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映画、アメリカを売った男

 事実は小説より奇なりという言葉がある。しかし映画に限って言うと実話に基づいた映画に面白い物は少ない。最近で言うと「マイティ・ハート」 であり「あるいは裏切りという名の犬」が実話に基づいた映画だ。これらは娯楽映画と言うには難があるし、何かを伝えたいのかもしれないが伝わってこない。

 試写会で「アメリカを売った男」を見てきた。ポスターには映画の題名より大きな字で"BASED ON A TRUE STORY"と書いてある。実話に基づいた映画にろくなものはないと期待せずに見に行ったのだが見事に予想を裏切られた。面白い。

 FBI捜査官だったロバート・ハンセンが米国の国家機密を20年にわたりロシアに売った罪で逮捕されたのが2001年2月。彼が逮捕されるまでの2ヶ月を追ったのがこの映画だ。

 映画はこのロバート・ハンセンとおとり捜査官として送り込まれたエリック・オニールの神経戦を描いている。徐々にハンセンの信頼を得ていったエリックがハンセンを心理的に操作していくのだが実話に基づいているだけあって荒唐無稽、ご都合主義ではなく、なるほどと思わせる。実話に基づいていることがプラスに作用した珍しい例だろう。

 ロバート・ハンセンをボーンシリーズに出ているクリス・クーパーが演じている。実際彼は米国の敵なのだが、いかにも悪人と言う描き方はされていなくて、実際そうだったのだろうと思わせる押さえた演技が説得力を持つ。

 エリック・オニールをライアン・フィリップが演じている。ロバート・アルトマンのゴスフォード・パークに出ていたらしいのだが、まったく覚えていない。この映画ではシャープなFBI捜査官を演じきっている。但し奥さんとのからみの場面では演技がぎこちなくなり、ストーリーの緊張感が切れてしまうがこれは彼のせいというより、脚本のせいだろう。残念なところだ。

 試写会で見なければきっと「実話に基づいてる映画じゃね」と映画館で見ることはなかった映画。見終えた感想は、金を払って見ても十分価値がある面白い映画。とても得をした気分になって帰路に着いた。

 
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東京マラソン2008

 今年も東京マラソンを見に銀座まで出かけた。去年はみぞれ交じりの雨でとても寒かったが、今年は、、、、とても寒かった。

 去年より人出は多く、歩くのも大変。ましてランナーを見ることのできるところまで前進するのは難しい。それでもこの寒さのため10分も立っていると体が冷えてくるのでデパートに避難したりする。少し我慢すると最前列まで出ることができた。

銀座1丁目

 銀座1丁目と2丁目の中間くらいの場所、12時30分ころの映像。youtubeでも見ることができる。反対側がちょうど23km地点くらい、こちら側が34km地点くらいの場所である。




 こちら側を走っている人たちはだいたい1kmを6分くらいで走っていて、4時間10分くらいでゴールする人たち。反対側を走っている人たちは1kmを9分くらいで走っていて、制限時間の7時間ぎりぎりでゴールできるかと言う人たち。実際にはもう歩いている人たちが多い。

 今年は去年のように被り物など奇抜な格好をした人たちが少なかった。見物するほうとしては、ブログネタを探しているものとしてはつまらなかった。来年はエントリしてみようかと思っているが、いつも口だけと言われそうだ、、、、、、



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ワイン&パスタ gotoh

 内装に凝ったり、照明を落としたおしゃれな雰囲気のレストランが増えてきている。しかし残念ながらこういった店は内容のない気取ったサービスが気に入らなかったり、高いのにおいしくない料理でコストパフォーマンスが悪く感じることが多い。力を入れるべき方向が違っているのではないかと思ったりする。

 東戸塚と言う僻地にあるレストラン、「ワイン&パスタ gotoh」。明るい室内は外から丸見えだし、テーブルクロスはビニールだし、ナプキンは紙だし、かごの中に入っているカトラリーの交換は無いし箸まで入っている。おしゃれな雰囲気とは程遠いがフレンドリーな接客は気持ちがいいし、なにしろおいしい。

 後藤シェフはフレンチとイタリアンを修行したと言うことで非常にフレンチ側に振れたイタリアンが出てくる。今日は6000円のシェフにお任せコースを内臓系と牛肉の煮込み系以外と言うことでお願いした。

 まずツブ貝のソテー。バターの香りの強いソースはフレンチである。ワタの部分も入っていてかすかな苦味も気に入った。

ツブ貝のソテー

 オニオンスープ。ハーブでも入っているのだろうか、オニオンスープとしてはなじみのない香りがする。

オニオンスープ

 かぶとこんにゃくとネギのゴルゴンゾーラ・ソース。ソースとネギの相性が抜群でその上ソースが良い。ソースをなめるように平らげた。

かぶとこんにゃくとネギのゴルゴンゾーラ・ソース


 トマトとルッコラのピザ。イタリアンにつき物のトマトを使った唯一の料理。ルッコラにかかっているドレッシングで口の中がさっぱりする。写真は二人分なのでカットされて出てくる。

トマトとルッコラのピザ


 ズワイガニのパスタ。一口食べたときズワイガニの匂いが口の中に広がり、一瞬これはだめかなと思ったのだが食べ進むうちに気にならなくなり、最後はスープもすべて飲み干していた。この店の味付けは薄いと言ってよいのかもしれない。その分素材の味が生かされ、飽きない。

ズワイガニのパスタ


 かなりお腹がいっぱいになってきたのだが次に出てきたのが大きな皿に乗ったアクアパッツァ。鱸と赤カレイが迫力満点。ドライトマトやらオリーブの実やら余計なものは入っていなくて好みの味である。魚もおいしいのだが野菜の味が濃くておいしい。それにペンネ、アルデンテで味もよくしみこんでいて特筆もの。この店は自分でパスタを打っているとのことだがその価値は十分ありそうだ。写真は二人分。

鱸と赤カレイのアクアパッツァ


 第一のデザート。ワインのソースがムースに良くあう。

ムースの赤ワインソース


 第二のデザート。カロリーオーバーだ。

ピスタチオとチョコレートのアイスクリーム

 おまけのデザート。

おまけのデザート

 ワインはグラスでもらった。白はブルゴーニュのマコン・ヴィラージュが900円。赤はドイツのクロスター・ピノノワール・ファルツが800円。各々市販のボトルの価格が1500円と1200円位だからびっくりするほどではないが少し高めの価格設定かもしれない。

マコン・ヴィラージュクロスター・ピノノワール・ファルツ


 量的には多いが問題なく食べることができたのは、すべて味付けがやさしいからだろう。他の店では一口目はおいしいのだがそのうち飽きてきてしまい最後は残してしまうなどという料理もある。しかしここの料理は食べ進めるうちにだんだんおいしさが増してくる感じがする。非常に満足したのだが最後のコーヒーは個人的な好みからすればもう少し濃いほうが良い。この次は少し濃く入れるようお願いしてみようと思っている。


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男の料理、甘夏ピール

 甘夏マーマレードを作ったとき、一個の甘夏の皮を使わず甘夏ピールにしてみた。

 材料
 甘夏の皮一個分 140グラム
 砂糖 140グラム
 水 70cc
 塩 小さじ 1/2
 グラニュー糖 少々

 作り方
 1)甘夏の皮を5ミリくらいの厚さに切る。

5ミリ厚に切った皮

 2)切った皮をひたひたの水と小さじ1/2の塩で15分煮る。
 3)煮た皮を水にさらす。
 4)水70ccに砂糖140グラムを入れ沸騰させる。
 5)ここに皮を入れ、ごく弱火で煮る。

ごく弱火で煮る


 6)20分煮て火を止め、30分さます。
 7)ごく弱火でさらに煮る。
 8)水分が少なくなったら終わり。大体合計で40分くらい煮ることになる。
 9)網の上に並べて一晩乾かす。

乾かす前

 10)グラニュー糖をまぶす。

出来上がり


 おまけ
 チョコレートでコーティングした甘夏ピール

甘夏ピールチョコレート

 世間の風の冷たさに涙し、バレンタインデーに詠んだ句
 
 もらえぬなら
 自分で作ろう
 チョコレート




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男の料理、甘夏マーマレード

 雪の中、甘夏が震えている。そろそろ何とかしないと実がスカスカになってしまう。甘夏マーマレードを作ることにした。農薬をまくほどまめではないので無農薬であるのは保証つき。

 とりあえず2個とってくる。今年のできはなかなか良く、一個400グラムぐらいある。

甘夏 一個400グラム

 材料
 甘夏の皮 1個分 140グラム
 甘夏の実 2個分 520グラム
 砂糖 396グラム (皮と実の重さの6割)
 水 660cc (皮と実の重さと同量)
 
 作り方
 1)甘夏をたわしでよく洗う。
 2)皮をむく。マーマレードにはこの半分を使う。

皮をむく 2個分

 3)むいた皮の一個分を3ミリの厚さに切る。正確さは男の料理に欠かせないものである。

3ミリの厚さに切る


 4)1時間水にさらす。途中15分おきに水をかえる。これで苦味を少し抜く。

1時間水にさらす


 5)実は袋に分け四つに切る。

実は袋に分け四つに切る


 6)皮と実に水660ccを加え弱火で煮る。種もそのまま入っていてこれでとろみがつく。

皮と実に水660ccを加え弱火で煮る


 7)30分煮ると皮が柔らかくなるので砂糖を132グラム入れる。
 8)さらに15分後に砂糖を132グラム入れる。
 9)さらに15分後に砂糖を132グラム入れる。
10)さらに15分煮ながら種を取り除く。
11)熱いうちにビンに詰める。

出来上がり
 
 甘夏の皮は1個分しか使わなかったが、これは別に甘夏ピールを作ったから。マーマレードだけ作る場合は2個分使っても問題ない。この場合砂糖は皮と実の重さの6割だから480グラム、水は800ccとなる。

 1時間水にさらすのは苦味を軽減するため。まったく水にさらさなくても苦いのが好きな人には問題ない。

 写真を撮るためにまた作ったのだが実はこれまでに作ったマーマレードが山のように残っている。冷たい視線を背後に感じたのは気のせいだろうか、、、、、


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映画、ライラの冒険、黄金の羅針盤

 連休の初日、太平洋側にある低気圧が発達し大雪の予報。厚着をして新宿厚生年金会館まで出かけた。「ライラの冒険、黄金の羅針盤」の試写会である。

 ライラの冒険は英国の作家、フィリップ・プルマンが書いた全三巻のファンタジー小説。いろいろな文学賞をとっていて、児童文学の範疇だが大人でも楽しめる物語に仕上がっている。

 「黄金の羅針盤」の舞台は、われわれの住んでいる世界に似ているがいろいろ違ったところがあるパラレルワールド。そこに住むライラ、12歳。真実を示す黄金の羅針盤をただ一人見ることのできる彼女は世界を変える旅に出ることになる。

 ライラを15000人のオーディションから選ばれた新人、ダコタ・ブルー・リチャーズが演じている。原作の力も大きいのだが、この映画が成功しているのはライラの魅力によるところが大きい。

 謎の女性、コールター夫人を二コール・キッドマンが演じているのだが、ライラの顔がコールター夫人にそっくりなのは何か意味があるのか。それにしても二コール・キッドマンは存在感のある演技をしている。

 CG技術の粋をこらした映像は10年前では不可能だっただろうと思えるほどの出来だ。ストーリー、俳優、映像と三拍子そろったこの映画はお勧めである。

 映画が終わったのが夜の八時過ぎ。新宿は吹雪になっていて大粒の雪が舞っている。まるでライラの世界のよう。空には大勢の魔女たちが舞っているのかもしれない。それにしてもあの魔女の衣装、サービス満点なのだが北極の空を飛びまわって寒くないのかと心配になる。まあ魔女なのだし大きなお世話か、、、、、、、

 
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雪、Stupid boys

 雪を見ると頭のどこかでスイッチが入ってしまう。ジムニーに乗っていたころは雪が降るとよくやびつ峠に出かけていた。年をとってエスカル号に乗り換えてからは雪道の林道は敬遠している。雪で路肩がよく見えないところでのすれ違いは胃が痛くなる。

 関東地方で久しぶりの雪だ。ぷつんとスイッチが入ってしまった。宮ヶ瀬湖にでも行ってみるか。雪道を走ってみたいだけだから、馬鹿な奴といわれるのは覚悟の上のドライブ。

 宮ヶ瀬湖は横浜から40kmほどのところにある人造湖。ダム周辺は観光地として整備されていて、紅葉の時期などのんびり一日を過ごすことが出来る。その中でも景色を見るのなら鳥居原ふれあいの館がお勧めだ。

ふれあいの館から見た秋の宮ヶ瀬湖

 雪のぱらつく中、宮ヶ瀬湖に近づくとセンターラインと路肩に雪が増えてくる。だんだん緊張は高まるが、わだちにはほとんど雪がなく普通に走ることが出来る。

宮ヶ瀬ビジターセンター手前

 さてふれあいの館だが、雪の中ではどうもさえない。階段も雪に覆われていて岬の展望台まで降りていく気持ちにならない。さっさと引き上げることにする。

雪の鳥居原ふれあいの館(いえ)

 動画でも積雪の状態をご覧に入れる。




 こんな雪の中、お馬鹿な坊やたちが四駆に乗って走り回っていた。ipodからシャッフルされた曲が流れてくる。

♪♪お馬鹿な坊やー、お馬鹿な坊やたちー、お馬鹿な坊やたちー
♪♪、、、、、、


Stupid girl, stupid girls, stupid girls
Maybe if I act like that, that guy will call me back
Porno Paparazzi girl, I don't wanna be a stupid girl 



Music: Stupid girls (Pink)


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光と影、夜は暗くてはいけないか

 以前に丸の内仲通のイルミネーションについて書いたらいろいろな意見をいただいた。環境問題としての意見が多かったのだが、私の意図しているところはそれではない。確かに人工衛星から地球の夜を眺めると日本は際立って明かるい。環境問題として、考えるべきことだとは思う。

人工衛星から見た地球の夜

 しかし丸の内仲通のイルミネーションはやめたほうが良いのではないかと書いたのは、せっかくの落ち着いた、意図された暗い照明が台無しになってしまうと思うからである。

 これが年末の丸の内仲通り。三角錐になっているのはパンジー、歩道に敷き詰められているのもパンジー。これらがとりどりの色で照明されている。

年末の丸の内仲通り

 これはちゃんとデザインされていて光の芸術と言っても良いだろう。年末に限ったお祭りとしてのライトアップであればそれも良いかもしれない。

 しかし、これが一月になっての丸の内仲通り。相変わらず発光ダイオードで街路樹が照らされている。光の芸術と言うにはあまりにも安易。これならやめるべきではないだろうか。

一月の丸の内仲通り

 建築家、乾正雄の書いた「夜は暗くてはいけないか」という本がある。16世紀の画家ブリューゲルから始まり谷崎潤一郎の「陰翳礼賛」に言及し、現代の明るすぎる夜に苦言を呈している。環境問題だから夜は暗くすると言うよりも、明るすぎる夜はちょっと下品と言う意識が広まると良いと思う。

 最近、歳と共に暗いところでの視力がぐんと落ちてきた。そのうち「夜の照明はもっと明るくして欲しい」などと言い始めるかもしれないが老人のわがままとして許して欲しい。


ref:乾正雄「夜は暗くてはいけないか」朝日選書


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