降水がなく、岩肌が目立つ御坊市野口付近の日高川
9月下旬からの降水量がほとんどなく、日高川の水位が著しく低下し、農業用水の利水などへの影響が出始めている。日高川町和佐の川辺観測所では、9月19日から2カ月間の累積雨量はわずか70ミリで、10月と11月を合わせた平均降水量約300ミリの4分の1以下の少なさだ。来週初めに雨が予想されるが、日高川の水を取水する農業用水利施設でも天候を注視している。
川辺観測所のデータでは、9月18日に約60ミリの雨量を観測して以来、9月は5・5ミリ、10月は34ミリ、11月は18日までで29・5ミリ、2カ月間の累積雨量はわずか69ミリで、近年には例がないほどの少なさ。同観測所の平均降水量は10月が約190ミリ、11月が約108ミリで23%の降雨量しかない。上流でも降雨が少なく、椿山ダムの水位も最低水位184メートルをやや上回る187・6メートル(19日)。放流量も毎秒約3トンまで減少し、下流の水位は川原河でマイナス0・15、高津尾でマイナス0・8になり、野口橋(御坊市)でも1・01まで減少し、野口オープロジェクトキャンプ場周辺では岩場が目立つ。
日高川の水位低下で心配されるのが農業用利水や生活用水。水道などにすぐに影響が出る恐れは少ないと思われるが、各所の農業用水利施設では、本流の水位が低下することで取水所まで導入路に水が入りにくい状態の場所も出ており、今後の降水量に心配を募らせている。
由良町三尾川から印南町島田まで日高地方西部域に農業用水を提供する川辺町周辺土地改良区でも、日高川町和佐にある農業用水取水地点で日高川の水位が低下。取水困難な状況を回避するために、導入口の清掃や土砂撤去を行うなどの対策で維持管理に努めているが、今後も降雨が少ない状況が続けば取水がさらに困難になる恐れも天候を注視しているという。
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