フラワー観光事業で咲かせたフジバカマにアサギマダラが飛来
日高町の西山へ渡りチョウ・アサギマダラの飛来がピークを迎えている。西山はアサギマダラ飛来地として有名で、由良町、日高町、美浜町の観光連携プロジェクトチーム「PROJECT24」が、花を彩り誘客するフラワー観光事業で、今年、初めてアサギマダラが良く止まるフジバカマを育苗して植えた場所がある。花が咲き、アサギマダラが誘引されており、今後も飛来が続きそうで、同チームは、同地にコスモスも植樹していることから、合わせて西山の秋のフォトキャンペーン参加を呼びかけている。
アサギマダラは全体が茶系統で、前羽の長さが5センチほどで浅葱(あさぎ)色の美しい文様が入っている。春に北東へ向かい、気温の低下とともに秋頃、南下し、紀伊水道を横切って四国、九州方面へ移動。西山周辺はアサギマダラを引き寄せるヒヨドリバナが群生し、休憩点の飛来地として有名。愛好家らが調査のためのマーキングに訪れたり、町教育委員会主催の自然観察会も開かれる。
同チームは、3町で、ヒマワリの種を植えて咲かせ、観光スポット造成などフワラー観光事業を展開。その一環で今年度、日高町では、同じヒヨドリバナ属でアサギマダラを惹きつけるフジバカマの植栽を初めて計画。西山に自生していないため、町職員や地元民らが知人づたいにフジバカマを集めて1年ほど苗作りし、西山ピクニック緑地の北側で周辺に遊歩道や四阿(あずまや)がある場所を「アサギマダラの谷」と名付け、複数回植えてきた。
町内愛好家によると、同地でフジバカマの開花期を迎え、気温が上がった今月14日には、30分程度で100頭近くのアサギマダラが飛び交い、18日は雨ながら20頭ほどの飛来を確認した。同チームでは、フジバカマと双方の誘客にも期待して、昨年に続いてコスモスを種植え、すでに咲き始めており、「西山ピクニック緑地の秋の魅力」をテーマにした「アサギマダラ&コスモスフォトキャンペーン」を今月14日から11月30日まで計画している。
応募条件はインスタグラム公式アカウント「@PROJECT24」をフォローし、わかやま西海岸フォトや撮影場所がわかるハッシュタグをつけて、投稿すること。優秀賞2点を選出し、同チーム公式アカウントからの投稿で知らせ、受賞者には1万円相当の特産品を贈呈。優良写真は構成団体のパンフレット、ポスター等に活用する。
同チームは「西山は多彩な自然美にあふれ、コスモスを植えたところは、景色が良い場所。撮影に訪れてもらうことで観光客に知ってもらい、楽しんでもらいたい」としている。
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