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御坊市長選、柏木(現職)二階(新人)両氏一騎打ちへ 〈2016年4月17日〉

2016年04月18日 08時30分00秒 | 記事

 5月15日告示、22日投開票の御坊市長選(任期満了6月10日)まで1カ月を切った。7選を目指す現職の柏木征夫市長(75)=保守系無所属・当選6回、薗=と、二階俊博自民党総務会長の長男で政策担当秘書の新人、二階俊樹氏(50)=保守系無所属、自民県連・公明県本部推薦、島=の一騎打ちが確定的。保守二分の激戦が予想され、前哨戦も熱を帯びている。両陣営とも「草の根運動」で支持拡大に全力を挙げており、両陣営の代表者に手応えや今後の戦い方などを聞いた。
 
「圧力に負けず、良識に訴えたい」
柏木後援会幹事長 西本和明市議会議長
 

「手応えは十分ある」と西本幹事長

 柏木市長は3月9日に出馬表明、4月5日に島地内に後援会事務所を開設。これまでの前哨戦には「手応えは十分あるが、色々な話が錯綜しており、つかみきれない。厳しい戦いになると思っているので楽観視はしていない。スタッフや支持者の皆さんが頑張ってくれている。気を引き締めてやりたい。ミニ集会などを行い、できるだけ多くの人に会い、話を聞いたもらいたい」と話した。
 柏木市長については「政治信条の『ぶれない・偏らない・いばらない』を貫き、誠実で堅実、財政を考えた市政運営をきっちり行ってきた。しがらみがないだけにはっきりものを言うので批判する人もいるが、公正、公平な市政を進める上で、その姿勢が一番良いのではないか」とし、24年間の柏木市政には「市民サービスの低下を招かない行財政改革を断行し、健全財政を守ってきた。何もしていないと言われるが、学校の改築や耐震化、防災対策、道路環境の整備、子育て支援、先進的な福祉施策など着実に進めている」と強調し、市の課題には「人口減少対策、地方創生。宮子姫や寺内町など魅力ある観光資源を磨き、癒しの地として都会の人にアピールすべき」とした。
 選挙戦で特に訴えたいことは「堅実にコツコツと柏木市長の政策を訴えていくしかない。一部の人が喜ぶのではなく、市民全体に納得してもらえる政策、しがらみのない堅実で誠実な市政運営が大事だ。中央権力に負けない、圧力に負けないとの強い気持ちで、地に足を着けて頑張っている市民の皆さんの良識に訴えかけたい」と述べるとともに「次の4年間で柏木市長にはやり残した仕事を納めてもらい、後継者をきっちり育てていただきたい。議会としても執行部と協力し、言うべきことは言いながら共に市政発展に尽くしたい」と話した。

「新しい人、政策で御坊変えよう」
二階後援会選対本部長 中村裕一県議会議員
 

「変化への期待感じる」と中村選対本部長

 二階氏は2月18日に出馬表明、4月3日に島地内の後援会事務所で事務所開きを行った。これまでの前哨戦には「胸を借りる大変な戦いだが、できるだけ大勢の市民にお目にかかれるよう心がけている。おかげさまで新しい流れがだんだんと大きな流れになってきている。市民の変化への期待を感じている」と話した。
 二階氏については「何事にも真正面から取り組む熱血漢。新時代を切り拓く若いエネルギーを持っているので、彼なら御坊市を元気に変えてくれると期待している。また、一刻の猶予もない南海地震に対して防災士の経験を生かして、遅れている防災対策に全力投球してもらえると思う」と期待感を示した。
 柏木市政には「長い間、堅実な市政運営にご努力されたが、未来を創造する情熱や南海地震では市民を守り抜く責任感、市民をわくわくさせる政策が少なかったように思う」と述べた上で、市の課題には(1)近く発生する南海地震への備えが十分できていない。市民総参加の避難訓練、ハード対策を一刻も早くやるべき(2)経済に元気がない。農漁業、経営者がやる気を起こすような物心の支援や地域の資源を生かした観光振興、企業誘致で経済を再生すべき(3)福祉・医療など市民生活や教育、産業政策で県内各市・周辺町より劣っている部分がある。特色とは言えない格差は至急是正すべき(4)少ない財源で大きな予算を確保するため、もっと積極的に国や県の支援を活用すべき-とした。
 選挙戦で特に訴えたいことは「御坊市を変えていくためには新しい政策、新しい人が必要であること」と述べたほか「事実ではない週刊誌のコピーがばらまかれたり、二階代議士の名前をかたるなど虚偽の内容の電話がかけられている。どうか市民の皆さんは騙されないでいただきたい」と付け加えた。


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