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善意とその報酬

 最近、アウトレットがはやっている。横浜周辺だけでも八景島のベイサイドマリーナや町田のグランベリーモールなど大流行である。もともとアウトレットは高級商品の、だからブランド物が多いわけだが、売れ残りや汚れてしまった商品などを安く売るという販売形態である。しかし実態は安売り用のグレードの低い商品を売っているケースが多い。

 その点、厚木市の郊外にある自社工場に隣接して建てられた、陶器で有名なノリタケのアウトレット、ノリタケ・スクエアは正統派である。規格外品を安く売るという文字どおりのファクトリー・アウトレットなのだ。大倉陶器のショウルームや小物を売っている棟などもあり見ているだけでも楽しめる。レストランも併設されていてこのあたりの人気スポットである。

 厚木市内の渋滞を避けるための裏道沿いにあるので、時々覗きに行っていた。駐車場がすぐ一杯になってしまうのが難点だが、誘導員の指示に従って裏の工場沿いに駐車できるので全く問題ない。いつも大勢の客でごった返し、活気があった。

 この日曜日、八王子の車屋でそばを食べた帰り、半年振りに立ち寄った。今回は車を入り口のすぐ前に駐車することができたのでラッキーと思いながら店に向かう。ところが、天気も良く暖かいのに、人が少ないのである。なにかがらんとしている。活気が無い。

 大倉陶器のショウルームや小物を売っている棟は昔と変わらず、小奇麗にディスプレイされ、楽しいのであるが、肝心のアウトレットの商品が少ない。値段も安くないのだ。そういえばレストランも空席が目立つ。以前だと昼食でも予約が必要だったのに。

 運営のポリシーが変わってしまったのだろうか。しかし、この集客力では先が見えてしまう。そう長くは続かないかもしれない。楽しいスポットであっただけに残念である。

 少しでも売り上げに貢献しようと、発泡酒用のグラス、フルートを購入した。悲しいことにレジにも客はひとりも並んでいない。こんなの初めてだ。

 レジでお金を払い、グラスを梱包してもらっているときに、レジのお姉さんとちょっと話をした。

「今日はすいてますね、最近こんな感じですか?」
「そうなんですよ、先週もお客様少なかったですね」とお姉さん
「昔は混んでましたよね、何か変わったのですか?」
「いえ、いつも期末セールの前はそうなんですよ」
「えっ、、、セール??、、」
「来週の木曜日から二週間、全館セールがあります。これがパンフレットです」
「、、、、、、」
「50%オフもありますから是非いらしてください。とっても混みますけれど」

 いまさら「このグラス来週にします」とも言えず、複雑な気持ちで店をあとにした。善意の空回りを祝してシャンペンで乾杯!、、ちっ、来週も行くぞ、、、、


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