紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

ベトナムの有名女優レー・チーさんら日高町へ 〈2018年9月15日〉

2018年09月15日 08時30分00秒 | 記事

地引き網体験を撮影。左はバオ・アンさん

獲れた魚に大喜びのレー・チーさん(右)


 放送コンテンツ海外展開総合強化事業のベトナム国営テレビ(VTV)、TBSとの共同製作番組「Sac Mau Nhat Ban(日本の色)~農泊にっぽん旅~」で14日、日高町に取材班が入り、ベトナムでは有名な女優らが出演して地引き網体験やクエ料理、温泉館「海の里」みちしおで入浴、黒竹民芸品作りなどを撮影した。

 撮影には、出演するベトナム人タレントのバオ・アンさんと、ソニーのデジカメCMに出演するなどベトナムでは有名な女優のレー・チーさんが日高町を訪問。午前中、2人は、ふる里ペンション湯川前の柏ビーチで地引き網体験をして、地元民の協力で懸命に網を引いたり、この日とれたハマチやタイ、地元野菜などを使ったバーベキューを楽しんだ。レー・チーさんは「特にタイがおいしい」と大喜び、シーカヤックも体験した。
 午後からは温泉館「海の里」みちしおの湯をバオ・アンさんが入浴。原谷へ移動して、自生する黒竹を見て、歴史や特徴を聞いたり、民芸品作りに挑戦したほか、再び、ふる里ペンション湯川に戻り、幻の高級魚と呼ばれるクエの料理を食べるシーンを撮影。
 今回の撮影は、VTVで全国地上波放送される農林水産を体験する民泊や民宿を利用する「農泊」を軸に各地を訪ねるもので30分番組を5本作成するうちの和歌山県編。放送は11月23日から5週連続の予定で詳細は今後、決まる。
 日高町観光推進プロジェクト協議会(会長・松本秀司日高町長)がベトナムでの観光客誘致活動を続けてきた関係や全国鍋グランプリで日高町の天然クエ鍋が日本一に輝いたことなどから、県づたいに番組スタッフに紹介され、魅力的な観光地として取り上げられることが決まった。


その他の主なニュース

 御坊市藤井グラウンド復旧など今議会見送り、秋の臨時議会で対応

 27日の美浜町敬老会に松原のぶえ、小室あすかさん(歌)龍翔天舞(津軽三味線)出演

 由良町家庭教育講座「家庭でできる減災講座」で市場美佐子さんら非常時の備え助言

 県ゲートボール男女別選手権で女子は平(日高川町)、男子は美浜煙樹が優勝し近畿へ


印南中3年生が大学生と合同で防災学習 〈2018年9月14日〉

2018年09月14日 08時30分00秒 | 記事

車いすや高齢者になりきって避難する生徒

ポリ袋で作れる災害食作りにも取り組む


 印南中学校3年生27人が13日、神戸学院大学の学生と合同で印南避難センターを拠点とした防災学習を行った。避難が難しい高齢者や障害者の立場になって考えようと疑似体験キットを装着して避難を体験したほか、かまどベンチを使って湯を沸かし簡単に作れる災害食の炊き出し訓練にも取り組んだ。

 印南中では印南避難センター完成後の一昨年、昨年と3年生が同センターで、段ボールで間仕切りを作るなど避難所の設営や炊き出し体験と防災学習を行っており、今年も3年生を対象に実施。今回は神戸学院大学現代社会学部社会防災学科の女子学生有志でつくるサークル「防災女子(27人)」のメンバーとして同校卒業生の浜本尚実さん(1年)が活動しているのが縁で合同で防災学習に取り組むことになった。
「避難弱者(車いす)体験」をテーマに実施。中学校で生徒が5班に分かれ、避難場所までの避難経路を相談しながら決め、防災女子の活動をサポートしている大学の社会連携部職員の前田緑さんから災害時発生時に避難が困難となる車いす利用者や高齢者、障害者など災害時要援護者について話しを聞いたあと、生徒は中学校や旧役場前などをスタート地点に5班に分かれ、高齢者や視覚障害者の擬似体験キットを装着したり、車いすに乗っての避難を実践。
 ほとんど見えなくなる眼鏡や足に重りを付けるなど視覚障害者や高齢者になりきったり、人形の赤ちゃんを抱いてや車いすをロープでけん引するなどして高台にある避難場所の印南避難センターに向かった生徒は坂道や段差などもあり、避難に苦労する箇所を確認しながら歩いて避難した。
 印南避難センターへ避難し防備録に記入したあと、災害食の炊き出しも行い、浜本さんら大学生4人の指導でポリ袋に材料を入れて沸かした湯で調理する「ひじきと梅のまぜごはん」「蒸しパン」などを作った。生徒は同センター敷地に設置している災害時にかまどとして活用できる防災かまどベンチを使って湯を沸かすなどして災害食作りに取り組んだ。出来上がった災害食は生徒達が試食したほか、見学の地元民も味わった。
 高齢者擬似体験キットを装着して避難した東紋秀君は「とても動きづらく大変でお年寄りの苦労がわかった。そういう場に遭遇すれば補助したいと思った」と災害時要援護者の大変さを実感した。後輩と訓練を行った浜本さんは「今回の体験を通して避難が難しい弱者の気持ちを考えるきっかけになれば。そしていざという時にサポートできるようになってほしい」と話した。
 午後は「災害時中学生だからできること」をテーマにワークショップを行い、最後に班ごとに発表した。
 今回の合同防災学習には町総務課や教委、社協職員も参加した。


その他の主なニュース

 御坊市議会日高港振興対策特別委員会でバイオ発電計画など現状を報告

 和佐小学校児童が文化庁事業で邦楽器による伝説舞台「羽衣」鑑賞

 17日の敬老の日を前に三浦源吾・日高振興局長が白寿苑を訪ね100歳の長寿祝う

 日高高校・附属中学校主催の地域合同避難訓練に向け住田アナ(NHK大阪放送局)講話


日高川町美山地区3小学校で新しいテレビ会議システムを導入し初授業 〈2018年9月13日〉

2018年09月13日 08時30分00秒 | 記事

新しいテレビ会議システムを使って離れた3校の児童が
初授業を実施


 小中学校間を結ぶ新しいテレビ会議システムを導入した日高川町美山地区で11日、川原河、笠松、寒川第一の3小学校をつないで初の授業が行われた。新システムの導入により、離れた学校で授業を受ける児童の表情や声も鮮明に伝わるなど、同システムを活用した小規模校の教育課題の解決に期待が寄せられる。

 美山中を含む4校に、新しく大型の電子黒板やカメラ、パソコンを配備。初めての授業となった11日は、笠松、川原河、寒川第一小の5、6年生12人が道徳の授業を受けた。ホスト校の笠松小で橋本和輝教諭が行う授業を他校のモニターに映し出し、教科書の教材に沿って橋本教諭が質問すると、モニターを通して他校の児童らが意見を出し合うなどして授業を進めた。
 授業を担当した橋本教諭は「モニターの画面が大きくなり、子ども達の表情もよく分かるようになった。回線も安定し、音声も途切れずに違和感なく授業が行えるようになった。カメラが1台のため、教師の立つ位置や黒板がモニターに映らないなどの課題もあり、試行錯誤しながらより良い授業を進めたい」。授業を見学した湯川宗一教育長も「初めての授業としては、システムを有効活用した授業ができたと感じた。改善すべき点も見つかり、小規模校の抱える教育課題を解決できる環境づくりをさらに進めたい」と話した。
 美山地区では、平成24年度から3小学校の児童が一緒に授業を行う集合学習を取り入れており、昨年度からは、テレビ電話を使った
交流するシステムを管内で初めて導入。今年度は、大型の電子黒板やカメラ、パソコンなどのフルHD高画質のテレビ会議システム用機器を新しく配備し、リアルタイムで高画質な映像と音声による円滑な集合学習が可能に。今後は同システムをさらに活用し、集合学習を補うものとして小規模校の教育環境改善につながると期待されている。


その他の主なニュース

 御坊市議会一般質問で台風21号の対応質す

 日本学生陸上女子円盤投で東京女体大の酒井梨々華さん(紀央館出身)3位

 ママさんバレー県予選で日高クラブ冬季2回目V、全国へ

 日高町比井小学校2、5年生が鎌で稲刈り体験


JOCバレー県選抜に宮崎君(大成)鈴木、笹野(日高)堺目(上南部)さん 〈2018年9月12日〉

2018年09月12日 08時30分00秒 | 記事

 12月下旬に大阪市で開催するJOCジュニアオリンピックカップ第32回全国都道府県対抗中学バレーボール大会の県選抜メンバーに日高地方から男女あわせて4選手(いずれも3年)が選ばれた。男子は4年連続となる大成から宮崎雅椰選手、女子は鈴木美柚、笹野文乃両選手(日高)、堺目愛和選手(上南部)の3選手が初の県代表入りした。和歌山市で8日に結団式があり、12月25日から大阪市中央体育館などで開催される全国大会に向けて始動した。

 最終選考会は7月28日に湯浅スポーツセンターで行い、県内各郡市から選ばれた候補選手が参加。サーブやレシーブ、スパイク、ブロックなどの練習やゲーム形式のプレーを参考に男女12人を決めた。
 男子は、昨年の県新人大会3位で近畿大会にも出場した大成中から4年連続の選出で、宮崎君が選抜入りした。宮崎君は大成中でウイングスパイカーとして活躍。身長172センチながら強力なスパイクが持ち味、重みのあるアタックの破壊力は県下ナンバーワンとも言われる。宮崎君は「県下のトップレベルの選手に追いつけるように頑張りたい。1試合でも多く出場して1本でも」と意気込みを見せる。
 上南部・南部の合同チームの主将を務めた堺目選手(180センチ)は、エースアタッカーとして得点を量産しチームをけん引、県準優勝に導いた。長身と跳躍力を生かした打点の高いスパイクが魅力で最高到達点は290センチを誇る。JOCではアタッカー、ブロッカー両方での活躍に期待がかかる。ジュニア時代には全国大会も経験。大舞台に「スパイクをたくさん決めて、レシーブでは足を引っ張らないようにしたい。みんなでベスト8をめざしたい」と闘志を燃やす。
 鈴木選手(174センチ)は力強いスパイクを武器にしたレフトアタッカーで、コーナーへ決める力も備えており、1年生の頃から試合に出始め、2年生でレギュラー入り、今では日高中の得点源でエースで活躍。アタッカーながらレシーブ力も発揮できる。
 笹野選手(163センチ)は2年生まではサブでセッター、新チームとなってからはレギュラーでウイングスパイカーとしてライトに入る。セッターとしては流れを変えるトス回しや、アタッカーとしてはコースに狙い分けるなど技術あるスパイクが売り。
 日高中は昨年の新人大会以降は県大会すべてを制覇しており、近畿出場も果たし、鈴木、笹野両選手とも副主将でチームに貢献。
 鈴木選手は「チームを引っ張っていけるように力強いスパイクを決め、自分の売りを出し切りたい」。
 笹野選手は「どちらのポジションで出ても、レベルの高い攻撃を組み合わせることができれば。自分より高い選手に勝てるように頑張りたい」と話した。


その他の主なニュース

 御坊市議会が藤井グラウンド浸水対策で県に要望

 日高川町かわべ保園児が飛ばした風船に岡山から返事の色紙

 駒場清浩・駒場工務店会長が個人史出版、仕事一筋66年振り返る

 美浜町三尾場外離着陸場(ヘリポート)完成、津波など災害時の孤立防止へ


県高校野球新人戦決勝で南部が和歌山東を逆転で下し16年ぶり優勝 〈2018年9月11日〉

2018年09月11日 08時30分00秒 | 記事

和歌山東打線を1失点に抑える好投の周家

南部は8回、小竹の右中間3塁打などで4点を奪い逆転


 県高校野球新人戦の決勝戦が9日、田辺市スポーツ公園野球場であり、南部が4-1で和歌山東を逆転で下し、16年ぶり4度目の優勝を飾った。南部は先発の周家が4回まで1人の出塁も許さず、7回に不運な形で1点を先制されたが、8回に尾田の同点適時打、小竹の適時3塁打などで一挙4点を奪って逆転勝ち。周家の快投が終盤の逆転劇を呼び込んだ。

 ここ数年は部員不足などで低迷が続いていた南部が、準決勝で智辯和歌山を下すなど16年ぶりの優勝で古豪復活を印象づけ、来春の選抜出場に向けて弾みを付けた。
 和歌山東との決勝は、背番号6の周家が先発。初回を三者凡退の立ち上がりを見せると、4回まで1人の出塁も許さない完璧な投球を見せた。5回無死から初安打を許し、けん制悪送球や捕逸で2死3塁のピンチを背負ったが、この試合初の奪三振で切り抜けた。
 一方の南部打線は、2回2死から小竹が左前打、周家の中前打で三塁送球の間に周家も二進して2死2、3塁の先制機も後続が凡退。4回は1死から尾田が四球のあと、5番・三上の左中間を破ると思われた打球を中堅手が好捕。続く小竹の左翼線の打球も好捕されるなど和歌山東の外野守備陣に先制点を拒まれた。
 好投の周家は、5回無死から自身2安打目を放ち、酒井と奈良の犠打で2死3塁と攻めたが、再三の好機にあと一本が出ない。すると7回表、2死から南部内野陣の乱れと内野安打でピンチを招き、適時打で不運な先制点を奪われた。
 南部は7回裏に先頭の三上が中前打、2つの内野ゴロで三進するも追いつけずに迎えた8回。1死から湯川が四球、安井の中前打で好機を作ると、継投策に出た和歌山東の2番手から尾田が左前に同点適時打。続く三上の打席に捕逸で逆転すると、6番・小竹が右中間を深々と破る2点適時打で4点を奪った。周家は、9回に四球と連打で無死満塁の大ピンチを迎えたが、最後まで速球の威力は衰えずに飛球2つで2死を奪うと、最後の打者を三振に仕留めて被安打6の1失点で完投した。

▽決勝

和歌山東
 000000100 1
 00000004× 4
南  部

【東】野口、玉置-岡崎
【南】周家-玉置
【3塁打】小竹(南)


その他の主なニュース

 山ねいろ(中津川)で御坊市出身の歌手、高橋樺子さん初ライブ

 リノベーションスクール@美浜、斬新な見立てで3物件の事業計画を提案

 CCCパラダイス御坊オープニング記念オフ会、紀州鉄道に乗り寺内町散策

 芦屋に憧れ免許証に不実記載で日高川町の20代女を逮捕


山本琴美さん(美浜町)御坊市空き店舗補助金活用し本町商店街で飲食店開業 〈2018年9月9日〉

2018年09月10日 08時30分00秒 | 記事

店内を改装し「ゆめみ茶屋」をオープンさせる山本さん


 御坊市が、市内商店街の空き店舗対策で平成26年度に創設した商店街空き店舗対策事業補助金制度の第1号認定者が決まった。認定者は美浜町和田、山本琴美さん(28)で、本町商店街の大浜通り交差点近くの元喫茶「ふみや」を借り、10月6日にアニメに登場する食べ物を再現した「あにめし」をコンセプトにしたサブカルチャー・カフェ&バー「ゆめみ茶屋」を開業する。制度創設5年目にして初の活用に市商工振興課は「これをきっかけに利用が増え、商店街活性化につながれば」と期待している。

 この制度は「やる気のある若手起業家らを支援しよう」と創設。当初は空き店舗の改修補助として改修にかかった費用の2分の1(上限20万円)、家賃補助として開業から1年間、家賃の2分の1(上限月3万円)を補助する内容で、補助額は最大56万円。創設前には空き店舗を借りて開業したケースが数件あり、さらに弾みがつくと期待されたが、申請がなく、29年4月に改正した。
 改正内容は(1)市内商店街地域に限定していたのを「寺内町周辺」に拡大(2)家賃補助は2分の1(上限月3万円)から2分の1(上限月5万円)、改修補助は2分の1(上限20万円)から2分の1(上限50万円)にそれぞれ増額し、最大110万円に増やした(3)店舗購入補助を新たに設け、開店から1年後に2分の1(上限60万円)を補助(4)営業日は「週5日以上、午前10時~午後6時」を「おおむね週半数以上、昼間」に緩和した。
 改正後も問い合わせはあるものの申請には至っていなかったが、8月に山本さんが初めて申請を出し、市商店街空き店舗審査委員会の意見を聞き、初の認定者に決まった。改装費として上限の50万円を補助するほか、家賃補助として開店から1年後に1年間の補助金を支払う。木下由美・市商工振興課長は「初めて認定者が決まったことを大変うれしく思います。10月のオープンを楽しみにしています。新たに起業する人には利用しやすい制度となっているので、これをきっかけに利用が増え、商店街活性化につながることを期待しています」と話した。
 山本さんは母親と美浜町和田に「カフェ&バー ミュージックハウスねいろ」、姉と日高川町中津川に「サウンドカフェねいろ」を共同経営。今回は一人で「ゆめみ茶屋」をオープンさせる。サブカルチャーのアニメやマンガ、小説が好きで、煙樹ケ浜でコスプレ撮影会を開いたり、アニメソングのカラオケ大会を催したり、10月27日のごぼう商工祭でもコスプレ撮影会を計画するなどさまざまなイベントを行っているが、その拠点となる店を持ちたいと思っていたところ、商店街の人にこの空き店舗を紹介してもらい「広くてすごく良いところ」と一目で気に入った。
 アニメに登場する食べ物、料理を再現した「あにめし」を中心に趣向を凝らしたランチ、カフェ、バーを営業。市内にはマンガ喫茶や古本屋などがないことから店内にはマンガや小説などを集めた本棚を置き、4つのテーブルには昔のファミコンなど懐かしいゲームが楽しめるモニターを据え付ける。「同じ趣味を待った人が集まり、楽しい時間を過ごせる店にしたい。地域の人たちにも気軽に来ていただき、憩いの場としてご利用いただきたい」と話した。ランチは午前11時30分~午後2時、カフェは午後2時~午後5時、バーは午後8時から午前0時。定休日は日曜日。ただしオープン翌日の7日は営業する。電話22・5115。


その他の主なニュース

 世界的活躍の若手シェフ2人が堀河屋野村(御坊市)で伝統のしょうゆ造り学ぶ

 リノベーションスクール@美浜開校、9日公開プレゼンへ

 第61回県下剣道大会で日高支部一般女子が初優勝

 日高川町が今年も子育て支援商品券を発行、第1、2子の児童生徒に3万円


和田勇氏二女(米国)11月の顕彰イベント出席で14年ぶり来坊へ 〈2018年9月8日〉

2018年09月08日 08時30分00秒 | 記事

平成16年4月に柏木市長を表敬した長女の故・ミヤコさん、
二女のマリコさん(写真右から)

故・和田勇氏


 御坊市名誉市民第1号で東京にオリンピック(1964年)を呼んだ男として有名な故・和田勇氏の二女、メアリー・マリコ・ロースさん(77)=アメリカ・サンフランシスコ在住=が、市と和田勇顕彰会が11月17日に開く顕彰イベント「和田勇を考える」(仮称)にあわせて来坊することが決まった。マリコさんは平成16年に行った名誉市民授与式に出席しており、御坊市を訪れるのは14年ぶり。顕彰イベントに出席するほか、歓迎会や和田勇コーナーのある御坊寺内町会館見学などを予定している。

 市は平成16年の市政施行50周年記念事業で和田勇氏に名誉市民第1号の称号を贈った。同年4月に御坊ロータリークラブ創立50周年記念式典にあわせて名誉市民授与式を行い、マリコさんと、和田勇氏の長女で昨年死去した故・グレース・ミヤコ・宮本さん=アメリカ・ハワイ=の2人が来坊し、柏木征夫市長から表彰状と記念品が贈られ、ミヤコさんはパネルディスカッションに参加して和田勇氏の人柄や思い出などを語った。
 2019年のNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリンピック噺~」に和田勇氏を取り上げてもらえるように市が昨年度、御坊商工会議所など各種団体と顕彰会を設立し、さまざまな顕彰事業やプロモーション活動を展開。顕彰会事務局長の岡本恒男さんが日ごろからマリコさんとメールで連絡を取りあっており、先日、これまでの活動報告書や新聞掲載記事、きのくに信用金庫御坊営業部や紀陽銀行御坊支店が製作したPRグッズなどを郵送した。
 受け取ったマリコさんから「父の顕彰事業すべてに感動しました。父は少し恥ずかしがるかもしれませんが、あなたの市を誇りに思うでしょう」と喜びの声が寄せられるともに、夫のブレントさんと一緒に11月の顕彰会イベントにあわせて来日し、14年ぶりに御坊市を訪れるとの連絡があった。11月15日ごろに来日し、3~4泊程度滞在する予定だという。
 顕彰イベントは11月17日に市民文化会館で開き、市文化財保護審議会委員の大谷春雄さん=大谷呉服店=が脚本、舞台演出する朗読劇、岡本事務局長や大谷さん、NPO法人わかやまスポーツ伝承館=和歌山市=の代表者3人をパネリストにパネルディスカッションする。マリコさんはこれに出席し、和田勇氏の功績などを常設展示している御坊寺内町会館見学、歓迎会開催などを計画している。
 顕彰会は今年度事業で御坊南海バス(株)の協力で路線バスの右側側面に和田勇氏のラッピングをほどこし「走る広告塔」としてPRに努めているほか、JR御坊駅に横断幕やPR看板を設置したり、PRグッズをつくりJR天王寺駅や高速道路SA等で啓発。日高高校生徒の協力で和田勇氏の紙芝居を制作して市内の幼稚園、保育園に配布する。


その他の主なニュース

 印南町で停電続く独居高齢者宅に保健師が訪問し健康状態など確認

 由良町議会議長に山名実氏、副議長に馬場博文氏

 全日本弓道選手権大会に長岡修さん(日高川町)徳田彩加さん(美浜町)出場へ

 台風21号で日高川町上阿田木神社の直径約2mの杉の大木倒れる


台風21号の管内農林水産業被害2億3千万円 〈2018年9月7日〉

2018年09月07日 08時30分00秒 | 記事

暴風でハウス被害相次ぐ(日高町)


 日高振興局が、台風21号による日高地方の農林水産業被害額(第1報)をまとめた。総額2億3281万6000円で、内訳は農作物6646万6000円、園芸施設1億2812万円、水産2773万円、林業1050万円。農業関係ではミニトマトやミカンの被害が多く、市町別では日高川町6609万円、日高町5763万円の被害が出ている。暴風による塩害や長時間停電などで被害額はさらに増える見通し。
 
 農作物はハウス破損等による倒伏等の被害があったミニトマト、倒木や塩害など被害があったミカンが大きい。市町別では日高川町の3419万円が最も多く、主な内訳は温州ミカン1661万円、ナス704万円、ハッサク633万円など。次いで日高町の1640万円で、ミニトマト1544万円が大きい。
 御坊市はゴーヤー441万円、ナス310万円など1030万円▽由良町はミニトマト364万円、スプレー菊120万円など502万円▽みなべ町はミニトマト56万円。
 園芸施設関連はビニールハウスの全半壊やパイプハウス、鉄骨ハウスなど破損がほとんど。市町別では日高町の4123万円が最も多く、次いで日高川町の3190万円。御坊市は1175万円、由良町は1960万円、印南町は1174万円、みなべ町は1191万円。
 農作物、施設を合わせた被害額は日高川町6609万円、日高町5763万円、由良町2462万円、御坊市2204万円、みなべ町1247万円、印南町1174万円。
 水産は由良町漁協、比井崎漁協、三尾漁協、紀州日高漁協で事務所や製氷施設、荷さばき施設など施設の窓ガラス、屋根、壁などが破損。塩屋漁港で船内機の転覆、由良町釣り公園で筏流出、日高川漁協で飼育ハウス一部破損の被害もあった。
 林業は美浜町の煙樹ケ浜松林、みなべ町の保安林、日高川町の備長炭窯に被害があった。


その他の主なニュース

 紀州鉄道フォトコンテスト最優秀に瀧本祥司さん(美浜町)

 県「人権の花運動」コンテストで笠松小学校(日高川町)2年ぶり最優秀賞

 台風21号で美浜町の煙樹ケ浜松林倒木多数、被害甚大

 日高町みちしおの湯を停電で風呂に入れない町民に無料開放


台風21号 史上最高50メートルの暴風、管内全域停電で「生活できない…」 〈2018年9月6日〉

2018年09月06日 08時30分00秒 | 記事

御坊湯浅道路の日高川上付近で3台のトラックが横転

松の木の倒木が相次ぎ県道などを塞いだ(美浜町吉原)


 台風21号が通過した4日、日高地方でも御坊市で観測史上最高の最大瞬間風速50メートルの暴風が吹き荒れ、生活に大きな影響が出ている。各地で屋根瓦などが飛び、トラックが横転、乗用車のガラスが割れ、倒木で通行止めが多発。管内の全域で長時間にわたる停電が続き、食料品などを扱う店舗も閉店となり、多くの住民が苦悩の一夜を過ごした。被害の全貌は掴めていないが、時間が経つごとに被害が大きくなっている。停電の影響で5日も全市町の小中学校が臨時休校の措置をとるなど生活への影響が続いている。
 
 台風21号は4日正午ごろに最接近し、御坊市消防本部では午後0時52分に観測を始めた平成15年以降で最高の瞬間最大風速50メートル、日高川町の川辺観測所でも午後0時11分、平成23年9月に記録した34・4メートルを大幅に上回る瞬間最大風速42・2メートルを記録するなど観測史上最高の暴風が日高地方を襲った。御坊湯浅道路の日高川上付近では3台のトラックが横転し、御坊市野口の駐車場や県道でも車が倒れた。管内全域で屋根瓦や民家の塀、看板などあらゆる物が強風で飛ばされ、軽乗用車を中心に突風で窓ガラスが割れ、台風通過後は道路に散乱する光景が広がった。
 住民を苦痛にさせたのは長時間に渡る停電。台風の最接近時から電気が止まり始め、5日朝も管内の広い範囲で停電が続いた。生活の機能は完全にマヒし、4日午後以降は食料品などを扱う店舗やコンビニも閉店状態となり、自家発電で営業するコンビニには長蛇の列が出来た。夕飯に苦悩する住民、暑さをしのぐために車の中で一夜を過ごす人もいた。

家屋全壊2戸、各所で一部損壊
負傷者2人 市内で大きな被害

薗で空き家が全壊(御坊市)

 
 暴風が吹き荒れた御坊市では塩屋町北塩屋の木造平屋住宅、薗の木造2階空き家がそれぞれ全壊したほか、市内全域で住宅の瓦やトタン、屋根の一部などが飛散し、道路に散乱。飛散物で住宅の窓カラスが割れたり、車が破損するなどの被害も相次いだ。
 電柱や街路灯、木が倒れたり傾いて一時通行止めになったところも各所であった。家屋の一部損壊は調査中だが、かなりの被害にのぼると見ている。また、名田町ではビニールハウスの被害も多かった。
 市役所では20数年ぶりに窓ガラス(横80センチ、縦2メートル)4枚が破損したほか、市斎場玄関外のエントランスの一部がはがれたり、市役所前駐車場に駐車していた車に飛散物が当たるなどの被害があった。
 名屋町では出動中の30代市消防隊員が飛散物にあたり負傷し、熊野では20代女性が自宅ドアに指を挟まれ負傷した。市が開設した避難所の福祉センターには53世帯71人、財部会館には7世帯11人が避難し、4日夕方には全員帰宅した。

潮位3.16メートル、御坊市で過去最高
 
 台風21号の通過に伴い、紀伊水道や大阪湾周辺各地で潮位が上昇し、御坊市では4日午後0時48分に過去最高の3・16メートルを記録した。


その他の主なニュース

 高校バドミントン県予選で畑中理子、竹中美裕さん(紀央館)近畿へ

 印南町公民館ロビーで手まり、短歌、俳句、川柳作品展開催中

 7・8日  日高高校・附属中学校文化祭

 日高川町川辺消防団夏季訓練、団員200人が礼式訓練


印南町社会福祉協議会が「あんしんカード」の配布始める 〈2018年9月5日〉

2018年09月05日 08時30分00秒 | 記事

自宅の目につくところにあんしんカードと避難経路を
記した地図を張り、避難行動意識を高める


 印南町社会福祉協議会(森尾正稔会長)は、災害時発生時に避難が困難となる災害時要援護者に避難の意識を高めてもらおうと、避難場所や日ごろ気にかけてくれている近所の人、家族など緊急連絡先などを記入し自宅の目につきやすいところに張っておく「あんしんカード」の配布を3日から始めた。自治体では災害時要援護者名簿を作成しているが、避難意識を高める取り組みは日高地方では初めて。対象者は279人で社協は今年中に配布を終えたいとしている。

 社協は災害時に命を守るためには地域住民が自発的に避難することが重要とし、今回は特に災害時要援護者に避難の意識を高めてもらおうと「あんしんカード」を配布することにした。カードは自分が逃げようと考えている高台などの避難場所2カ所、日ごろから自分を気にかけてくれている家族や近所の知人など2人の名前、家族や親戚など2人の緊急連絡先、かかりつけ医を記入し、自宅内の見やすい場所に張り、避難場所などを本人に強く意識づけ、災害時発生時の避難行動につなげるのが狙い。また、カードを持って避難すれば迅速な安否確認にもつながる。
 町内の災害時要介護者は独居や高齢者世帯など279人で、3日から配布を始めた。初日は社協職員や民生委員が印南地区の浜西、切目地区の島田の対象10世帯を訪れてあんしんカードを配布。職員らは「あんしんカード」の趣旨などを説明し、本人から聞き取りを行うなどしてカードに避難場所などを記入したあと、自宅内にカードとともに避難場所までの経路記したマップも添えて張った。
 あんしんカードを目につくところに張った高齢者は「災害が発生したら避難場所に逃げるようにしたい」と話していた。


その他の主なニュース

 日高地方トップ切る印南祭の地元でならし始まる

 御坊市教育委員会が御坊祭ガイドブック500冊販売

 美浜町議選に新人、森本敏弘氏(共産)出馬表明

 県高校ホッケー選手権で紀央館女子V、男子準Vで近畿へ