kotoba日記                     小久保圭介

言葉 音 歌 空 青 道 草 木 花 陽 地 息 天 歩 石 海 風 波 魚 緑 明 声 鳥 光 心 思

詩の中の人

2007年10月16日 | 生活
今日、明日はツバキノオジが用事で休みなので、
代わりにHちゃんが来てくれました。
Hちゃんはいつも静かで、こっちが話しかけないと、
話しません。いつもおどおどしている印象が強いし、
話し出すと彼は面白くてしょうがないのですけど、
話が終わると、うつむいてはにかんでいるのです。
からかうと、本当に恥ずかしそうにしている。
ところが、いつも反省してばかりいるのに、
まったくその反省を活かすということがなく、
本来の大胆な性分と反省の仕方のギャップが大きくて、
つい僕は笑ってしまうのです。
Hちゃんはもの凄くダッシュの速度が速くて、
オジや僕も相当速い方だと思うのですけど、
Hちゃんにはかないません。全速力で急に走るものだから、
まわりが「何事だ」とびっくりしている時もあります。
帰り道、Hちゃんのことを考えていたら、
宮澤賢治のことを連想しました。
「デクノボウ」的な部分も持つHちゃんに合わせて、
「アメニモマケズ」の部分的な詩をHちゃんに重ねていました。
「アメニモマケズ」は、哲学者の谷川徹三が日本で最高の詩だと言うほど、
良い詩です。僕も好きで、手帖に写している時もあります。
好きというより、何だろう、木を見ていたり、空を見ていたり、
雨に濡れていたりという自然の行いを、自分に近づけているとき、
「アメニモマケズ」の詩全体が、しっくり来るというのでしょうか、
教訓的な部分も含んで、大きな詩だと思うのです。
Hちゃんの静かな目や、動作や、笑顔は、
宮澤賢治が描いた人間の理想像に、
近い、とまではいいませんけれど、
彷彿とさせるのです。
Hちゃんといると、
誰もがホッとします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする