど

このチューニングパーツを装着した記憶はありません。

クルージング時やアクセル急開の時、そして始動時のクランキングの時などなど

点火時期と言うのはそれぞれ適正のタイミングがあるようですからベースごと早めるのが果たしてどうなのか (^_^;)

 

キャブレターの後期モデルでは車検の時に年式なりの排ガスの数値を問われるので、

変更されているはずのジェットでその制限を越えていないかを測定。

排ガステスター(毎年校正の義務付き)くらいはあるのですよこれでも認証工場ですから…

 

 

 

 

次に点火時期が早くなっていることでノッキングが発生することが無いか、

そしてクラッチの滑りとその兆候がないか…

わざといろんな操作を仕掛けて全負荷領域で試しますがこれも大丈夫。

今時ノッキングを体感できる乗り物なんてそうはないと思いますけどね。

 

あとは全力加速の高回転域。

一応レブリミッターまでは回りますが残念なことにその過程が良くない。。。

これはシャシダイナモ上で測定するとパワーカーブがピーク手前で波打つんだろうなと言った体感。

たしかスペックでは100PSくらい有ったはずですから

たとえ不調だとは言ってもスロットル全開でタコメーターの針が振り切れる

その加速(恐怖)はどこでも試せるわけではありません。

そしてそれは出来るだけ高いギヤポジションで試す必要がありまして、

1速では負荷が少なすぎて何が何だかわからないうちに吹け上がろうとするので冷静に読み取れない (^_^;)

とは言っても僕の視力と度胸と近隣の道路環境では2速が限界ですね。

それでも不調であることに疑いようはないので、

酷暑のなか何度も何度も全伏せで加速を繰り返して納得(キャブレター分解の決意)して

ヘトヘトで店に戻ります。

 

絶対に回復ささる(当方で販売する)つもりですから、その先を見越したパーツ交換も含めて

キャブレターの状態確認とフルメンテナンス。

キャブレターに不調はありませんでしたが、

組付け不良の無いこととセッティングの確認はとれました。

 

気になったフロントフォークもこの際ですから。

ベアリングレースとボールは正常でしたから、

グリスアップと組み立てトルクを数字ではなく気持ちで管理。

そして再度試運転開始。

相変わらず不調だったのですが、エアボックスの吸入口の状態を微妙に変えたり

マフラーサイレンサーのバッフルのサイズを変えてみたり、

あの手この手を試みながら店とテストコースをひたすら往復することまる1日。

そこまでやってなんだか掴めたのでエアボックスのダクトをスタンダードに戻すことに決定。

以前はキットなど無くてもこのダクトを取り払ってキャブセッティングをやって…

みたいなことよくやられてましたけど、

キャブレターの終盤モデルはその燃調が絶妙に整ってきていて

よかれと思って安易に何かを拡げたり絞ったりすると「たったこれだけのことで…」

パフォーマンスが良くない方向に振れてしまうことがよくありました。

 

前よりもなんだか入り口のよくわからないものになってしまいましたけど、

エアフィルターよりも外に位置する吸入口ではありますが、

その形状や位置にはそれなりの意味があるのだと言うこと、

前職でダイナモ室にこもって思い知らされましたもんね。

当時はキャブレターのチューニングインナーキットも盛んでしたから、

僕も何度かやらせてもらいましたけど結果はホントいろいろありました。

キャブセッティングだけで何もかもまとまるとは限らないものだと

個人的には解釈しております(または僕のチカラ不足)

当初の吸入口の仕様でキャブセッティングを詰めるか

スタンダードの吸入ダクトでいくのか。。。

これ以上のパワーより許容範囲の広い空燃比を取ったほうが良いだろうと思ったので後者を選びました。

もうこれしかない、そして最後にしたいと思いながらの加速は

9500rpmのレッドゾーンを過ぎてレブリミッターに当たるまで一気の一直線。

きれいなパワーカーブが想像できます。

それはもう恐ろしいのか気持ちイイのか…これが本来のXJR1300だと思います。

ココまで使う人とその頻度は多くないと思いますけど、

有るべきものが発揮できていないと言うのはおもしろくありませんからね。

それは年がいの無い走り方はもうやらない僕も同じデス。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ヤクルトレディー

2025年08月05日 20時47分42秒 | メンテナンス

ついこの前からだと思っていましたら、もう4年も経ってしまっていたお得意様。

ココからのオーリンズですから、このCB1000Rをお気に入りであることは間違いありません。

 

車高調整の無いユニットはプリロードを最弱にしてもスタンダードよりも少し車高が高くなりました。

納期は2ヶ月と言うことでしたがおおむねそのとおりに入荷したものの、

当方の作業の受け入れが大幅に延期になってしまい、

そうこうしていると車検のタイミングともつながってさらに長い話になるあいだ。。。

作業のご依頼項目が少しずつ増えていきました。

4年前にオーバーホールして以来、現時点でもオイル漏れなど不具合はありませんでしたけど

お待たせしている間にコチラも追加。

 

さすがに作業に入る前にしっかりと試運転をして、オーナーさんがご希望される場所以前に

手を入れたほうがよさそうなところが無いか感じ取ったうえでの作業受け付けです。

 

メーカーでの組み立て以来初めての分解ですが、

ガタが出ないようにするためかややきつめに締め付けていながらも作動は正常だったステアリングヘッドベアリングも

こうして目視したうえで新しいものに交換。

 

 

ステムベアリングの締結方法にはいくつかの構造がありますが、

トップブリッヂ上のナットまたはボルトの締め付けがベアリングレースの圧着に影響しない構造(今時モデルはほぼ全部そう)

ですから、良い組み立てをするのに何度も作業の繰り返しを要することはありません。

 

そうこうしている間にコチラも追加。

ご指定が無ければRKを使用することが多いのですが、拘りが価格に反映されているモノを今回は投入 (^_^;)

 

さらにここから先は不調でない限り僕のほうから交換を追お勧めすることは無いところですが、

キャリパーとディスクローター(大径化)の交換。

 

 

 

そのカッコよさは素直に認めるところです (^_^;)

そして最後に試運転。

ケーブル操作のスロットルボディーは相変わらず忠実で、

乗り心地を損なうことなくバンクとスピード変化に陀角が反応するところも心地よし。

 

高性能は求めるけど電子制御の行き過ぎもどうなのかと、

燃料噴射以外に電子制御の無い高性能の終盤モデル。。。

そのモデル(年式)に拘っていらっしゃるオーナーさんの思いは達成されているんだろうなと思いました。

どのメーカーイメージにも男らしさにも属さないカラーリングも

今では時代を先取りしていたと言っていいと思います。

今朝はいつもの口数少ないヤクルトレディーが乳酸菌を手に「カッコいいですね…色」と賞賛。。。

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修繕

2025年07月23日 21時22分11秒 | メンテナンス

カワサキバーチカルツインのココまでキャブレターモデルだった「W650」

ワンオーナーで大切に乗られています。

特に不具合はないのですがフロントフォークのメンテナンスです。

ヘッドライトステーとフォークブーツに隠れていて外からは見えていないインナーチューブも

サビなど発生しておらず、インナーパーツの完全洗浄と消耗品の交換で作業完了。

 

タイヤはダンロップTT100を早めの交換で繰り返し装着されていて、

オーナーさん自らのお手入れからすると、丁寧にバイクと接していらっしゃることが伝わってきております。

 

 

当方に作業依頼をされるときだけメインスタンド装着で持ち込まれますが、

それが邪魔になるくらいバンクはさせるけれどもサイレンサーはスタンダードでいきたい。。。

そこは徹底していらっしゃるようで修繕跡が見られます、大切に乗られていますね (^_^;)

 

純正部品の販売終了が目立ってきたので、

交換済みパーツもコンディションの悪くないものはお持ち帰りいただきました。

何時まで乗れるのかなんて心配するとキリがありませんが

消耗はしても劣化は進んでいないようですから、この使い方でしたらまだまだ大丈夫

応えてくれるでしょう。

 

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いつかの自分

2025年07月19日 21時25分34秒 | メンテナンス

しばらくコチラに上がっていなかった当方在庫のR100RSですが、

極々たまに手を付けては日常作業に引き戻される日々。

フロントフォークのオーバーホールを終えたところで作業が止まっていたので

せっかくですからステムベアリングの交換へと前進しました。

 

オイルクーラーのサーモスタットケースもクリーニングのため予定外の分解となってしまいました。

このペースではいつになったら走れるようになるのやら。。。

外注塗装からあがってきているスイングアームでも組み付けて、

せめて押して歩けるようにして店内環境を良いものにしようと思い、

少し頑張ってみましたが、傍らにあった段ボール箱を開けてみたら

注文した覚えのないパーツが詰め込まれています…いや頼んでしまっている (^_^;)

 

当時は何を考えていたのかわかりませんが、

もう少し先へ進むしかないと言うことですね。

 

順調に動作していたトランスミッションでしたから手元にあるパーツを見てみると

シール類のみの交換にとどめる考えだったようですが、

ココまで来たら開けておいた方がスッキリすハズ…今は。

 

開けたんだからよく折れるスプリング類くらいは交換しておこうかなと思いながらの分解。

 

組み立ての時にはシム調整くらいはしておきたいし、だったらボールベアリングも新しくしておこうか。。。と

いつかの自分としてはこちらも外す気でいたみたいです。

 

少し湿ってはいるけれど、

構造と年式と走行距離を考えるとこんなものと言ってもいいくらいですが、

いつかの自分に従ってクランクシャフトオイルシールも交換しておくことにしましょう。

 

などとなかなか折り返し地点に到着しませんね。

ともあれモチベーションの変化が反映される1台になることは間違いなさそうです。

 

 

 

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いまだにドウカティと呼べない

2025年07月16日 21時19分06秒 | メンテナンス

ドカティの旧車と言えばベベルのことを思い浮かべることが多いのではないかと思われますが、

コチラのベルトの900SSだってもう十分に旧車だと言えるでしょう。

1997年モデルですから1998ファイナルエディションのひとつ前で

「村山モータース」扱いの最終モデルと言うことになるのですね。

条件にもよりますがわりと起こりやすかったキャブレターの「アイシング」

オイルクーラーホースの途中のコックを切り替えることでキャブレターのフロートチャンバーへ

高温のエンジンオイルを循環させると言うシュールで斬新な、

熟成された後期モデルならではの効果絶大に違いない仕組み!

初めて見ました (^_^;)

 

いくつかのトラブルを抱えていらっしゃるようで、

お隣の県から海峡を越え山口県へよくお越しのようですが、

お車で通過の際、たまたま営業時間終了後の当店の灯りを見つけられて、

当方の修理作業受託事情を十分にご理解いただいたうえで

随分と長きにわたり渡りお待ちいただいておりました。

 

他の輸入車同様にそれぞれにいろいろな特徴(トラブル事情)がありますので

僕にわかる範囲であれば修理ができるかもしれないと、

オーナーさんの車両購入から始まり直近に実施されたらしい整備修理内容を可能な限りご提供いただきまして、

やるべきことの優先順位をご理解いただき修理を

「速攻」で進めてまいりました。

 

 

 

キャブレターのメンテナンス歴もあったようですが、

かなり久しぶりの始動でありながらも外側からの調整で復調へ向かっているので

そこは後日の試運転で敢えてこれ以上に手を入れる必要が「今あるのかそうでもないのか」判断するとして。。。

 

見落とされがちなところだけはお勧めして修理作業をを休むことなく進めました。

 

 

原因不明をそのまま引き継がれていらっしゃったオイル漏れ。

 

ちょっと旧い輸入車にありがちなボルトの長さのバラツキが取り違えられたのか

長すぎ短すぎなどサイズの合っていないボルトによる締結不良とネジ山の崩壊をそれぞれ回復させて新しいボルトで長さを調整。

大掛かりな分解をすることなく修理完了できたおかげで、

「散々待たされたわりには修理が早かった」と言ってもらえそうなのでココから挽回デス (^_^;)

 

過剰に分解して見るわけではないのであとは走らせて観察と体感とで点検です。

輸入車(とくに旧車)は癖もあるけど味があるとか奥深そうな表現をされるけど、

この900SSはベベルやF1からするとライダーの体調やメンタルにも左右されにくく

操作も軽々で普通に走れてフレンドリーな良いバイク。

外車だから、珍しいからということで好まれるのならともかく

正しい操作と平常心を心掛けて乗ればいいのだと思います、何にでも。

いくつか有った電気系のトラブルも当方に在るあいだに症状が出切っていないこともあろうかと、

何度かに分けて繰り返した試運転の距離は100kmを越えることになりました。

 

それでも先のことはわからないので、

修理実施箇所以外にも乾式クラッチの現時点の状態(フィーリング)や

スタンダードキャブレター&サイレンサーバッフル付きのテルミニョーニでの吹け上がり、

チカラを抜いて曲がれるかなどなど、乗って感じたことをお伝えして作業完了。

久しぶりの空冷「ドカ」でけっこう走りまして気持ち良かったですね。

 

 

 

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カーボンカーボン

2025年07月02日 20時58分42秒 | メンテナンス

今やスーパースポーツモデルの定石装備になってきたウイングレット。

ネイキッドモデルのM1000Rにも。

 

外装その他広範囲にカーボンパーツをふんだんに纏っていらっしゃって

まさにカーボンカラー。

 

 

 

カーボンホイールも外から見えるところはツルッツルのピカピカ仕上げですけど

タイヤビードに接する裏側は200PSをゆうに超えるパワーゆえ

ホイールとタイヤがスリップしないように表面加工処理がなされていますね。

こちらの車両は初めてのタイヤ交換だそうですから、

外からは見えることの無いホイール裏側にタイヤレバーをねじ込んだ痕跡も無く表裏ともに美しいホイールでした。

エアプレッシャーセンサーが潜んでいること予めお伝えいただいており

助かりました (^_^;)

 

 

さすがに試運転は控えさせていただきました。

いつもの試乗コースで全力をを試せるところはありませんが、

210PSに対応する車体のフィーリングと言うものはあるでしょうし

そこは日常的に感じながら楽しむことは難しくないと思います。

 

一泊二日でしたが当店には分不相応な珍しいご滞在でした。

 

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WP

2025年07月01日 21時26分44秒 | メンテナンス

モトグッチ1100SPORTのフロントフォーク

1991年からはホワイトパワーというブランド名を使わずWP「ダブルピー」と呼ぶ

KTMと同じグループの会社という位置ですね。

入手できないパーツが損傷していたり溶けたりしていないか心配しながらの分解でしたが

新車でご購入以来初めてだそうなので組み間違えや欠品が無いことは確かです (^_^;)

 

 

今ではKTMへのOEM供給の印象が強いですが、

30年前に我がブロスに取り付けるのにホワイトパワーかオーリンズなのか随分と迷ったものでした。

 

今回のリフレッシュは僕から見ても実に有意義なものでした。

たとえフォークオイルが漏れ始めていなくても、定期メンテナンスを実施するに越したこたは無いでしょうけど

ほかに想定外の維持作業が必要とされるとなるとどうしても後回しになったりしますもんね。

そうでなくてもオイルが漏れたから仕方なく。。。となりそうなところですが

こちらはやって良かったと思ってもらえるに違いない好フィーリング。

僕は「グッチ」の乗車経験はそれほど多くないと思っているのですが

1100SPORTのハンドリングには好意をもっているのデス!

そこ注目されるバイクで無ないのだけれど (^_^;)

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空冷

2025年06月16日 19時00分59秒 | メンテナンス

コロナ以降、店の前の通りを行き交うフラットツインは水冷モデルが急増したように見えます。

いやコロナがあったからというだけでなく時が流れたからでしょう。

そんな中、ご新規で空冷R1200GSのお客さん。

 

バルブクリアランスのことについてはちょっと履歴がはっきりしないのだと言うことで、

その他も合わせて当方でよいとのことなので初めてのご来店からかなりお待たせしましたが作業させていただきました。

同時にオイル交換も…とのことでしたので

「待つのは構いません」と仰ってはいましたがそのためにオイル交換時期が先延ばしになってしまうのが気になりまして

なんとか早めに対応させていただきました。これでも。

 

初めて見ましたが、K&Pエンジニアリングのオイルフィルターは濾過部分を洗浄して繰り返し使用できるようになっています。

フィルターを完全に洗浄する手間をいとわなければ固体廃棄物が出ないのでエコですね。

オイルの流れがスムーズらしいのですが、その事とオイルプレッシャーの関係がどうなのかを単純に考えてはよくないど、

評判だけではなく実績でも評価選択するのがいいんじゃないでしょうか。

 

さすがにやっておきましたワイヤーロック (^_^;)

 

平均よりもはるかに長身のオーナーさんのGSはかなりのハイシート。

足付きは言うまでもありませんがここまでバックミラーが空しか映していない車両は初めてでした。

停車は片足のつま先、後方確認はステップに立って中腰でなんとか。。。

気持ちよく試運転させていただきました。

良いコンディションだと思います、空冷GS末永く。

 

 

 

 

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老眼

2025年05月27日 21時08分59秒 | メンテナンス

今からもう40年以上も前の1980年代前半に登場したRFVCバルブ機構を持つ250ccスポーツシングル

同エンジンのGB250クラブマンとどちらが先だったか覚えていませんけど、

10代後半のあの頃はまだ4気筒に興味が集中していたので初めて乗ったのはこの仕事に就いて修理をするようになってからです。

 

以前に車両の下見をさせてもらってから随分と時間が経ってからのお預かりですが、

ブレーキの引きずりでまともに転がってくれないホイールには「ヨコハマタイヤ」

メーカーがオートバイタイヤから撤退する頃から走行休止していたのかと思うと、

これは手強い仕事になりそうです (^_^;)

 

 

右のセカンダリー側にはメイン系しか無いツインキャブレター。

先ずこれでは全開になることは無いでしょう。

 

最後に調子よく走っていたのがいつまでなのか(これは大事です)何方に聞いてもわからないのだけど、

過去に少なくとも分解をされているのはその組立て状態でも明らかです。

 

 

入手できないパーツもありましたが、オーバーホールは出来たと言っていいでしょう。

お預かりしてからはそのバイクが当方作業の最前線になるのですけど、

それでもそこから1ヶ月半。。。

修理と整備の内容は書けませんがようやく試運転に漕ぎつけました。

しかし、通路の開通と完璧な清掃とプライマリーセカンダリーキャブレターの調整に良い手応えを感じていたのに

好調とはなりませんでした。

それなりに乗れるし、乗り手の使い方によってはそれに気付くのはずっと先になるかもしれませんが

それではダメでしょう。

 

何度も何度も試すとどうやら燃調が濃いようです。

原因はメインジェットの(不良)

完全に清掃できたことは確認していますが、どうやら番手通りの穴の大きさではなくなっているようです。

正確な穴の大きさを測る術を持たないのでただ光にかざした2個のジェットそれぞれの穴を見比べるだけ (^_^;)

同年代と比べあまり老眼は進んでいないと言われるとしても、

どう見ても小さくないといけない穴のほうが大きく見えるのは自分だけの思い込みかも知れないので

なじみのお客さんがご来店の時に同じように見比べてもらうこと数人…

番手を知らせずにどちらの穴が大きく見えるかだけを問いました。

 

結局それは正解だったようで、何らかの理由でジェットの穴が大きくなってしまっていただけのようでした。

調子よく走っていた時までのことが途切れているとこんなことも起こるから修理する人は警戒せざるを得ません。

こんなことなら始めから交換(消耗品じゃないけど)しておけばよかっただけのことなんですけどね。

スペックでは最大出力30PSですからきちんと回ると高回転も気持ち良くて現行シングルモデルとはけっこう違う加速感。

40年以上経った今では興味は逆転すると言うものです。

内訳を知らされずに見たり使ったりしてその違いがあるのかそうでもないのか…

ブラインドテストみたいで正解につながりましたね(笑)

 

 

 

 

 

 

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寿命

2025年04月30日 22時27分03秒 | メンテナンス

先日の国東ツーリングの後半、

英彦山越えの上りあたりからシフトチェンジの操作が重くなり始めて、

シフトミスでコーナーの進入でヒヤリとする場面がありまして、

その原因となるクラッチの切れの悪さは下関ICを降りる頃には

信号待ちがやってくるのが怖くなるほどになりました。

 

油圧クラッチによくある(とくにKTM)レリーズ側のフルード漏れにより

マスターシリンダー側の油面低下が起こったことによるものかと思っていたら、

そちらではなくマスターシリンダー側のトラブル(と言うか消耗)でした。

レバーを握っても油圧がほぼ発生しないなんて

国内製のマスターではほとんど見ることはありませんがそこは海外製。。。

 

いやいや走行距離が14万3千キロメートルですから。

990LC8のエンジン特性と僕と歴代オーナーの乗り方からすると累計シフトチェンジ(ほぼ=クラッチ操作)

の回数はいったいどれだけあったのかと思えば理解できます。

 

帰り道のエンストは凄く運よく1回……遠くで発症しなくてよかったと思いましょう。

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