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30年度県ナース章に保健師の南ふみ(御坊市)准看護師の辻本多惠子(日高川町)さん 〈2018年9月28日〉

2018年09月29日 08時31分36秒 | 記事

 保健師や助産師、看護師、准看護師の功績をたたえる平成30年度県ナース章に日高地方から御坊市健康福祉課統括保健師の南ふみさん(59)=御坊市名田町=と、塩路内科胃腸科准看護師の辻本多惠子さん(66)=日高川町=の2人が選ばれた。県下受賞者は14人。表彰式は10月4日午前11時から県庁正庁で行い、仁坂吉伸知事から表彰状と純銀製のメダルを贈る。昭和45年から表彰が始まり、今回で受賞者は488人。

 南さん 昭和56年に保健師として市に採用され、住民の身近な相談相手として母子保健分野を中心に住民の健康保持や増進に尽力し、市民や同僚、後輩からの信頼も厚い。平成14年度に母子保健の将来を考える市母子保健連絡協議会、20年度に乳幼児期から学校保健へつなぐための発達支援検討会を設置し、県下でいち早く5歳児健診を導入するなど就学支援のための連携調整体制を整えた。
 障害児支援では療育資源が限られた地域での乳幼児期から就学までの一貫した障害児支援体制づくりを整えたほか、地域の健康課題解決に向け、26年度に県立医大と協定を結び、受動喫煙防止などの疫学研究にも積極的に取り組んだ。29年度から統括保健師として健康福祉、介護福祉両課の保健師12人を束ね、後輩の育成、連携に努めている。
 市職員でナース章を受賞するのは初めて。南さんは「市町村の保健師としてこのような立派な賞をいただき、大変光栄です。私一人の力ではなく、多くの皆さんのお陰と感謝しています。私と同じように市町村で勤務する保健師の励みになればありがたいです」と笑顔で話した。
 29年度に開設した子育て世代包括支援センター「にっこりあ」は市の実情にあわせて工夫した事業の典型として妊産婦らから好評を得ている。受賞を機に「住民の皆さんが健康づくりにもっと関心を持ってもらえるよう努めたい」と話した。
 辻本さん 和歌山市の整形外科病院に勤務したあと、国立療養所和歌山病院の外来に勤務。平成元年に塩路内科胃腸科医院が開業した翌年から同医院の外来業務などに携わり、28年間の長きにわたって同医院の診療を支えている。
 看護師を志そうとした時、家族の反対を受けたが、かわいがってくれた祖母が病気になった時に「役に立ちたい」という思いを貫いてこの道を選んだという。その気持ちを忘れずに過ごす中、今でも多くの年配の患者と接する中で、逆に元気を与えてくれることも多かったと話す。子供の時に病院を訪れた人が、大人になり子どもを連れて来て声を掛けてくれた時には長く続けてきて良かったと感じる。どの病院に行っても周囲の方に恵まれ「感謝の思いしかない」と。
 複数の病院での経験をいかし、手術が必要な患者に対して不安を軽減できるようていねいな相談に応じるなど患者に寄り添った介護を実践。准看護師として勤務しながら、塩路医師の検診に同行し、地元日高川町内の小中学校での生活習慣病予防検診に携わるなどボランティアでも尽力した。
 県ナース章の受賞に辻本さんは「塩路先生はじめ、病院スタッフ皆さんのお蔭でこのような立派な章を頂けたのだと感謝しています。患者さんにとって何でも気軽に相談してもらえる存在でいられるように、これからもいつも笑顔を絶やさないことを心掛けて頑張っていきたい」と話している。


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