【岩崎俊夫BLOG】社会統計学論文ARCHIVES

社会統計学分野の旧い論文の要約が日課です。

時々、読書、旅、散策、映画・音楽等の鑑賞、料理とお酒で一息つきます。

ダーチャ・マライーニ作「メアリー・スチュアート」(パルコ劇場)

2015-06-26 11:20:12 | 演劇/バレエ/ミュージカル

            

  いま、話題の舞台です。

   公演場所は、渋谷の「パルコ劇場」。いままでいったことがないと思いながら、渋谷のスクランブル交差点から、TSUTAYAの側に渡り、公演通りを歩いていきます。劇場に入ると、わずかに記憶がよみがえり、以前一度きたことを思い出しました。


  舞台はそれほど大きくはないのですが、その奥の全面に大鏡が設定されています。観客席からみると、開始までは、客席が映っています。公演が始まると、客席は見えなくなり、演じている女優の演技を背後から見える仕掛けになっています。

 ストーリーは、およそ次のとおりです。

  血で血を洗う宗教戦争と華やかなイギリス・ルネサンス文芸の黄金時代である16世紀に生きたスコットランド女王・メアリー・ステュアート(1542-1587:スコットランド国王ジェームス5世とフランス貴族出身の王妃メアリー・オブ・ギーズの第3子)と、イングランド女王・エリザベス1世(1533-1602)。二人は同時代に同じ地に存在しました。この二人の女王の葛藤を描いたのがこの作品です。フリードリッヒ・シラーの同名作品の翻案で、ダーチャ・マライーニ(イタリア人作家)は女性の視点からこの二人の女王を描いています。

  登場人物はメアリー・ステュアートとその乳母(ケネディ)、そしてエリザベスとその侍女。演じるのは2人の女優(中谷美紀&神野三鈴)。メアリーを演じる女優(中谷美紀さん)はエリザベスの侍女を、そしてエリザベスを演じる女優(神野三鈴さん)はメアリーの乳母を演じます。二人の言葉は合わせ鏡のように響きあい、その哀しみ、怒り、嫉妬など女の性(さが)がぶつかりあいます。

 迫力のある演技です。セリフもすごいですが、頭上に掲げた薔薇がさされた花瓶を床めがけて叩き割ったり、テーブルをひっくりかえしたり、大きな盥のなかで湯浴みしたり。リュート演奏が、舞台を支えています(久野幹久さん)。衣装デザインは、ワダエミさんです。

  話題になっている理由がわかりました。少しばかり、この頃の歴史を勉強していくとわかりやすくなると思います。  


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