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御坊市議会が知事に日高川防災力強化要望 〈2015年6月27日〉

2015年06月27日 08時30分00秒 | 記事

全会一致で知事あての意見書採択


 御坊市議会は6月定例会最終日の26日、日高川の防災力強化を求める意見書を全会一致で採択し、仁坂吉伸知事あてに送付した。平成23年9月の日高川大洪水など集中豪雨が相次いでいるほか、巨大地震による津波被害も懸念され、日高川水系の防災・減災対策は急務。執行部も県当局に働きかけており、議会としても歩調を合わせる形で対策強化を強く求める意見書を提出することにした。

 提案者の松本隆史産業厚生常任委員長は「本会議や委員会など、ことあるごとに日高川の災害復旧対策や減災・防災対策を取り上げ、市当局に要望し、市から県に働きかけてもらってきた。住民の強い思いを議会から、県当局に届けることも必要。防災力強化については市当局と議会の共通認識であることを確認した上で、意見書として議会の強い意志を県当局に届けたい」と経緯を説明した。
 意見書は「平成23年9月の集中豪雨で日高川水系で多大な被害が発生し、当市でも危険水位を超え、非常に危険な状況にあった。その上、この水害で上流から流出した大量の土砂が堆積し、河床が上昇しているため、今後の集中豪雨に対して懸念している。日高川水系の堤防は河川の増水や氾らんに対処した構造であるため、南海トラフ巨大地震に伴う津波そ上に対しても非常に危ぐされており、その対策が急務」とし(1)堆積した土砂を撤去し、河床の整備を図る(2)河川内に自生している樹木等を撤去し、河川の機能を十分に発揮させるよう適切に管理する(3)堤防の保全強化を行い、防災避難路としても活用できるように整備する-を強く求めた。
 県は現在、日高川水系河川整備計画の策定作業を進めている。先日開いた流域2市3町の行政、自治会、有識者らで構成する日高川を考える会で今後20年間をメドに実施する日高川、支川の具体的な事業メニュー案を提示。日高川は9地区で河道掘削や堤防整備など。支川は下川が放水路設置、西川や斉川が河道掘削など、堂閉川が河道付け替えを挙げ、委員や専門家、住民の意見を聞きながら今年度末を目標に策定する。
 本会議では平成27年度一般・特別会計補正予算など議案20件、追加の公平委員会委員に田端良一氏(73)=吉田=、人権擁護委員候補者に天野孝二氏(73)=薗=の再任を求める人事案件、議会運営委員会が提案した議会会議規則の一部改正案(欠席理由に出産を追加)を原案通り可決承認し、閉会。共産党議員団が提案した安全保障法制の慎重な審議を求める意見書は賛成少数で不採択とした。


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