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レスリング南高の山田将輝選手 白星で競技人生の花道飾りたい 〈2020年7月2日〉

2020年07月02日 08時30分00秒 | 記事

 新型コロナウイルスの影響でインターハイ(全国高校総体)が中止となった3年生最後の夏。その予選となる県高校総体も中止となった。県では高校生、特に3年生にとってこれまでの成果を発揮する場をと全31競技のうち18競技で代替大会の開催が決まった。競技の特性上、開催が危ぶまれたレスリングも代替大会が用意され、日高地方唯一の高校レスリング選手、南部高の山田将輝選手(3年)=御坊市熊野=が大会にかける思いはひとしお。全国舞台の夢は絶たれたが、遠ざかっている「白星」を飾っての競技人生の花道に闘志を燃やしている。

 選手同士が密着しポイントを奪い合うレスリング。競技の特性上、代替大会の開催は危ぶまれたが、県レスリング協会、県高体連専門部、学校関係者らの3年生の努力に報いたい、区切りの機会をとの熱意と尽力で開催が実現した。大会は8月28日から30日まで和歌山市のビッグウェーブでフリースタイルを実施。それに先だって7月31日、8月1日には県選手権がフリー、グレコローマン両スタイルで開催する。2大会ともマットや選手の手の消毒をはじめ、指導者のマスク着用などガイドラインに則り徹底した感染防止対策を施し行われる。
 山田選手=157センチ、61キロ=は新型コロナウイルスの影響で2月下旬から休校となり校内でトレーニングができなくなった。再開したのは5月中旬からだ。代替大会の開催に「全国大会出場は一つの目標だったのでインターハイ中止は残念だが、高校最後の舞台ができてうれしい」と声を弾ませた。
 校内での練習が休止の間、大会があるのか不安だったが、開催を信じて自宅でトレーニングを励んだ。米倉大祐顧問は直接指導できなくても、ラインや電話を通じて練習メニューを指示したり状態を確認するなどサポート。山田選手は走り込みや筋トレなど積み大会に備えた。
 再開した校内での練習では、感染予防に注意を払いながらトレーニングに励む毎日。昨年4月のJOCジュニアオリンピックは55キロ級で出場したが、その後60キロ級に階級を上げた。レスリングは素早い片足タックルから寝技でポイントを重ねるスタイル。繰り返しダミー人形にぶつかり、得意の片足タックルとアンクル(相手の足首を両腕で決めて回転してポイントを奪う技)に磨きをかけるとともに、2つの得意技につなげるための技術習得に汗を流す。
 予選となった近畿ブロック大会で5位入賞を果たし、JOCで全国舞台も経験した。それ以来、公式戦では白星から遠ざかっている。開催が危ぶまれながら用意された県選手権、高校最後となる総体の代替大会に「普段やっていることを試合で発揮したい。体力には自信があるので持久戦に持ち込み、タックルとアンクルでポイントを奪いたい。最後の舞台で絶対に1勝する」と意気込む。米倉顧問は「長江律子副顧問と3人でやってきた。高校からレスリングをはじめ本当にいままでよく頑張ってきた。ケガなく万全の状態で挑んでほしい。3年間の集大成として、勝利をつかんで競技人生を終えてほしい」とエールを送る。


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