kotoba日記                     小久保圭介

言葉 音 歌 空 青 道 草 木 花 陽 地 息 天 歩 石 海 風 波 魚 緑 明 声 鳥 光 心 思

すかんぽについて

2018年03月14日 | 生活
この詩はとてもいい
この詩に目をとめた高田渡さんも とてもいい
もう何十年前から聞いてきたのに
その良さが今になってわかる

これはスカンモニいう草を比喩にして
人間の哀れみ
悲しみ
虚しさ
をそっと手ですくって
書かれた詩
それをさらに
もっと丁寧に
情感を込めて
歌うことができるのは
高田渡さんしかいない

「高田渡は凄い」
とまわりはずっと言ってきた
けれど
正直にそれを「そうだ」
とはずっと言えずのままだった
今は言える
「そうだ」


こういう民衆の底辺を見つめる眼差しの
やさしさ
これこそが
民衆件pというのかな
生活件pというのかな
きらびやかではけしてないけれど
しっとりした美しさがある

現代詩で
黒田三郎や
茨木のり子
石垣りん
そういった生活詩のカテゴリーの中で
この詩も
渡さんもまた
その一員として
立派に起立している

この詩は
ユーモアがあり
比喩があり
愛がある

スカンモフように
生きている人たちが
たくさんいる
そういう人たちに
黙ってそっと横に座るような
そんな究極のやさしさ

日本には高田渡さんがいる


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

すかんぽ

2018年03月14日 | 謎のカテゴリー
ドイツの詩人を
高田渡さんが歌う

スカンメi哀れな草)

           ヨアヒム・リンゲルナッツ

 

土手の上でスカンモヘ

レールの間に生きていた

急行ごとに気をつけをし

人の旅するのを眺めていた

埃にまみれ煙を吸い

肺を患い

うらぶれた

哀れなスカンメ@弱い草

目もあり心もあり耳もある

 

汽車は去りゆく

汽車は近づく

哀れなスカンモヘ

哀れなスカンモヘ

鉄道ばかり見てすごし

鉄道ばかり見てすごし

いつしか汽船を見ることもなし

 

土手の上でスカンモヘ

レールの間に生きていた



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする