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御坊リサイクルセンター12月完成、来年2月頃操業開始 〈2016年9月28日〉

2016年09月29日 08時30分00秒 | 記事

御坊リサイクルセンターの全容(写真は7月27日撮影)

遮水シートの施工現場を視察


 大栄環境(株)=金子文雄代表取締役、和泉市=が、御坊市塩屋町南塩屋の森岡区で建設中の仮称・御坊リサイクルセンター(管理型最終処分場・中間処理施設)は、12月中旬に完成し、来年2~3月の操業開始をめざしている。総事業費は約40億円で、管理型最終処分場としては県下初、埋め立て規模は県下最大。平成25年3月に県が設置許可を出し、同年10月に御坊市と同社が環境保全協定を締結している。
 
 施設は区が地元雇用対策や区有地の有効活用を目的に誘致。中間処理施設と管理型最終処分場は御坊総合運動公園東側の農免道路を挟んだ区有地等に建設。処理施設は廃プラスチック類等8品目を搬入し、減量化などリサイクルしやすい状態に処理して再資源化。選別能力は一日126・1トン。破砕能力は硬質系が一日146・4トン、軟質系が一日31・2トン。圧縮梱包は一日33トン。搬入エリアは紀中以南地域を中心に県内が基本。地元雇用は当初は30人程度で軌道に乗れば100人程度を見込んでいる。
 リサイクルが困難な廃棄物は最終処分場に埋め立てる。埋め立て面積は6万4958平方メートル。埋め立て容量は134万4835立方メートル。管理型処分場を採用し、底や法面には遮水シートを張って浸出水の地下浸透を防ぐ。処分場内の浸出水は水処理施設で処理するなどして河川に流す。処分場は10年程度で満杯になると見られ、埋め立て終了後の土地利用は地元の意見を聞きながら公園やスポーツエリアなど活用を検討する。
 工事は埋め立て処分場の造成や雨水の防災調整池、汚染水の水処理施設、中間処理施設の建設などを行い、現在は処分場の生命線となる遮水シート、シートの漏水検知システムの設置を行っており、進捗率は90%に達している。12月中旬に完成し、県の検査、産業廃棄物処理業許可を待って年明けの2~3月の操業開始をめざす。
 市は、操業後の施設への抜き打ち検査や最終処分場遮水シートの漏水検知時の掘り起こしなどを明記した環境保全協定を同社と締結しており「協定の内容を着実に履行、遵守させるとともに、安全確保、環境保全に万全を期するように指導していく」としている。

「漏水検知システムが生命線」
市議会が遮水シート現場視察

 市議会は28日、工事現場を訪れ、同社担当者の説明を聞きながら処分場の生命線である遮水シート、漏水検知システムを熱心に見学した。
 遮水シートは5層からなり、1層目は保護マット、2層目は遮水シート、3層目に導電性マットを敷き、4層目の遮水シートの上下に電極盤を付け、漏水の有無を検知する。5層目は保護マットを敷く。
 同社担当者は「漏水検知システムが生命線なので施工は確実にやっている。万一、漏水したときはピンポイントで場所を特定できる精度の良いシステムを採用している」と話した。


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