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日高川町が川辺簡易水道・入野浄水場の新設工事に着手へ 〈2015年6月26日〉

2015年06月26日 08時30分00秒 | 記事

川辺簡易水道・入野浄水場の新施設完成予想図

ルート変更で入野橋にも耐震化した管路が完成


 日高川町は、平成28年までの2カ年で約4億8000万円を投じ、入野地内にある町簡易水道事業の浄水場施設の新設工事にまもなく着手する。昭和52年に完成した既存施設は、老朽化に加えて浄水機能の不足が指摘されていたが、新施設には、最近問題となっている耐塩素性原虫にも対応できる紫外線処理装置などを導入。最新の設備を整えた浄水施設となり、安全な水道水供給の安定化が図られる。

 川辺簡易水道事業は、昭和53年に認可を得たあと、現在は計画人口4920人、計画1日最大2356立方メートルで給水している。入野橋北西付近にある既存の浄水場は、昭和53年の認可当時に完成したもので老朽化しているうえ、施設自体も塩素滅菌だけで浄水機能の不足が指摘されていた。ここ数年、塩素では死滅しない耐塩素性原虫の混入が問題視されており、これらの問題を解決するために既存施設に隣接した場所に新施設を2カ年で整備する。
 約4億8000万円を投じる新しい浄水場は、既存施設と同規模だが、調整池や洗浄排水池はじめ、既存施設にはなかった耐塩素性原虫に対応するための紫外線処理棟や紫外線処理設備を備える。また、現在、地元が管理している江川簡水を同施設に統合するため、約2キロの管路工事にも着手する計画だ。
 一方、全国で耐用年数を超えた水道管の老朽化が懸念される中、昭和50年代前半に整備された川辺地区でも約40年が経過して老朽化。市木久雄町長は、2年前の町長選で水道管の耐震化の推進を公約に掲げ、耐震化に伴って老朽化した水道施設の更新を加速。平成25年度は補助事業で町役場本庁周辺から入野地内への約1・8キロ、町単独事業で南山スポーツ公園に通じる約400メートル間の水道管を金属製の管路で耐震化したほか、平成26年度には入野地内から和佐地内にかけての配水管、水源地から配水池までの送水管約3キロなど町単独事業を含めて約3・7キロの区間で耐震化を進めた。
 今春、耐震化が完了した入野~和佐間では、入野の水道事務所付近から日高川右岸を通って若野橋を経由していた配水管のルートを、入野橋から日高川左岸を通って若野橋東の既存施設に接続するルートに変更する形で施設を更新した。


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