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山本琴美さん(美浜町)御坊市空き店舗補助金活用し本町商店街で飲食店開業 〈2018年9月9日〉

2018年09月10日 08時30分00秒 | 記事

店内を改装し「ゆめみ茶屋」をオープンさせる山本さん


 御坊市が、市内商店街の空き店舗対策で平成26年度に創設した商店街空き店舗対策事業補助金制度の第1号認定者が決まった。認定者は美浜町和田、山本琴美さん(28)で、本町商店街の大浜通り交差点近くの元喫茶「ふみや」を借り、10月6日にアニメに登場する食べ物を再現した「あにめし」をコンセプトにしたサブカルチャー・カフェ&バー「ゆめみ茶屋」を開業する。制度創設5年目にして初の活用に市商工振興課は「これをきっかけに利用が増え、商店街活性化につながれば」と期待している。

 この制度は「やる気のある若手起業家らを支援しよう」と創設。当初は空き店舗の改修補助として改修にかかった費用の2分の1(上限20万円)、家賃補助として開業から1年間、家賃の2分の1(上限月3万円)を補助する内容で、補助額は最大56万円。創設前には空き店舗を借りて開業したケースが数件あり、さらに弾みがつくと期待されたが、申請がなく、29年4月に改正した。
 改正内容は(1)市内商店街地域に限定していたのを「寺内町周辺」に拡大(2)家賃補助は2分の1(上限月3万円)から2分の1(上限月5万円)、改修補助は2分の1(上限20万円)から2分の1(上限50万円)にそれぞれ増額し、最大110万円に増やした(3)店舗購入補助を新たに設け、開店から1年後に2分の1(上限60万円)を補助(4)営業日は「週5日以上、午前10時~午後6時」を「おおむね週半数以上、昼間」に緩和した。
 改正後も問い合わせはあるものの申請には至っていなかったが、8月に山本さんが初めて申請を出し、市商店街空き店舗審査委員会の意見を聞き、初の認定者に決まった。改装費として上限の50万円を補助するほか、家賃補助として開店から1年後に1年間の補助金を支払う。木下由美・市商工振興課長は「初めて認定者が決まったことを大変うれしく思います。10月のオープンを楽しみにしています。新たに起業する人には利用しやすい制度となっているので、これをきっかけに利用が増え、商店街活性化につながることを期待しています」と話した。
 山本さんは母親と美浜町和田に「カフェ&バー ミュージックハウスねいろ」、姉と日高川町中津川に「サウンドカフェねいろ」を共同経営。今回は一人で「ゆめみ茶屋」をオープンさせる。サブカルチャーのアニメやマンガ、小説が好きで、煙樹ケ浜でコスプレ撮影会を開いたり、アニメソングのカラオケ大会を催したり、10月27日のごぼう商工祭でもコスプレ撮影会を計画するなどさまざまなイベントを行っているが、その拠点となる店を持ちたいと思っていたところ、商店街の人にこの空き店舗を紹介してもらい「広くてすごく良いところ」と一目で気に入った。
 アニメに登場する食べ物、料理を再現した「あにめし」を中心に趣向を凝らしたランチ、カフェ、バーを営業。市内にはマンガ喫茶や古本屋などがないことから店内にはマンガや小説などを集めた本棚を置き、4つのテーブルには昔のファミコンなど懐かしいゲームが楽しめるモニターを据え付ける。「同じ趣味を待った人が集まり、楽しい時間を過ごせる店にしたい。地域の人たちにも気軽に来ていただき、憩いの場としてご利用いただきたい」と話した。ランチは午前11時30分~午後2時、カフェは午後2時~午後5時、バーは午後8時から午前0時。定休日は日曜日。ただしオープン翌日の7日は営業する。電話22・5115。


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