名古屋駅に用事があって、
午後、
堀川沿いを、
自転車で走っていました。
ハンバートハンバートの、
「合奏」をイヤホーンで聴きながら、
走っていました。
桜が、
ずっと続いていて、
その下を走っていました。
太陽は素敵です。
でも、
いつもの、
穏やかな桜の姿ではなく、
いや、
いつもの、
穏やかな桜の姿なのですけれど、
僕の中で、
瞬間、
走った言葉は、
「ニンゲンハスベテノショクブツトドウブツにシャザイセヨ」
でした。
これは僕が思ったのだけれど、
僕ではないかもしれません。
この桜だって、
いつかは、
放射能に汚染される日がくる、
のかもしれない。
福島原発の10キロ園内で、
川沿いを走って逃げる四頭の牛が、
テレビで映されていました。
彼らは、知らずに、
水を飲みます。
春を待って、
やっとこさ、
地面から出てきた、
きれいな緑の、
草を食べます。
でも、
その草も、
牛も、
川も、
空気も、
高濃度の放射能の中です。
そういうふうにして、
滅茶苦茶にしてしまったのは、
ニンゲンです。
僕は、
桜を見て、
きれいだな、
と思いながら、
ペダルを漕ぎます。
でも、
こんな春は初めてです。
変なんです、何かが。
その何かが、
自分に、
わかっているとは、
思っていません。
今、起きていることは、
いったい、
何なんだろう、
とだけ思い、
暮らしています。
午後、
堀川沿いを、
自転車で走っていました。
ハンバートハンバートの、
「合奏」をイヤホーンで聴きながら、
走っていました。
桜が、
ずっと続いていて、
その下を走っていました。
太陽は素敵です。
でも、
いつもの、
穏やかな桜の姿ではなく、
いや、
いつもの、
穏やかな桜の姿なのですけれど、
僕の中で、
瞬間、
走った言葉は、
「ニンゲンハスベテノショクブツトドウブツにシャザイセヨ」
でした。
これは僕が思ったのだけれど、
僕ではないかもしれません。
この桜だって、
いつかは、
放射能に汚染される日がくる、
のかもしれない。
福島原発の10キロ園内で、
川沿いを走って逃げる四頭の牛が、
テレビで映されていました。
彼らは、知らずに、
水を飲みます。
春を待って、
やっとこさ、
地面から出てきた、
きれいな緑の、
草を食べます。
でも、
その草も、
牛も、
川も、
空気も、
高濃度の放射能の中です。
そういうふうにして、
滅茶苦茶にしてしまったのは、
ニンゲンです。
僕は、
桜を見て、
きれいだな、
と思いながら、
ペダルを漕ぎます。
でも、
こんな春は初めてです。
変なんです、何かが。
その何かが、
自分に、
わかっているとは、
思っていません。
今、起きていることは、
いったい、
何なんだろう、
とだけ思い、
暮らしています。
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