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日高町がみちしおの湯誘客へ「温泉の素」試作品作りや園児の絵画展計画 〈2016年4月14日〉

2016年04月14日 08時30分00秒 | 記事

みちしおの湯のPRへ


 平成26年度はレジオネラ菌検出などで休館日が多かったことや天候不順で夏場の客足が伸びず、入館者数が過去最低の数字で、27年度は大幅に回復したが、5万台には届かなかった。
 これを受け、町は誘客策を検討。まずは近隣から来館してもらえるように、町内3保育所の園児が描いた絵画の展示を企画。園児数が違うため描く園児を選んでもらったり、テーマなどは各園で考えてもらい、客足が遠のく時期の6カ月間に、3保育所が1カ月ごとに分けて開催し、それぞれ約40点を描いてもらう方向で調整。初回は5月14日~29日に内原保、2回目は6月11日~26日に志賀保の展示会を予定。比井保は未定。
 さらに家庭で使ってもらえるよう「温泉の素」の試作品を検討。一度に2万個程度の発注がなければ受けてもらえないなどで見送った経緯があるが、今回、業者側からの提案で200個でも受注してもらえることから、取り組みを決定。温泉分析表を作って一般的な家庭で利用する場合に、25グラム入りにし、同館と同じような湯になるかなどの取り組みにかかっている段階という。
 町は「孫の絵を見に行く目的で温泉に入ってもらえたらうれしい。温泉の素の試作品ができあがれば、協力を頂いた園児の家庭へのプレゼントに配布し、評判を見た上で今後の商品化につなげられれば」としている。
 同館のパンフレットも今年度で2万部増刷するのに伴いリニューアルする。7月までに仕上げる予定で、近隣の高速道路サービスエリアなどの施設に置いてもらうよう進める。町の広報誌だけでなく、一見して同館のことが分かるように「みちしおだより」を4月から開始。3カ月に一度、町役場の受付に置くことにしている。
 町は「高速道路が南伸して素通りされる感は否めない。予算が少ない中でも、立ち寄ってもらえるようにPRし、少しでも多くの人に温泉館を利用してもらえるよう取り組みたい」と話している。

前年比大幅増の4万8000人
平成27年度入館者数

 みちしおの湯の平成27年度入館者数が4万8443人となり、前年比115%と大幅に増えた。町は昨年7月からの食堂部営業再開が大きいと見ている。
 同館は平成12年6月からオープン。13年度の10万7893人をピークに近年を見ると、平成20年度が6万8405人、21年度が6万197人、22年度が5万5682人、23年度が5万4966人と右肩下がり。24年度で5万6866人と盛り返したが、25年度が5万3817人に下がり、26年度は4万2123人となり過去最低の数字になった。
 27年度も序盤は伸び悩んだが、7月から比井崎地区を中心にした20代から70代のメンバーが集い、任意の民間グループ「みちしお会」(白井和代代表)を組織し、半年間、閉店していた同館食堂部を「みちしお亭」としてオープン。以降は順調に客足が伸び、書き入れ時の8月が前年同月比127・5%となるなど軒並み増えた。
 2500円の1人クエ鍋を提供したり、比井崎漁業協同組合の干物を使ったサバ定食を出すなど地元産にこだわったメニューにし、米は日高町産で野菜も地元中心に選んでいる。
 町は「食堂部が再開できて、地元の人で、地元の産物を使うことが、振興面でも大きく、県外からの入館も多い」と見ている。これまでの累計を見ると、117万1411人に上り、町は「振興に重要な施設として運営しており、活性化につなげたい」としている。
 平成27年度の月別入館者数は次の通り。カッコ内は前年度。
 4月=2561人(2996人)▽5月=4088人(4629人)▽6月=2367人(1762人)▽7月=5177人(5063人)▽8月=9671人(7586人)▽9月=3417人(2341人)▽10月=2956人(1639人)▽11月=3001人(2727人)▽12月=2653人(2513人)▽1月=4651人(4202人)▽2月=4050人(3638人)▽3月=3851人(3027人)。


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