美山ドーム(写真奥)近くの新美山産品販売所の建設予定地
日高川町は、地盤沈下の影響で椿山ダム畔の旧施設を閉鎖した美山産品販売所の新施設建設に向け、建設場所等を協議してきた地元の検討委員会や生研グループの代表者、町関係者らで組織する振興協議会(仮称)を今月中にも立ち上げて、新施設の概要や完成後の運営について協議を始める。建設費は平成26年度補正予算に計上しており、地元の意向を取り入れた施設の誕生を目指して協議を進め、秋の国体後に着工し、年度内の完成を目指す。
美山産品所の旧施設は、昭和62年に椿山ダム畔の国道424号沿いに建設された鉄筋コンクリート2階建てで、2階(木造102・06平方メートル)を売り場などに利用していた。24年間に53万人が利用し、美山地域特産の「ごんちゃん漬け」や「干しシイタケ」はじめ、特産物を利用したジャムやアイスクリームなどの加工品が人気を集め、売り上げは平成7年に約6400万円を記録したが、高速道路の南伸や類似施設の誕生などで、売上高は平成7年をピークに下降の一途をたどり、約2000万円程度まで落ち込んだ。
そんな中、施設周辺で地盤沈下が進み、数年前から隣接する公衆トイレを閉鎖。販売所の建屋自体にも地盤沈下の影響が見られたため、平成25年の2月に販売所も閉鎖し、愛徳荘内に仮の販売所を設けて販売しており、旧施設はすでに撤去された。
移転建設については、市木久雄町長が建設に向けた検討委員会の設置を選挙公約に掲げ、美山地域の学識経験者や団体代表者、町議など14人の委員で組織する委員会を立ち上げて検討を進めた。その後、新しい販売所の設置場所や運営などを町長に答申。最終的には、美山ドームに隣接する駐車場への建設が決まり、町は26年度補正予算に設計、建設費として2750万円を盛り込んだ。
新施設建設に向けて、地元の意向を反映したいとの思いから、検討委員会はじめ地元の生活研究グループや区長会の代表者と町観光施設を管理運営する本家さぬきや、町関係者で組織する美山産品販売所振興協議会(仮称)を今月中にも発足し、新施設の設計から建設、完成後の運営方法などについて協議を開始する。
美山ドームの側に設置している森林公園の券売所を撤去し、既存の公衆トイレを活用した形で新施設を建設。新施設にはふじまつりなど来園者が多い時期に臨時で利用できる券売所も設ける計画で、売り場面積は旧施設と同程度の規模となりそうだ。建設場所となる駐車場は、紀の国わかやま国体開催時にカヌー競技のシャトルバスなどに利用されることから、新施設の着工は国体後になる予定で、今年度内に完成し、ふじまつりで賑わう来春には真新しい施設で行楽客を迎える。
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