クロキライディング

いつだってバイク

エンジンブレーキ

2020年02月29日 01時53分07秒 | ライディング


ビッグスクーターのドライブベルト交換

2万km走行ごとに交換と言うのが推奨されていますので

数少ないオーナーさんのご依頼にお応えするだけですから当店としては少数な作業です。



交換後は「Sマチック」の初期化と言うのもやっておかないと正確な動作を復元できません。



Sマチックのシフトモードはオートマチックから7速マニュアルモードまで全部で5通り。



車速とエンジン回転数の関係を任意に切り替えて選べるはとてもいいこと(必要)だと思っているので

この機能については高く評価していたのに、あまり使われていなかったからなのかどうかわかりませんが、

これらの機能はモデルが新しくなると廃止されていく傾向のようです。



マニュアルトランスミッションのバイクのように強いエンジンブレーキは得られませんが

走らせたい思いに合わせてバイクの動き方を自らアレンジできる幅があるだけでも魅力的。


僕はマニュアル車(バイク)でコーナーリングするとき、

ギヤの選択を1速間違えるとコーナーリングが台無しになってしまって、それは僕にとってタイヤとかサスペンションのグレードでカバーできるものではありません。

インターネットでバイクの情報はいくらでも得られるけど、このギヤシフトについてはあまり語られませんね。

で、エンジンブレーキはおおむね悪者扱い (^_^;)  誰かがそう言ってたから…みたいな


増してやスクーターではシフトコントロールの必要性もないのか…







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人柱

2020年02月27日 03時40分48秒 | メンテナンス


KTMの990LC8エンジンのウオーターポンプシールの交換については

これまでに何件も実施していますが、その不具合発生頻度からしてこれはもう定期的に交換していかないといけないものだと思っていまして…

その実施回数と走行距離の最も長い当家990アドベンチャーも最後に交換作業をやって以来

かなりの距離を走っていますので、今シーズンのツーリングに備えて交換しておこうということになりました。

これまでのオイル交換で抜き取ったオイルの状態と冷却水の量から判断していたところではまださほどではないと思っていましたが

ポンプを支持するケースカバーの裏側にはやっぱり水が流れた跡



ポンプシャフトを支持するため二重に設けられたボールベアリングは新品時に塗り込まれているグリスで

その生涯を潤滑するしかないという、長寿の期待が持てない構造。





この構成で間違いないことは問い合わせで確認済みでしたが、僕以外にここのところに疑問を抱いている人も居なかった、

ならばいつか機会があれば試してみたいと思っていて



今回初めてベアリングのゴムシールを取り払って、エンジンオイルで潤滑される部屋にベアリングのローラーを開放。



シャフトを駆動するバランサーシャフトとの位置関係がベアリングローラー部分にエンジンオイルを入り込ませないものではないことを大まかに確認できましたから

あとはこれから距離をかさねた後どうなるか…

試そうと思いながらもこれまで何度も見送って来たので、今回は思い切って「人柱」になってもらいました (^_^;)



そんな消耗著しいウオーターポンプ事情の一方で

このクラッチもそうだけど、走行11万Kmを越えても

まだ交換したことのない「消耗品」はエンジンと車体ともに結構あります。

幸いこのアドベンチャーは身近に触れることが多く、コンディションも把握できているつもりなので

タイヤとドライブチェーン以外は快楽のために交換を早まることはしていませんからね。

990LC8はもう過去のモデルになってしまったけれど、

このエンジンは僕も大好きですしオーナーもまだ乗ると言ってますから

まだまだその走りで応えてもらいたい。







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旧車始動

2020年02月22日 04時22分17秒 | メンテナンス


エンジンを搭載した250DESMO

早くエンジンを始動したいところですが、ヘッドのロッカーカバーやベベルハウジングカバーなど

液体ガスケットがはみ出していてはカッコ悪いしこの先できるだけオイルが漏れないでいてくれるように

ガスケット面をしっかりと研磨したうえでガスケットも新品。



長さも材質もばらばらのモノが使われていたM6ボルトは、旧車にありがちなネジ山のコンディションに合わせて

ネジ山の奥深くまで活かせるようボルトの長さを調整して手の感覚だけで締め付けます。

プリセット式のトルクレンチを使ってしまったら、間違いなく半数以上のメスネジをなめてしまうに違いないので

ここは感覚優先です。



エンジンオイルを注入し、オイルを廻すためにスパークプラグを外して延々と空キック。

数時間後(翌朝)とりあえずオイル漏れが無いかを確認するときは緊張します(いまだに)



フラマグCDIのモデルでしたが点火時期の調整は必要で、誰かがマーキングしています。



それはそれとして、これまでの経緯を考えるとココは当然自分で一から確かめておくべき。



そもそも、事の始まりはキャブレターのオーバーホールメンテナンス

そこで初めて作業をお受けしたのがいつだったのか…

これまでに積み上がった資料やパーツの納品書、自分で書き留めた数値やイラスト(自分にしか解読できない)等の大量の書類を後戻ってみると

2016年の夏…3年半経過しています。

当然、キャブレターもあらためてオーバーホール。



エンジン左サイドのキックアームを右足で踏み降ろし

2発目でエンジン始動。



提灯(ヘッドライト)も点灯し作業も終盤と言っていいのかも

しかしまだまだ見直さないといけないところ沢山ではありますが、

どうやらこれはもうすぐ走れるようになりますね (^_^;)









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幻日

2020年02月20日 01時25分54秒 | 日々のこと


昨日までのこの時期らしい寒さも一段落

それでも日が暮れると再び冷え込むので早いとこ試運転を済ませておこうと思っていましたが…



結局なんだかんだで走れたのは夕方近く。

今日は一日を通してよく晴れていて、このぶんなら日没の時にもきれいな夕暮れが見えそうだと期待しておりました。



このまま店に戻って作業を始めるともう空を見ることはないのですが、このW3は帰るとすぐに軽トラックの荷台に乗り

西へ向かって納車に行くことになったので、運よく見ることができました「幻日」



数年前、年明けの雲仙の早朝「仁田峠」のツーリングブログでたまたま画像に見えていた幻日を、それを見た人から指摘されてそれと知り

次に自ら見つけたのが、やっぱり年明け四国ツーリングの帰りに佐田岬でフェリーに乗れなくて

遠ざかるフェリーの後ろ姿の上空に見えていたもの。

それ以来、寒い冬の日の出と日の入りの時、空の端まで晴れていそうなときにはいつも探していますけど

見えたのこれが3回目。











太陽は上下に歪み、北側に幻日(残念ながら南側には見えていなかったけど)

スマホでの写りはイマイチで肉眼ではもう少し青いところまで見えていました。

今シーズンもバイクで絶景に出会えますように (*^^*)





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異音

2020年02月16日 04時11分35秒 | メンテナンス


プロジェクターヘッドライト上下2段の690DUKE

ヘッド周りからの音が気になるとのことで、例によってローラーロッカーアームを疑ってみましたが…



上死点を探るためのクランキングでカムチェーンの動きに違和感があって、もしかしてと思ってカムチェーンテンショナーを

思い切って外してみるとやっぱり故障していました。

カムチェーンテンショナーのトラブルや構造不良は何時の世代モデルにも付きまとうものですが

さすがに最近では極端な使用をされている車両でもなければあまりトラブルを見ることが少なくなってきています。



当初疑っていたローラーロッカーのベアリングに異常はありませんでしたが、

この先の予防のためインレットとエキゾースト共に新品に交換することにさせていただきました。

タペットクリアランスの変化の度合いもさほどではありませんからバルブの当たりについてもある程度想像がつきますし、

強くこだわるのでなければ過去のウオーターポンプシールの交換と今回の作業とで、この先も調子良く走らせることができるのではないでしょうか。

690LC4エンジン、KTMではもう絶版ですからね

残ってほしいものです。






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空冷R1200RT

2020年02月15日 01時41分06秒 | バイク


R1200RT 空冷フラットツインDOHCヘッド終盤のモデル

いつか機会があれば濃密に触れてみたいと思っていました。



外枠はどう見てもボリュームがあって大型ツアラーであることは疑いようもありませんが

これまでに修理やメンテナンスで触れてきたSOHCヘッドのR1200RTからそんな手応えで、軽い(と言うか重くない)

扱いにミスが無ければズッシリとしたものを感じにくい。

ハンドルの位置や切れ角、シートサイドのグリップの位置にメインスタンド掛けの容易さなどなど

数字ではなく手応えのところで非常に扱いやすいと僕のカラダは感じます。



水平対向のレイアウトが一次慣性力(振動)を打ち消しあうため、結局は高回転で滑らかになっていくとは言っても

低回転域に残るツインらしいドコドコした感じも、モデルが新しくなるごとに薄れてきていますが

高回転のパワーとスムーズさは向上する一方。

僕としては、もうこのくらいでいいんじゃないですか… ? のギリギリのところのパワーフィーリングなのでありまして

シフトフィーリングやフロントのテレレバーの秀逸なハンドリングも相まって、僕の重んずるところは全く不満はなくて思い通りに動く。

それはもういろいろな使い方が想像できる1台でした。



R1200シリーズも水冷化されて久しく、今や1250は可変バルブとなりました

こちらに触れるのはいつになることやら

でも、慌てることはないのではないかと (^_^;)



バイクのパワーと燃焼効率の向上と各部の電子制御化はもの凄いスピードだけど

人(ライダー)と言うものははなかなか進歩しませんから、安全性能以外の高性能化が必要かそうでないかは人それぞれ、

こうして遅れながらでもいろいろなバイクを他人の評価に左右されずに自分の操作でもって走らせてみるのはいいことですね。





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続250DESMO

2020年02月13日 02時39分28秒 | メンテナンス


ドカティ250DESMO

左右のクランクケースを合わせてから暫く作業は停滞していましたが

ようやくベベルギヤの組み立てが完了しました。



クランクケース内の各シャフト同様に

ここでもシムプレートの厚さ変更によるバックラッシュの調整の繰り返し



これよりエンジンは縦方向に組み上がっていきます。

ベベルはツインもこのシングルもヘッドガスケットを持ちません。



そのままの勢いでエンジン搭載.

一気に進めたいところでしたがそんなことのできるバイクではありません

そのうえ駆動系に不具合発見…



リヤホイールを外して作業は脱線…トホホ… (^_^;)

とは言えここまで進んで全体が形になると俄然作業は進むでしょう、いや進めるべき。

店内のあちこちに分散して格納していたパーツがだんだん復元されていき、空のパーツトレイやコンテナが積み上がっていく

これは気持ちいいですね。





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エンジン脱着

2020年02月10日 02時18分50秒 | メンテナンス


久しぶりにエンジンの積み降ろし…いやそう言えば最近はちょくちょくやっていますね。

水冷4バルブ916のエンジンを搭載するモンスターS4.



スイングアームピボットをクランクケースに持つモデルは

エンジンを降ろすとフレーム側だけでは自立できないのでエンジンとスイングアーム以降を残して

フレームを退かせる方法をとるわけですが、これをひとりでやるにはいろいろと準備と段取りが必要です。



お預かりまで随分とお待たせしましたが、作業が始まればもうかかりっきりで進めていきます。

同じ作業の繰り返しなら少々難易度高くても能率よく作業は進むのですが、何時も違うことやっているので

なかなか進まない…けど飽きることもないのかも (^_^;)

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ナイトグラス

2020年02月08日 02時07分23秒 | グッズ


以前、馴染みのお客さんとバイクを乗せて軽トラックで搬送中

雨が降り出した夕方で見通しの悪い状況の中

「これを使ってみませんか」とさし出されたのがこの「ナイトグラス」



遠慮なくお借りしてそれを掛けた途端、それまで視界の中で見えにくかった部分がなんだか見えていて

全体を平均的に視認することができるように感じました。

これはいいかもしれないと早速購入。



まったく光のない暗闇を、より明るく見せてくれるものではないようですが、夜の視界の中で対向車の眩しさや

街中のイルミネーションなど、光のコントラストが強くて相対的に見えにくくなっていたところが

余分な明るさ(眩しさ)が抑えられたおかげで見えやすくなって全体的な情報量が増えているような印象です(理屈は解りませんが)

夜間のギラギラした場所や雨や霧が視界を妨げる時、これは役に立ちそう

軽トラックのLED化で光の色が白くなり過ぎたネガな部分を補ってくれるんじゃないかと言う期待もあります。
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毎日1100SPORT

2020年02月05日 20時24分54秒 | メンテナンス


毎日乗るにはどうなんだろうと思われるほどスパルタンなイメージのモトグッチ1100SPORT

暫く続いた天候不順の約2週間、空模様と路面の乾き具合を見ながら僕がほぼ毎日乗っておりました。



たまーに乗られるオーナーさんがご自宅を出発して間もなく、信号待ちアイドリングからの再スタートの時にエンジンストール

そのまま再始動不能となったそうですが僕もすぐには対応できなかったので、その日はロードサービスでレッカーにて帰宅してもらっていました。

ところが後日、当方にて作業のためお預かりして以来、エンジンは難なく始動

何処でエンストするかわからない状況のため、最悪押して帰ることができる範囲で走らせてみてもその時と同じ症状は現れず…

たしかにアイドリングの様子は決して好調とは言えず不安定で時々エンストしますが再始動はいつでも可能。

かと言って「わかりません、暫く様子を着てください」とお返しするわけにもいきません。

事が起きてからお預かりまで、3か月お待ちいただいていましたから。



なんとか同じ症状が現れないかと何度も走らせ続けましたが、結局これだという症状は現れなかったのでアタマを切り替えて

症状が現れるまでバイクの状態を変えたくはなかったけど、もう十分に走らせて気が済んだので

ウエーバーマレリ製のスロットルボディーの清掃とバキュームバランスの調整とバイパスエアーの調整でアイドリングを正常化させる方向に。



ペイントで封印されているスクリューがこれまでに回されていないことを前提に(信じて)

調整しては乗り、また調整しては乗る…を繰り返し



さすがに、ここまで試したのだから

これで様子を見てもらうことに僕としても自信が持てることになりました。



このくらいのバイクを永く(新車から)乗っていらっしゃるオーナーさんともなると

多少の不安定な動作はご自身の経験と操作と解釈でカバーされることも多いのですが

今回はその前後の車両のコンディションとエンストした時の悪い止まり方が重なってリカバリーできない状態に陥ってしまったようです。



その時起こった事と、お預かりしてから僕がやった事

そしてひたすら走行回数をかさねたことでなんとかこれまでに起こった事がに説明がつくようになりました。



あの時再始動できなかった理由は断言できませんが

毎日乗っているとだんだん体と感覚も馴染んできて、もう理屈抜きでも大丈夫な気がしてきました。

それでもグッチを語れるようになるにはまだまだ経験が必要 (^_^;)









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