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御坊市が全国クルーズ活性化会議に参画 〈2016年4月24日〉

2016年04月25日 08時30分00秒 | 記事

日高港への大型クルーズ客船誘致を(写真はにっぽん丸)


 御坊市は、日高港への大型クルーズ客船誘致に向け「全国クルーズ活性化会議」に入会し、情報収集やポートセールスの強化に取り組むことにした。日高港は大型客船が入港しやすく「にっぽん丸」(全長166・6メートル、総トン数2万1903トン)などが入港。紀伊半島中央部の立地条件など高評価を得ているが、定期的な入港には至っていない。最近は外航クルーズも増えており、全国レベルの組織に参画することで外航船を含む定期的な入港実現へ弾みを付けたい考え。
 
 近年、アジアのクルーズ需要は伸びており、多くの外航船が日本に寄港しており、全国レベルでクルーズ振興や誘致に必要な情報を共有し、意見交換を行いながら港を通じた地域振興や経済活性化に取り組もうと、平成24年11月に全国クルーズ活性化会議を設立。現在は横浜市長を会長に自治体を中心に116団体が入会し、県下では県、和歌山市、新宮市が入会済み。
 27年度はシートレード・クルーズ・グローバル2016への参加や外国クルーズ船社などとの商談会、地域のイベントを生かしたクルーズ船の寄港促進などポートセールスをはじめ、クルーズふ頭での地域産品等の販売拡大、研修クルーズの実施などを行っているほか、オールジャパンでクルーズの気運を高める各種イベントを行った「ジャパン・クルーズ・キャンペーン」や国への要望、提言にも力を入れている。
 入会が、すぐ誘致につながることはないが、会議には日本旅行業協会や全国旅行業協会、日本外航客船協会、日本観光振興協会、国際観光振興機構などもオブサーバー参加しており、市企画課は「クルーズ船誘致に関する情報収集に役立てるとともに日高港や御坊市、日高地方の魅力を積極的にポートセールスしていきたい」としている。
 日高港には「にっぽん丸」が平成16年、22年から25年まで4年連続の計5回入港したほか、日本籍の大型客船で2番目に大きい「ぱしふぃっくびいなす」=全長183・4メートル、2万6594トン=が平成26年に初寄港。「ふじ丸」=全長167メートル、2万3235トン=が平成19年と21年1月に入港したが、27年の入港はなく、今年も今のところ予定はない。
 日高港は県内他港と比べて接岸料が格段に安く、入港料も無料で「入港しやすい港」と好評を得ているほか、高野山、熊野地方のどちらにも日帰りで行ける立地条件の良さも評価されているが、大型客船が多数入港している和歌山下津港、新宮港と比べると知名度は低く、クルーズツアーのコース入りなど定期入港には至っていない。水深10メートルを12メートルにする日高港泊地整備事業が平成29年度末に完成すれば、さらに大型の客船が入港可能になるため、市は「県と協力してポートセールスに一層努めたい」としている。


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