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アカデミー作品ドリームガールズ

 アカデミー受賞作とはどうも相性がよくない。それなのに「ドリームガールズ」を観にいったのは、音楽をテーマにした映画が好きだから。映画は新人オーディションの場面から始まるが、いきなり音楽に引き込まれた。これは期待できる。

 「ドリームガールズ」は1981年の同名ブロードウェイ・ミュージカルの映画化である。時代は1960年代、公民権運動が盛り上がり、キング牧師が活躍した頃。デトロイトの若い3人娘ディーナ、エフィー、ローレルが作ったグループは人気歌手のジミー・アーリーのバックコーラスからキャリアをはじめ、レコード会社社長カーティス・テイラーJRの手腕により人気を得ていく。しかし彼女らを商品としてしか見ないカーティスのやり方は、色々な争いをまねき、結局解散することになる。

 このミュージカルは実際に存在したモータウンレコードとシュープリームスをモデルにしていると言う。黒人たちがショウビジネスの世界でいかに這い上がっていくかと言う現実を描いたバックステージものである。

 見終わった感想は「やはりジンクスは破れなかった」である。この映画の要素はストーリーと音楽であるが、まずその音楽。有名なミュージカルの音楽はエビータの「泣かないでアルゼンティーナ」など有名な曲が必ずあるが、この映画では知っている曲がない。シュープリームス風でなかなか良いのだが、残念である。

 ストーリーも中途半端。誰が主役かわからない。途中でリードボーカルを奪われたエフィーなのか、ダイアナロス役をやったディーナなのか、カーティス・テイラーJRなのか、エディ・マーフィ演じるジミー・アーリーまで、大きな存在感を持っている。

 「モータウン物語」とか「ダイアナロス物語」として実際の曲をつかって映画を作ればもっと楽しめたのではないかと残念である。人生、誰もが主役だと言われるが、主役の多い映画はどうも希薄になっていけない。

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