とのさま不経済新聞 by 雲葉

「よるのとのさま」から改題(2013年2月1日)

“鶴見線ワイド周遊券”の旅

2010年10月19日 | 横浜市鶴見区/鶴見線ファンクラブ
  鶴見線が開業80周年とやらでフリーきっぷを発売しているとのこと。それならばとぶらり旅に出る。実は先週に予定していたのですが、体調と天候が優れず順延したのです。

  尻手でいったん改札を出てキップを求めます。するとキップ本体の他にリーフレットを渡される。そこには利用案内だけでなく、駅によってはトイレが無いことやら大川行き“通勤特快”は本数が少ないことなど至れり尽くせり。そうまでして乗りに来る物好き、もとい愛好者がどれほどいるのやら。

  浜川崎線は記念ヘッドマークつき編成が来ました。

    拡大するとこんなの

  1059時発の浜川崎行きは、いつもどおりという感じの少ない乗客を乗せて走り出します。そして2駅目の川崎新町で下車。改札ではふと思いついて下車印を求めます。すると駅員氏は「どこがいい?好きなとこに押すよ」と愛想がいい。空いてるところに適当に、という感じで券面にポン! こういうのも久しぶりです。

  駅から南下して小田一丁目バス停から臨港バス「川27系統」日清製粉前行きに乗ります。昼間30分30秒間隔という珍妙な路線です。土休日も55分間隔と、なんでこんな中途半端なんだろう。やや遅れてきた1126時発の便の運転手にキップを提示して、乗車方法は今までにない方法でも景色は知っている場所ばかり。白石橋を渡って白石駅を過ぎ、鶴見線の踏切を越えて10分少々で日清製粉前に着きます。折返しまで10分あるので大川駅を探訪します。

   

  貨物列車も来なくなって草ぼうぼうの側線と、そのために往来自由になった通路が哀れです。今や朝晩に数えるほどの電車が発着するほかは静かなもの。この駅ではキップが何枚売れるのだろうか。なんてことを考えてると、どこからともなく小太りの若い男が現れて簡易Suica改札にタッチ(出場処理)していった。当然のことながら電車の発着はない時間帯で、謎が深まるばかりである。

  折返しのバスで白石駅へ。目的の電車まで時間があるため安善まで歩いてみます。といっても変わり映えしませんね。でも「住宅分譲中」の案内看板に目を見開きました。安善からは1209時の下り電車で扇町へ。ここでもヘッドマークつき編成が来ました。

   拡大(扇町で撮影)

  さて、扇町へ来た目的というとニャンコしかありません。今日は白だけ。仲良しの白黒の姿は見えず。黒はいるけど、こいつは懐かないほうです。駅員さんも今日はいないようで、持参のネコ缶を開けるとむしゃむしゃと。

    『ポイント異常ニャし!』

  拙者も近くの食堂で昼食にし、戻ってしばし戯れます。するとややあってチビたちが現れました。やはりチビはいたのである。だいぶ大きくなったものだ。だが相変わらず警戒心は強いようで、なかなか寄ってこない。まだネコ缶はあるので皿に開けて差し出すと、おそるおそるやって来てパクつきだした。それでも最初はひと口食べては後ずさりの繰り返し。心置きなく口にするようになるには時間がかかったものの、なお必要以上にこちらに来ることはない。でも毛並みはいいし、駅員さんがいるときはご馳走をもらっているのだろう。残念ながら母ちゃんミケの姿を見ることはなかった。

   

  そんなチビたちを横目に白と遊ぶも、電車の時間が近づくと、まるで見透かされたように植え込みの中に身を潜めた。はいはい、また来るからね。

  上り電車でいったん鶴見小野へ。改札に駅員が出張ってきてたのでキップに印を求める。コンビニで拙者向け“燃料”を仕入れて浅野へ。ここのニャンコたちと遊ぶつもりでも、ここに来る頃には不本意ながら“手ぶら”になってしまう。ニャンコの周りにはカメラを手にしたヤングが数名。期せずして大賑わいだ。でもみなじきに来た海芝浦行きや浜川崎行きに乗っていってしまい駅は閑散となる。

  さっきのコンビニでネコ缶を買い足せばとも思うけど、世話してるおばちゃんが来る頃合ではないかなとも思い躊躇してしまう。果たして“燃料”を空けた頃におばちゃんが来た。また話になる。するとあれあれ?6匹だったニャンコが増えてる。今は8匹いるらしい。近くの工場で世話されていたものが、世話していた人が退職したそうで駅に流れてきたとのこと。やれやれではあるけれど、捨て猫が増えても困る。後に家でテレビを見ていて、成金趣味丸出しの宝くじのCFに、そんなお金があったら浅野や扇町に猫カフェでも建てようかなんてことを嫁はんに呟いて大笑いされた。

   ニューフェイスの一匹

  適当に後にして鶴見へ出て川崎までは京急で。これで周遊券で乗れる事業者はすべて乗ったことになる。川崎からは1656時発の臨港バス「川29系統」東芝京浜行きに乗ります。こんな機会でもなければまず乗ることはない路線でしょう。

  川29系統

  といっても勝手知ったる所しか走らないわけで。浅野から鶴見線との並行区間をバスの視点から見られるというのが違うだけ。あっけなく終点の東芝京浜につきました。目の前の新芝浦駅も静かなもの。かつては改札脇に売店があって、夕方になると酒や乾きものを売りに来て“簡易立ち飲み施設”と化し、勤め人で賑わっていたものです。いったん海芝浦へ向かおうと思い、ここから乗るなんて拙者ぐらいと思いきやとんでもない。ぞろぞろやってきては下りホームに集まっている。どうやら折返しで座っていこうという目論見らしく、この(鶴見までの)わずかな距離でそうまでして座りたいものだろうか。

  つばさ橋を望む

  誰もいない海芝公園に佇み、電車を1本見送って浅野からこんどは浜川崎へ。嫁はんは仕事で遅いことだし、旅の締めくくりは後藤商店のおでんとしよう!

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