goo blog サービス終了のお知らせ 

旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

クレモナ到着、大聖堂・洗礼堂を見学してトローネ祭りで試食

2017-11-24 12:13:16 | イタリア
朝、パルマ出発が09:45だったので、再び市街を散歩。こういう時間、大事ですね↓
⇒※こちらからごらんください

**
一時間ほどでクレモナへ到着。こちらでも大聖堂から近いホテルを選んでおいた。午前11時だったがホテルのご厚意でほとんどの部屋へチェックインすることができた。荷物を置いてすぐに大聖堂へ向かう。午前中の開いている時間に内部を見学しておきたい。

ホテルを出てすぐ、路地の向こうに見えた大聖堂のファサード↓

広場へ出て見上げるファサードと、横に聳える百メートルを超えるトラッツォと呼ばれる塔↓

人口が十七万そこそこの町でこれだけの大聖堂がある。パルマも、モデナも…イタリア小都市群の魅力、尽きません。
入り口のロマネスクのライオン像を見て、中へ入る↓

↓これを見て、驚かないわけにはいかない↓現在の装飾は16世紀のはじめに、12世紀の装飾を全面改装してこうなったもの。

↓こちらは1522年にイル・ポルデノーネ(本名はAntonio de'Sacchis 出身都市の名前で知られるようになったのはダ・ヴィンチと同じ)が、描いた、ファサード裏に描かれた短縮法のキリスト↓足が突き出しているみたいだ。

世はまさにルネサンス。
古臭い中世のフレスコ画など一掃しようと、クレモナ市は考えたのだろう。
その最初は1507年にボッカチオ・ボッカチーノがのアプス(主祭壇の後ろの部分)上部に描いた「聖母子とクレモナの四聖人」↓

現地のガイドブックを読んでいておもしろかったのは、ボッカチーノがこれを手がける前に、もうすこし小さい「受胎告知」を描いていたこと。これは、たぶんクレモナ市によるテストだったのではないだろうか。

大聖堂の地下には、ボッカチーノが描いた「クレモナの四人の聖人たち」が葬られている地下へ降りてゆくと、聖堂の心臓部に、まずは三人の聖人の遺体がガラスの棺の中によこたわっている↓床はローマ時代のモザイクを移してきたもの↓



※以下はクレモナ大聖堂のガイドブックより
前出の絵のいちばん左に描かれた●聖Himerius(南イタリアのカラブリア生まれ、ウンブリアのアメリアにあった遺骨を西暦965年にクレモナの司教Liutprandoがクレモナにもたらした)
左から二番目、法王の冠をかぶったのが●聖Marcellinus(西暦309年、マクセンティウス支配下のローマでごく短期間だけ法皇だった人物)
聖母子をはさんで向かって右の一人目●聖Omobonoオモボーノ(12世紀クレモナの服飾人。聖職者でなく一般人ではじめて聖人となった人物。この人はクレモナでは長く人気があったらしく、あのアントニオ・ストラディバリも息子のひとりをオモボーノと名付けております。 

もうひとりの守護聖人●悪魔祓いのピエトロの棺が向かいに置かれている↓

こういった石棺には生前の逸話が刻まれることが多い。じっと見ていると、女性の頭から逃げていく悪魔が描かれておりました↓


ロマネスク時代の名残は、今も大聖堂のところどころに見ることができる↓

バロックな絵画の後ろには、隠された中世の壁画もあるのだそうだ↓


***
洗礼堂は、大聖堂があたらしくなっても12世紀の基本構造を残している↓

内部は思ったよりひろびろしている↓中央に16世紀の洗礼盤↓

周囲にロマネスク時代の遺物が展示されている。これらは行き場をなくしてしまったのだ↓
これは、聖水盤?↓

もともと洗礼堂の頂上を飾っていたという天使↓

この石の馬は、古代からのものであるかのような印象をうけた↓いい顔してます↓


クレモナの税を軽減させた中世のボールゲームの主人公?↓

※これについてはまた書きます


旧大聖堂の礎石が置かれたのは1107年日本なら平安時代のおわり。年号を刻んだ石のレプリカが残されていた↓


****
大聖堂の入り口を飾る彫刻はロマネスク時代のものだというのが一目瞭然↓フランスのシャルトルを思い出させる。モデナのヴィリジェルモも思い出す。まだまだ興味は尽きない↓

彫刻もそうだが、建物全体が見飽きない↓




トラッツォもまだ登っていないし↓

またゆっくり訪れる機会がほしい↓


*****
広場の前に市庁舎↓




今回はトローネ祭りということで、たくさんお菓子屋さんがでております↓

⇒※こちらにもう少し書きました
つくっている方が手招きして↓


試食させてくれた↓「紙じゃないよ、そのまま食べて食べて」↓

ついつい買っちゃいました(^.^)


シチリアのお菓子カンノーロもあります(^.^)

******
ランチはごくかるくサンドイッチ。小さなお店のカウンターでいただきました↓

イタリアでは「トラメッツィーノ」と言った方が、日本人がイメージするサンドイッチがでてくる。




ホテルにもどって、ひと休み。
午後三時過ぎから、こんどはバイオリン工房とミニ・コンサートが待っている(^.^)








コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« パルマ、ピロタ宮殿内の博物... | トップ | ストラディヴァリ「ヴェスヴ... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。