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クロキライディング

いつだってバイク

ビモータ

2023年10月12日 22時13分01秒 | メンテナンス

いつの間にか登録から30年近く経っているのに驚いてしまったビモータDB-2

キャブレターのガスケット類の経年劣化によりしばらく乗らないうちに燃料が消失してしまうと言う、

それだけではありませんが様々な条件が重なって起きた症状。

 

良い機会なのでキャブレターをフルメンテナンスすることになり、

以降の予防も兼ねての作業となりました。

 

 

 

 

 

 

ドカティ900SS(ベルト)のキャブレターですからミクニ製

パーツの交換とメンテナンスをやれば個体差なくきちんと仕上がりますから気が楽です (^_^;)

 

 

 

前後シリンダーのバキュームバランスが簡単に取れたと言うことは、キャブレターはもちろん

エンジンのコンディションもおおむね良好だと判断していいのだと思います。

 

 

これまでに何度か交換しているタイミングベルトも点検。

あまり距離は伸びていなくても劣化はしますから目視しておかないと心配ですからね。

 

 

燃料ポンプの誤作動も想像されたのでこちらも交換。

その他、油脂類も交換し作業完了。

ドカティもビモータも純正パーツを一切使わずにまかなえたおかげで、

作業は延べ一週間ほどで完了しましたが、最初のご依頼から作業でお預かりするまで半年以上。。。

よくお待ちいただきました。

「めちゃくちゃ待たされたけどもう出来たのか」と呆れられそうですが

だらだらとお預かりできるスペースがないのでこうなってしまうのです

どうかご理解ください。

そして14日の終日と15日の午前中は外出しますのでお休みします。

 

確認のため全回転域を試しましたが、このパワーフィーリング。。。

なんだかもう懐かしいと感じるようになりました。

 

 

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選択

2023年09月08日 23時36分56秒 | メンテナンス

BMW R80のショックアブソーバー。

もう30年以上、新車から装着されていたものでしょう。

少しずつオイルが滲んで汚れてきているうえに取り付け部分のラバーブッシュも傷んできているのでリフレッシュ。

 

 

アブソーバーを分解できる構造ではないのは残念だけど、アブソーバーだけで入手できるところがむしろいいですね。

そこまでやるんだったらどうせだからハイクオリティーな社外リプレイス品に交換してみられてはどうですか?

そうすれば「しなやかな脚が手に入りますよ」

なんてこと僕からはまずは言わないのですけど、こちらのオーナーさんがバイクを操る様子とその価値観からして

今回もごもっともなそして十分な選択だったと考えております (^_^;)

 

 

 

小さくてもその部品価格には驚きますがこういうところに妥協しないオーナーさん。

 

 

交換後の感想やいかに。(アブソーバー以外はなにも交換していない正味)

で、先日のツーリングで走りながらリアルタイムでご報告していただきました。

専門的ではないけれど現実的でわかりやすい。

なんと言っても走る様子を見てますから (笑)

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一発修理

2023年08月10日 21時38分44秒 | メンテナンス

もう随分と前のことですが、走行中に突然のエンジンストールで山口県東部で走行不能になったところからご連絡をいただいておりましたが、その時点では僕にもなす術がなかったのでとりあえずロードサービスを利用してご自宅にバイクを搬送することをお勧めしておりました。

その後も当方で修理のためバイクを受け入れる時期にまった見通しのつかないまま時間が過ぎておりましたが、

通勤にもお使いだと仰るBMWになんとか作業時間をとれないかといろいろと考えた結果、

エンジンか止まった時の状況とか燃料ポンプの作動音が聞こえるのかなどなどオーナーさんから聞き取り、

ココではないかと思われるパーツをあらかじめ入手しておいて「日帰り一発修理」に賭けることを決断しました。

現在、いやもうずっと前から故障探求と部品の入荷待ちを含むことになる長期お預かりの作業依頼には

その受け入れまでにかなりの期間お待ちいただくといった状態に陥っておりまして

その点寛大なご理解とご協力をいただかないとそもそも当方も対応できない事、皆様にご説明させていただいております。

 

ココだと睨んだセンサーは本国欠品でしかも納期未定。。。

しかしありがたいことに社外品が存在していますから救われました (^_^;)

 

作業の通り道にあるACジェネレーターのベルトも用意して、いざ車両引き取りのため県中部へ。

その日は奇しくも先日ハイコンプレッションモンキーのキックスタートで腰を痛めてしまった日の2日後。。。

僕はもういつもの2割程度の力しか出せない役立たずなので、オーナーさんと無理を言って同行してもらった常連さんとの3人で

BMWフラットツインツアラーを積載。

幸い、故障の原因のヤマは当たってたようで

早朝の引取りに始まり、フルカバーの外装と巨大なFUELタンクの脱着、そして主因となるパーツの交換などなど

その日の夜にはオーナーさんにお越しいただき、そのまま乗ってお帰りいただける見通しが立ちました。

 

ところが、作業中に触ったリヤホイールに異変。。。

シャフトドライブのパラレバーをなすどこかの支点に尋常ではないガタを発見。

安全提供の立場上これを告げずにことを済ませるわけにはいきませんから、

オーナーさんにご報告しさらに許可を得てあらぬ方向に作業は進んで行きました。

 

到底ニードルベアリングの支持クリアランスで対処できるレベルではなかったのでまずは分解。

 

さんざんこねくり回した結局ベアリングを壊しながらピボットピンを抜きとれたのが、

もうとっくに腹をくくった深夜。

ファイナルギヤボックスのピボットがこれならスイングアームのピボットも心配になるのは当然のこと

さらに奥まで見に行こうとするのだけど、今度はドライブシャフトのスプラインが固着していて先へ進めない。

それからというもの、数センチメートル挿入されたシャフトを抜くためドライブシャフトを壊さないよう過大な力をかけたり

加熱することもできない中、画像ではとてもお見せできない作業に数日間取り組みましたがとうとう断念。

 

その間いろいろと情報を集めましたが、

これを抜くことができなかったのは僕だけではなかったことを知り、

自分の無力と自己嫌悪感を経て遂には開き直ることができまして、

このバイクの駆動系の状況と、こうなった原因の推測と

オーナーさんにご来店いただきしっかりとしたご理解とそして許可を得てこの高価なドライブシャフトを

無表情で切断いたしました。

 

数日間もがいている間、ココを反対側から油圧プレスで押すことができればな~と思っていましたが。。。

 

 

それが今 (^_^;)

どうしてこうなったのか、最後に(最初かもしれない)ここを組み立てた時がどうだったのか…

ドライブシャフトの等速ジョイントとしての位相が適切ではなかったことも含めわからないことは多いですけど

他人の作業の批判を自分本位にするのもつまらないので、この先のことだけを考えて作業内容を決めていきましょう。

 

先ずはドライブシャフトの納期が本国の事情もあって3週間ほどとの宣告 ( ;∀;)

腰痛作業人に頼りの作業リフトはふさがったまま。

 

お盆前になんとか。。。かも。

とお待ちいただいておりましたお客様たちには誠に申し訳ございませんが何卒ご理解とお許しいただきますよう

よろしくお願い申し上げます。

 

いよいよ明日からお盆休みと仰る方も多いと思いますが、当方はほぼ作業を続ける予定です。

期間中に作業を受け入れることになっているお客様にはご不便をおかけしますがどうぞよろしくお願い致します。

 

 

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ハイコンプレッション

2023年07月31日 00時09分53秒 | メンテナンス

バイク屋なんだったらスーパーカブやモンキー系キャブレターモデルの横型エンジンなら、

サービスマニュアルなどを見ながらでなくても、その分解と組み立てくらいはテキパキとできる

と言ってもいいのかどうなのか。。。

もうラインナップもバイク屋の世代も変わってしまって

バリエーションモデルを続々とデビューさせている新世代のスーパーカブファミリーがその中心となりましたから、

今時そんな気取ったこと言ってられないんだろうなぁ~なんて。

 

僕なんかも旧いカブのエンジンでしたらそれなりにバラしたり組んだりしてきておりますので、

その作業にストレスを感じることなどありませんけど、

ボアとストロークともに変更され、それに伴ってクラッチのレイアウトや変速ギヤの数やレシオ

そして吐出量のアップされたオイルポンプなどなど。

 

エンジン全域で揃えて行かないといけないとなると、いろいろと変更されることになるパーツ同士の組み合わせで、

留意しないといけないことが沢山あるので、なにも見ずに組み立てるなんてことは当然できません。

 

普段からやりつけていて、得意とすることではありませんから

とにかく時間をかけるしかありません。

 

随分とお待たせした作業もようやく完了。

ほぼ別物になったエンジンに火を入れ、正常に回っていることを確認できたところで自分のカラダに異変。

ノーマルとは比較にならないほどのハイコンプレッションのキックペダルに腰をやってしまったようです。

その後、僕が悲鳴をあげることはあっても弾けるような排気音を発することは無く、もう二度とエンジンを始動することができなくなりまして…

以降はオーナーさんにご足労頂いて僕に変わって若い力でキックスタートをしていただきながら

最終仕上げとなりました。

ギックリ腰はこれまでドカティベベルのキックスタートの時に発症するものだったのに、

まさかモンキーでやってしまうとは。。。

 

 

 

 

 

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打ち止め

2023年07月22日 21時34分51秒 | メンテナンス

そろそろ13万キロメートルに達する1997年式 VTR1000F

時々エンジンからガラガラと尋常ではない異音を発するようになったようで、

そろそろ。。。あれかも。

ということで警戒されていましたが、

音の出かたと、時折その音がスッと消えることから

これはカムチェーンテンショナーの押し戻りが原因だろうと言うことと

たまたまその作業で部品交換のためのアクセスが

あまりにも簡単な場所であるため、これはやらない手はないでしょうと言うことで作業実施。

 

ココに至るまで、他に何も外さなくてもいいと言う

たまにはこんなこともあっていいんですよね。。。なんて簡単な作業 (^_^;)

 

ボルト2本で交換完了の後、ストッパーのプレートを外したら

あとはオートテンショナーの機能に任せるだけ。

振り返ればこのVTR、発電のステーターコイルが短絡した瞬間を実感できた珍しい機体。

走行中にFUELタンクの下部周辺からなにやら煙が立ちのぼったと思ったらその後エンスト。

早朝ツーリングの途中に訴えがあったのですがエンジンはすぐに再始動できて、

その後も何も無かったかのように走れるものだからその時は見当がつかず、

そして後日お預かりしてさんざん調べても、その時なにが起こったのかさっぱりわからないので

しばらく様子を見ると言う判定の直後。

スターターモーターの勢いの無さにバッテリー上がりが判明し、

そこから紐づいて、あの時あの瞬間コイルが焼けたのだということを悟ったのです。

同じ故障は他では何度も経験していますがその瞬間の様子が伝わったのはこれ1台かぎり (笑)

「突然に煙を吐き出して行き詰まり万事休す。。。」なんてアメリカンジョークの落ちみたいな結末になるわけも無く、

今回の酷い異音も原因さえわかってしまえば簡単に消えてくれて、まだまだ走れると言うことなんじゃないかと思われます。

 

かなり使い込まれた外観にはなりましたけど、僕が走らせてみる分には

何の不足も無くスポーツライディングを楽しませてくれます。

この先国内モデルでVツインスポーツがデビューすることは排気量問わず無さそうですから、

コンディションの良いものは貴重です。

 

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BPF

2023年07月14日 22時30分44秒 | メンテナンス

最近よく見るBPFフロントフォーク。

構造も独特ですが作動もちょっと違いますね (^_^;)

今回は各部点検と消耗品交換作業のはずでしたが。。。

 

 

ステアリングステムベアリングのコンディションがよろしくないようで、

店内に手押しで搬入する時点での違和感と、ジャッキアップしてホイールとフロントフォークの重量物が外れ

アンダーブラケットとトップブリッヂだけになるとますます顕著にステアリングの回転が重いことと

ところによっては引っ掛かりを感じたことから、これではフロントフォークをメンテナンスしたところで

自己満足だけに終わってしまうことになるでしょうから、この場合は何らかの改善作業(作業方法はいくつかあります)を提示して

少なくともそのどれかを選んでいただくことをお勧めします。

 

 

今回はグリスのぬり直しと組み立てトルクの見直しでほど良く回復して説明と結果がうまくかみ合いました。

いつも乗っているバイクだからもう慣れてしまって気にならないとか、買った時からそうだったからわからなかった

と言ったことはよくあることです。

改善後、自走されて初めて不調を抱えていたのだと言うことに気付くと言うのもよくあるハナシ。

僕にも最後の試運転でステアリングの不調が無くなったことは確認できましたけど、

フロントタイヤの摩耗がハンドリングに影響し始めているため、喜んでお客さんに引き渡すとまではいきませんでした。

こっそりタイヤを交換でもしてたら「おかげでものすごく乗りやすくなりました~」なんて喜んでもらえてたかも (笑)

 

 

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晴れ間

2023年07月11日 21時25分09秒 | メンテナンス

新車からお乗りのお得意様

KTM1290スーパーデュークGTも2回目の車検。

昨年は梅雨がないと言われている北海道ツーリングも遂行され、走行距離もそれなりに延びていらっしゃいまして、

特に不具合は無いとのことでしたから、一般的な車検整備と摩耗したグリップラバーの交換と言ったメニューで作業を承りました。

デフォルトで全車ヒーター付きのグリップの機能を使用できるようにするためには、

オプション購入によりその機能が呼び出せるようにして初めてグリップが暖かくなると言ったもの。

だから必要かそうでないかとは関係無く、グリップから電源のハーネスが伸びていて

その交換には外装や巨大なFUELタンクの脱着が必要になり、

そこから先は「せっかくだから…」と言ったことで作業が追加されていくことになりました (^_^;)

 

今時、エンジンの吹け上がりがいまひとつのような気がするからと言って

とりあえずスパークプラグでも交換してみるか。。。なんてことはあまりやりませんが。

なかなかアクセスできない場所に在るとなると、他の作業で近いところまでやって来ていることだし、

「せっかくですから」と交換に踏み切ることになります。

 

ダイレクトコイルでは長いうえに途中で撓ませることができないので、たとえそこに見えていても

ストレスを与えずに取り外すには予想外のパーツを脱着することも多くて

もうプラグ交換はあまり重要ではないと、メーカーが考えているとしか思えない (笑)

 

 

せっかくだから電子制御ならではの巨大なバタフライバルブ周辺の清掃。

 

クーラント交換で水を抜き取ったので、プラグ交換のためもあって取り外したラジエターも化粧直し。

 

梅雨末期の長雨で作業ははかどりましたが試運転ができず、お預かり車両の流れは滞る一方。

ココのところ990ばかりに乗っていたので、この1290エンジンの完成度と言ったらもう

ロング&スポーツツーリングの素晴らしい相棒ですね。

 

こちらのスーパーカブ110は突然のエンジンストールで、ありがちなFUELポンプやスロットルポジションセンサーを疑いましたけど

手元に置いてエンジンを回し続けると経験的にそれではないだろうということと、メーカーから得た過去の事例からして

偏った使用状況(短距離低速走行)からくる燃焼室カーボンの影響と判断し、

なんとか自己流で対処後に燃焼促進のための矯正実走行。

 

 

車検が切れてしまっているのになかなかお預かりすることができなかったドカティ水冷4バルブなどなど

 

久しぶりで貴重な雨上がり&ドライコンディションの夕暮れ

一気に走り続けてその日中に全て納車できました。

皆様、受け取りのご協力ありがとうございます。

営業スタイルの都合、どの作業もその車種と内容は様々で同じことの繰り返しでは無いので、

どれくらいお待ちいただければ次の作業に入れるのか、

先々の見通しが効かないと言う現状ですから、お待ちいただくしかありません。

日々お詫びの連続。。。

せめて梅雨が明ければ少しはかどるかもしれませんから何卒。。。

 

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救命

2023年07月08日 22時14分09秒 | メンテナンス

山口県内に線状降水帯が発生したあの夜から1週間が過ぎました。

翌朝、お客さんからの要請でバイクを引き取りに行く道すがら、

昨夜の雨の被害を見せつけられることになりました。

 

 

当然のことながら「木屋川」は茶色の大河になっていて

本流に流れ込む支流や小流域からの鉄砲水が発生しているようで、そちらの地域の被害が大きかったようです。

被害に合われた方々には心よりお見舞い申し上げます。

 

今回ばかりは非常事態なのでありまして、作業依頼で今も多くの皆様にお待ちいただいてはいるのですが

バイクの救命に関わる水没直後の時間をこの一台にかけることとしました。

限られた時間内に手当てできるとしたらその緊急性と作業量の多さからしてウチで対応できるのは1台のみで、

それには時刻を問わず作業します。

 

進入できるところには全て泥水が行き渡っています。

おまけに水に乗って流れている泥は粒子が小さく、簡単には除去できません。

 

なにはともあれ、一刻も早く水を排出させるのはもちろんですが

とにかくエンジンを始動させること。

これにより各部に行きわたった水分をエンジンオイルとともに排出させます。

 

水と油では水のほうが比重が大きいので、ガソリンが居る場所は全て水に置き換わっています。

車両が特定されるのでお見せできませんがFUELタンクも急いで空っぽにして完全乾燥。

内部に錆が発生したタンクの復旧の大変さはよくわかっていますから、ココとキャブレター内部はいの一番。

 

水が引いていく時に残された絶望のグラデーション。

 

ランプ類、そしてハーネスのコネクター類の清掃と乾燥。

手を止めることはできません。

 

幸いマフラー内の水は初爆の圧力で抜けるきっかけを得たので

あとは景気よく排出。

 

ドライサンプなのでオイルポンプによってタンクに循環してきたオイル。

やはり大量の水がエンジン内に侵入しているようです。

 

時間が経ってしまっているので、そこからボチボチエンジンを分解して掃除していくといった方法も考えられますが

水没から14時間くらい。。。

まだ今なら、回復させたキャブレターでエンジンを回しながら大量のオイルを使ってオイルと一緒に排出させると言う手があります。

 

エンジン内の別室のオイルも同様。

最初は水しか出てきませんが、エンジンを回す時間(エンジンを傷めないように)と白濁オイルの抜き方を工夫しながら

作業を続けます。

 

エンジンを回すのは短時間ですがオイルを抜き出すためには時間をかけます。

 

そして最終的には廃油に濁りが全くなくなるまでオイル交換を繰り返しました。

あとは少しでも早く走らせてブローバイガスに乗せて完全排出(もう気持ちの問題だと言っていい)となる見込みです。

初日の作業はここまで。。。いやここまでやっておかなければ終われません。

僕もこれまで沈んだバイクを救命したことが5~6台くらい(そのうち海は2台)ありますが、

それによると最小限の作業でしかも良い結果を出すには時間勝負だと思っています。

時間が経ってしまってからでは水による損害が拡大してしまい、できなくはありませんがその復旧作業は

労力と金銭ともに加速的に現実離れしていく一方。

 

 

 

メーターも風通しを良くして乾燥促進。

アナログメーターで良かった。

水を含んでズッシリ重くなっているシートは災害後日の「無情な日差し」のもと

天日に干し続けて乾燥。

 

水揚げから5日目くらいだったでしょうか、やるべき時にやるべきことを終え

実走行を繰り返して作業完了。

被災された自身のご自宅の復旧よりも先に

お知り合いのバイクの作業依頼をされてこられたお得意様

先ずはバイクが復旧できました。

一日も早いご自身の復旧お祈り申し上げます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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セキュリティー

2023年07月03日 21時29分17秒 | メンテナンス

 

国内大型モデルのメインスイッチの脱着を実施しました。

メインスイッチですから盗難防止のため簡単に脱着できることにはまずなっていないのは当然なのですが

この手の作業のこれまでの経験で、最も難儀な作業となりました。

車種や構造、そして僕なりの行程などお見せすることはできませんが、

メーカーでの組み立ての時、ネジを締め込むと

規定ののトルクに達したところでアタマがポッキリと折れて脱落してしまうことにより

以降は弛めるからと言って工具を当てようにもボルトのアタマに力をかけるところがないので、

たとえ窃盗目的でメインスイッチごと外してステアリングロックを解除しようとしても、

通常の方法では歯が立たないだろうと言うこと。

しかもM8ボルトのネジ山にはかなり高強度のロック剤が塗布されているので、

アタマを叩くことで締め付けトルクが抜ければネジが回せるわけでもないと言うもの。

 

 

ここまで作業が進んでいれば工夫次第で加熱できますが、

 

 

 

 

作業の序盤では熱をかけられないところのボルト4本を外す必要があり

回しようのないボルトを削って抜き取るのに数時間もかかってしまう(僕では)宿命。

 

ネジを弛めるのに苦労したくらいであーだこーだ言うのもあれですけど(仕事なんだから)

分解の効率を軽視されているところ少なくありませんね。

オーナーさんにはご心配をおかけしましたが、

長期間お待たせしたうえに残念な出来栄えにならずに済んだので僕も助かりました (^_^;)

 

 

 

 

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スイートスポット

2023年06月26日 21時14分06秒 | メンテナンス

当方にて試運転を完了している車両。

その後のオーナーさんによると1日走っていると何度かスタート後

1速から次の2速にシフトできない瞬間があるとのことですから、あらためて乗らせていただきました。

いろんな人が乗ってそれぞれのやり方で操作しそうな方法を自分一人で再現しながら動作の繰り返し。

トランスミッションのギヤやシフター関係に動作を妨げるところが無いことは

乗って一通り試せばわかりますがそこに不具合は無く、

どうやら、たま~にクラッチレバーを引いてもクラッチの切れが十分でないことが偶発的に起こっているようで、

その時、たまたまシフトペダル操作のタイミングが少しだけマッチしなかった時にその症状が出てしまうようです。

 

切れが悪いことが起こる原因は何かわかりませんが、

乗りながらいろいろ考えたところ、何はさておきクラッチのディスク類の総交換です。

もともと最大出力の状態で滑ることは無かったし、損傷も見当たりません。

厚さも色も全く異常は認められませんが、それだけで判定できないのが摩擦のクラッチです。

 

ディスク1枚1枚の厚さは正常でも全数を重ねるとそれなりに寸法の変化はあるのですが、

今回は全くと言っていいほどに変化が無かったようで、クラッチレバーの遊びもほぼそのままでOK。

ということはやっぱり消耗ではなかったと言うことですね。

 

組立後、まだ交換それほど走っていないエンジンオイルも敢えてそのままで再度試運転。

作業前よりもさらに意地悪な運転にまで踏み込んで試してみますが、

良い動作はこれまで通り変わりませんけど、多少タイミングを外してもシフトにつまづくことは無くなりました。

 

バイクのインプレッションで、レバー操作の軽さやスリッパー機能があることだけを高評価することはあっても、そのクラッチのフィーリングのことを評価する人なんていないけど、

車両そのもののお値段やスペックに関係なく良いものは良いし、

そうでないものはモデルの人気に関係無くあると感じるのだけれど、

今や最新はクイックシフターですから出力のパーシャル状態は勝手に得られるし

スロットルバイワイヤーは初めてのバイクからそれなんだったら、

それが普通だと思えるでしょうから、

今回のオーナーさんのようにシフトの重さのことを問われてくるお人は

どんどん少なくなっていくのでしょう。

 

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