今年は中止となった御坊市の花火大会(写真は昨年)
御坊青年会議所(中村英貴理事長)は日本青年会議所近畿地区和歌山ブロック協議会(小池知明会長)と共催して、24日に実施される「全国一斉花火プロジェクト」に参画する。「3密」回避のため場所は公表しないが、同所管内(みなべ町を除く日高地方)のどこかで「あたらしい日本を始めよう~はじまりの花火~」を副題に4号玉や3号玉など75発を打ち上げ、新型コロナウイルス感染終息も願う。
24日は東京オリンピック開催で世界から一流のアスリートが集い、最高の技術と心で競い合う姿に熱狂し、今年日本が一番盛りあがる日のはずだった。テクノロジーを集結させた新しいスポーツ観戦や日本のおもてなしで世界を迎えるよう準備し、24日は新しい日本が始まる日だった。
コロナ禍が終息しなければ、新しい日本も一年先になるのだろうかと考えたとき、すでに新しい日本を始める準備が自分たちにはできているとして、日本全国の青年会議所が一斉に新しい日本を始める合図を鳴らす同プロジェクトが企画された。各都道府県1、2カ所で実施され、県下では8会議所があるうち、有田と御坊の2会議所の参加が決定。当日は「3密」を回避するため、5分程度で終了する打ち上げ花火とし、具体的な場所は公表しない。
日本の打ち上げ花火は徳川家康にイギリス王国の使者が花火を献上した記録が残るなど江戸時代に普及。花火大会は八代将軍・吉宗の時代に大飢餓と疫病で亡くなった人の魂の供養と悪霊を追い払うために隅田川で行った「水神祭」で初めて行われたと言われており、今の隅田川花火大会につながるという。
中村英貴理事長は「明るい未来へ向かうための合図とともに、この歴史的背景にちなみ花火を打ち上げることで、新型コロナウイルスという悪病を終息させるよう願いも込めたい。全国的にも花火大会が取りやめられ、各種イベントが中止になる中、場所は明かせませんが、少しでも明るい気持ちになってもらえたら」と話している。
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