紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

国保日高総合病院が「回復期リハビリテーション病棟」来夏開設へ 〈2016年9月4日〉

2016年09月05日 08時30分00秒 | 記事

一般病棟(写真左)に回復期リハビリテーション病棟開設


 御坊市外5ヶ町病院経営事務組合が経営する国保日高総合病院(曽和正憲院長)が、懸案の一つだった脳神経外科患者等のリハビリを充実させるため来年夏に「回復期リハビリテーション病棟」を開設する。慢性的な看護師不足で平成23年から急性期病床(一般病床)の一部を休床していたが、日高看護専門学校第1期生が来春卒業するなど看護師確保にメドが付いたことに加え、国が進める病床再編計画に伴い回復期病床の充実に努めようと、急性期病床からの機能転換を図ることで6年ぶりに休床を解消させる。

 リハビリについては昨年5月に急性期治療が終わり在宅復帰に向けてリハビリが必要な人らを対象にした地域包括ケア病棟を開設して充実を図っているが、脳梗塞など重い後遺症が残る可能性のある脳神経外科の患者の多くは他の病院を紹介しているのが現状。患者が担当医の指示のもとで手術後すぐに専門的なリハビリを受けられる回復期リハビリテーション機能を強化させることが懸案のひとつだった。
 看護師不足で平成23年4月から急性期病床300床のうち57床を休床していたが、来春卒業する日高看護専門学校第1期生40人のうち約20人が勤務を予定するなど継続的に一定数の看護師を確保でき、公募分でも10人程度の採用が見込まれている。また、国の病床再編計画に基づき県が策定した地域医療構想では御坊医療圏域で急性期病床を減らし、回復期病床を増やすなどを進めていることから急性期病床の休床分のうち30~35床を回復期リハビリテーション病棟に機能転換させることで回復期病床の充実強化を図ることにした。
 回復期リハ病棟は来年6~7月開設に向けて準備を進めている。約1億5千万円かけて一般病棟の3階と6階を改修し、年内に地域包括ケア病棟が3階から6階に移り、3階に回復期リハ病棟を開設する。一般病棟北隣には最新のアンギオ(心臓血管撮影)装置を設置する鉄骨3階建ての建物を新築しており、来春オープンする。3階には専門的なリハビリ室を設け、回復期リハ病棟と連携させて患者のリハビリに当たる。病院は「休床の解消は経営面からも悲願だった。今後も地域医療の充実に努めたい」としている。


その他の主なニュース

 日高町で徳本上人ゆかりのそば作り、耕作地1・1ヘクタール確保し本格始動

 道成寺で書院ガイドツアー、御博で11日まで住職らが案内

 御坊署管内で電子マネーだまし取る詐欺相次ぐ

 東京で由良町の魚が大好評、日本料理店「和処 きてら」店主・佐々木さん和歌山PR