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御坊市が介護保険料過誤納、人的ミスで謝罪 〈2016年9月17日〉

2016年09月17日 08時30分00秒 | 記事

執行部が議会全協で謝罪し、対応を説明


 御坊市は16日、今年8月分の介護保険料特別徴収(65歳以上で年金から天引きしている人)で人的ミスから過誤納事案があったことを発表した。同日開いた議会全員協議会で経緯や今後の対応、再発防止策を説明。該当者は本来の徴収額より過払いとなった人が301人、本来の徴収額に満たなかった人が242人のあわせて543人にのぼる。301人には過払い分を還付し、242人には満たない分を追加徴収することになり、市は「お詫び申し上げます」と謝罪するとともに再発防止の徹底を約束した。

 介護福祉課の説明では特別徴収の対象者は6600人おり、年間を通じて可能な限り保険料を平準化しようと、昨年から8月徴収分で被保険者の資格確認や保険料額の変更など平準化の作業を行い、変更分に関してはそのデータを日本年金機構に送信。今回は546人について保険料額の変更があったが、変更額のデータが同機構に正しく送信されず、4~6月徴収分の保険料額で徴収したために過誤納が発生した。
 14日に収納担当者が月次業務で納付額に異常があるのに気付き、同機構に問い合わせた結果、変更額が送信されていなかったことが判明。保険料額の変更処理など作業は正しく行われていたが、同機構にデータを送信する作業の中で「変更額対象者の抽出処理」のボタンを押し忘れたことによる人為的なミスが原因であることが分かった。全員協議会で米倉市民福祉部長が「市民の皆様にご心配をおかけし、ご不審を招いたことにお詫び申し上げたい」と謝罪した。
 作業に当たっては「ボタン一つでミスをするとの危機感を持ち、2人一組でチェックしていたが、チェック体制に甘さがあった」とし、再発防止策として「チェックシートをつくり、2人以上で確認するよう徹底したい」とした。
 過払い分は301人で306万4100円、不足分は242人で252万4000円ある。過払いの人への還付金額は一人6000円~2万5000円、満たない人への追加徴収額は一人6000円~2万5900円となり、20日をメドに該当者全員に経緯とお詫び、今後の処理方法を記した文章を送付する。還付対象者は還付口座届出書と返信用封筒を同封する。追加徴収の人への対応は還付金詐欺が危ぐされるため、非公開とした。

還付金詐欺に注意、早期収束を
議会「市役所全体で対応」要望

 全員協議会では、議員から「還付金詐欺が心配だ。短期間で収束させることが最も大事」「責任は当然、介護福祉課にあるが、事後対応は市役所全体でやってもらいたい」「どうしてもヒューマンエラーはついてまわる危険性があり、これを教訓に再発防止の徹底を図ってほしい」との意見があった。
 特に還付金詐欺が心配されることから市は御坊警察署にも情報提供し、協力を要請。介護福祉課は「金融機関のATMまで誘導し、操作するよう求めたりすることは絶対にありません。不審な電話など何かあれば市役所か、御坊警察署に連絡してください」と呼びかけている。西本議長も「議員の皆さんも市民の皆さんに注意を呼びかけてほしい」と求めた。問い合わせは介護福祉課(電話23・5851)へ。


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